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三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

スバルアウトバックBP(2014/12)マイカーインプレッション

丸6年、走行9万キロを超えて。2014年12月記載。レガシィアウトバック(2008年式BP9 F型)

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結論は、これまでのクルマ遍歴の中でダントツに素晴らしいクルマです。

思い通りの動力性能。クルマの軽さを感じることが運転を楽しくさせる要因だと認識させられました。ハイソカー世代の自分にとってクルマ=憧れ=高級車=重厚さの方式が抜けきれなかったのですが、志向を変えてくれた1台になりました。

ゴー&ストップ、左右への移動が得意な軽い身のこなし。コーナリングがいい感じ。アウトバックなので吸い付くような、といった感じは無いですが楽しいです。山坂道へ走りに行くことは皆無だし、攻めた走りもいたしません。普段使いでの、思い通りの身のこなしが気持ちいいのです。遠出のドライブ計画があるとワクワクする、そういうクルマです。

決して軽々しいわけではありません。重厚な印象もあります。それは剛性、骨太な印象のことです。前車ステージアに比べて圧倒的に差を感じます。実際に剛性が圧倒的に違うのかどうかは知りません、そう感じるということです。

ヒラヒラ的な身のこなしと同時に、直進安定性も良いです。高速道路を走るのが楽しい。直進安定が良いだけでなくパワーがある。時速100キロ以上でも加速が鈍らない。がんばって走っている感じがしない。これまでの自分の基準からスペックだけを見たときは、高速は苦手な部類だと思ったのですが、まったく違いました。

過去に所有してきたクルマは時速100キロまでは行き届いた設計がされておりそれを超えるとバランスが崩れてきました。たとえば燃費が極端に落ちるなど。アウトバックは100キロを超えてもその印象が130キロくらいまではシームレスに通常域の範囲で、違和感がありません。それを超えると振動だとか燃費とかバランスが崩れてくる。少し余裕が無くなってくると言うかパワー的にはまだ余裕があるものの、無理して飛ばしてます的な印象をドライバーに感じさせる面が多少出てくる。まあ法定速度を考えれば十分です。

6年経過し走行9万キロを超えてもこの性能がまったく色あせない。この耐久性はすばらしい。3回目の車検前に買い替えを予定していますが、まだまだ行けそうだと思えます。前車、前々車の場合は、この時期になると早く買い替えたくてしょうがなくなったものですが。

私はクルマに対して人格的愛着のようなものはありません。素晴らしい道具であるか否かでの一点で、アウトバックは素晴らしい道具であるがゆえに、まだ手放したくない気がするということです。

BP型についてはWeb上でたくさんのインプレッションが存在し、スバル車の中でも良い出来だった、との評価が多くコメントされてます。BH型の成功を受け予算をつぎ込んで贅沢な設計をした、などと言われてますが真意のほどは知りません。

その中でも筆者のアウトバックは最終型であり、アラが消し去られ、最上の装備が標準で与えられ、またベーシックグレードの2.5リッターエンジンは改良し尽くされて磨きぬかれた「最良のレガシィ」です。

400ccのバイクを乗っていた頃、これ以上のパワーは不要だと思ったものですが、クルマでそれを感じることは一生無いだろうと思っていました。桁外れなハイパワー・カーが世の中には存在するものの、自分はサラリーマンだし、金があってもそんなクルマを購入するはずないからです。

しかしアウトバックは6年乗り続けた今も、パワー不足を感じることが無いです。そこが何とも分析できないくらいの驚きなんです。当レポートでの絶賛の要因はここにあります。

パワーは麻薬、あればあっただけいいもんですが、要は不足を感じないということです。

見事に「バランス」された中で不満やストレスの無いクルマに仕上がっているのだと思います。いろいろと、クルマに対する考え方が変わりました。

前車ステージアのときはアウトバックより高出力だったにもかかわらず、パワフルに感じませんでした。エンジンの回転が鈍重だったし、ATの反応が鈍いし(性能が悪いというより省燃費寄り設定のため)、まわすときはヨッこらしょ、という感じでした。そしてその時はすごく大食いでした。したがってクルマが歳を取ればとるほど、ヨッこらしょをしなくなりました。

アウトバックは逆で、経年による劣化を感じなく、このクルマを手放す時が迫っていると思うと、このパフォーマンスをもっと味わいたくて思わずS#にしてしまったりする、自分にとってそんな理想的なクルマです。

4速ATについては、ファーストインプレッションでは「ミラパルコなみ」との文章がありますが誤った文章です。段数のことだけを批評しているもので、段数は関係ありませんでした。要はバランスです。今の新型車にもこの4速ATでいいじゃないか、と思えるほどです。スバル新型車のCVTがこの良きバランスを凌駕していることを願っています。

現在、走行距離は9万3千キロで、バッテリーは4年目に一度交換したのみ。夏タイヤは5年目、走行距離7万キロで一度交換※したのみ。スタッドレスはこれまでに2セット購入し、1セットを3シーズン使用し、2セット目を現在使用中。※7万キロのうち夏タイヤで走行は約4万キロ程度

なんとブレーキパッドは一度も交換していません。一回目の車検時はもちろん、二回目の車検時も「まだ大丈夫」との判断で交換を見送りました。スゴすぎます(自分がスゴいのか)。パドルシフトでエンジンブレーキを多用するからだと思います。また高速道路走行が比較的多いです。でも都内走行も結構多いですけど。

唯一、段数が少ないと思うときはこのエンブレ使用時に3速と2速の中間の制動がほしいと思うときです。

ATフルードは無交換です。それでもミッションがヤレてきたとは感じられないです。加速性能、駆動系から感じるレスポンス変わらない印象です。

燃費はファーストレポートの数値と大差無いです。Bメーターは一度もリセットしてないのですが、リッターあたり11.0キロでした。

外観や内装の話になります。
ステージアのときは錆びがひどく、ブレーキローターを途中で交換しています。またマフラーを保護していたセンターパイプカバーが錆びて剥がれるという事象がありました。

アウトバックも下回りは早期から錆びが発生していました。ステージアのインプレッションにも書いているようにスキーが趣味で、冬はかなりの頻度で雪国へ行くため、道路にまかれた凍結防止剤のせいで錆びが進行してしまいます。これは今も同じです。しかしアウトバックブレーキローター交換は必要無かったし、マフラーもかなり錆びてはいますが、トラブルにつながる事象はありません。

アウトバックレガシィ)が特別錆びに強いようにつくられているとは思っていませんが、この点も合格点です。マフラーや下まわりが錆びること自体は仕方ないことと考えています。防錆処理などはしていません。

ボディの塗装について。こちらもキレイなままです。これはステージアのときもそうだったように2~3ヶ月に一度はキッチリ手洗い洗車をしてワックス(フクピカ)を心がけているからだと思います。

ゴールドという色はとても楽な色です。定期的なワックスがけをしてボディをキレイに保っていれば、うっすらホコリが覆っていても目立たないのでボディの光沢によって汚れた感じがしません。

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ファーストインプレッションで「ハイソカー的でないこと」や「安っぽいこと」を不満として多く書いていますが、現在は不満に感じなくなっています。クルマの価値を評価する上で、そのようなことは評価に直結しないと気づいたためです。安っぽくて良いというわけでも無いですが。

高速道路での車内騒音はうるさいほうと思います。アフターで交換したタイヤにもよりますが。純正のオーディオが聴きづらくなるので、止めたりします。しかしこれもクルマとしての不満点ではありません。いいクルマ=静か=高級車 の法則が自分から消えたからです。ステレオが心地よく聴けないこと自体はもちろんネガですけど、それでもいいという感じ。うるさいといっても耳障り的な感じがしないことが、これまでも言っているバランスの一つかもしれません。何度も「ウルサイ」と書いてますがガーガーうるさいわけではないので誤解無きように。ステージアのようなコンフォート系のクルマに比べて、というレベルです。

さて、ナビに対する評価は6年経過した今も最低レベルです。ストラーダ自体に不満があるわけではありません。ディーラーオプションとしての完成度の低さ、取って付けたような設置仕様のことです。本体が運転席シート下に設置してある為、DVDが挿しづらいので一回しか見たこと無いし、CDやSDカードを挿して音楽を聴いたことがありません。

助手席の足元に設置された小さなモノラルスピーカーは、4年経過した頃に両面テープが剥がれて自分で補修(最近また剥がれてます。助手席に座った者が蹴っ飛ばしている懸念もあり)。これがオーディオ&DVD&地デジ機能満載のストラーダFクラスの唯一のスピーカーなんです、っていう設定はあきれます。機能満載と書きましたがナビと地デジ以外使ってない為、ほかの機能がどんな性能かも実はわかってません。

ストラーダから出る音は蹴られて剥がれるスピーカーだけ、あとはFMトランスミッター方式です。これがディーラーオプションか?素人のポン付けと変わらない。詐欺にあったようなもので、お金を返してほしいくらいです。

まあこれも6年前の話。レヴォーグのナビオプションはクルマと一体化しナビ自体の選択肢も増えて、たとえばダイアトーンのサウンドナビなどはかなり良さそうですが(この違いは何なんだ)。

ファーストレポートでは「クルマでテレビは見ない」と書いていますが、実は結構見てます。帰りの高速渋滞で気を紛らわす為に見ることがあるし、スキーで車中泊することもあるので、地デジはあったほうがいいです。でも必須かと言うと無くてもいいです。

バックモニターは必須です。後退時の事故は皆無になりました。ステージアのときは障害物に気づかずリアバンパーを二回ほど凹ませた経験がありました。モニター映りは夜でも良いし、手放せないアイテムです。

前車ステージアの6年経過後レポートでは、6年間に起きた様々なトラブル報告」を長々と披露、説明しています。ステージアオーナーの方は一度は検索キーワードから訪れたことがあるのでは。

さてアウトバックの場合は、、ほとんどトラブルありませんでした。

4年目に右フロントのハブベアリングに異常が発生。このレポートを書くため記録を見て思い出したくらいで、その当時どんな状況だったか、何に困ったか覚えていない程度の事象。異音でもしたのかな。保障にて無償交換。

困ったことで記憶にあるのが、スマートキーの電池切れです。突然ドアーが開かなくなったため、内蔵されているアナログキーを挿して開けてしまいました。ホーンがけたたましく鳴り出し、止め方が分からずパニックに。旅行に出発する早朝だったため参りました。旅行先のスバルディーラーで電池交換してもらいました。それ以来、切れる前に自分で交換するようになりました。マスターキーが切れるときは、スペアーキーも切れてましたので、これではスペアーとは言えません。事前に電池交換するのは意外と面倒ですよね。テレビのリモコンなどは切れたときしかやりませんから。もう少しこう‘スマート’にならないものでしょうか。

あとは、志賀高原の雪道にてドカ雪で除雪が間に合わなくガチガチの雪のかたまりに下回りをヒットし、右側フロントマットガードを破損し交換。これはもちろん有料、部品と工賃で1万円弱。

不満に感じたトラブルは、2年目頃より、クルマの振動でリアハッチバックから共振音が発生し、かなり耳障りで気になっていました。エンジンブレーキで回転数が3000~3500回転くらいに上がったとき、「ブーン」という音が後方から発生していたのです。ディーラーに出向きメカニックを乗せて再現させているのですが、原因特定に至らず、その日は何か処置して多少マシになりましたが完治せず。その後3年目か4年目の定期点検から戻った以降、「ブーン」はまったく聞かれなくなりました。何をしてくれたのでしょうか。

本件については自己分析ですが欠陥ではなく、ディーラーオプション設置時の作業ミスがあって、それが起因で異音が発生していたのではないか、と想像しています。

バックカメラ設置のためか地デジのアンテナ設置のためかリアハッチをたぶん一度外すのでしょう、ダンパーのヒンジ部分に、白いチョークでマーカーしたような印しが今でも残っています。

ファーストインプレッションでも批評しているとおり、ディーラーオプション設置作業のずさんさは問題あると思います(納車直後の不備状況は当ページ下部のファーストインプレッションをご覧ください)。

外注に作業させているのでしょうけど、たまたまスキルの無い作業者にあたってしまったのか。しかし上がってきたものを確認するのは指示した側ですよね。

話を戻して、アウトバックはトラブル件数的にも超合格点です。

たとえばこれが外車のインプレッションだった場合は、価格の安い日本車とくらべ良いところを絶賛したあと、トラブル報告がずらーっと出るのだろうと思います。

外車(ヨーロッパ車のみ)の良いところにスバル車は似ているんだと想像します。あくまで想像です。アウトバックはその「印象や味」が似てるところがあるのかもしれません。

しかし外車はトラブルが多い。もちろん最近はずいぶん改善していることは知ってます。

前々車の愛車、スペインで生産されていた日産ミストラルは、日本車なのに現地で調達可能なパーツは現地ものを採用したせいで品質が落ちていました。もちろん日産が定めた品質基準を満たしたものだったと思いますが。ある日ワイパーが動かなかったときは、驚きを通り越し「ガイシャだあ」と感動しました(笑)

クルマという商品は単にエンジンやミッションが壊れない、だけでは不十分で多くの機能の集合体ですから、爪の先までそれが及ばなければ全体として良い商品にはならないと思います。

昨今の外車は、もはやエンジンやミッションは壊れないでしょうけど、爪の先まで行き届いているのか、私にはまだ見極められません。

前記したように私はクルマに妙な愛着は無いです。壊れるけど可愛いとか、ときどき調子が悪くなる気分屋なところが愛嬌があるとか、形や色が気に入って手放せないとか、そういう感覚はないです。

三本さんではないですが爪の先まで行き届いた商品をしっかり評価して、また購入する。大事なことです。

ステージアのときにくらべスキーに行く回数は減りました。しかし走行距離はかわらない。スキー場往復以外の、お出かけドライブが多くなったせいでしょう。アウトバックは走るのが楽しい良いクルマです。

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スバルアウトバックBP(2008/7)マイカーインプレッション

レガシィ アウトバック(DBA-BP9 F型)
○年式、購入年月 2008年式、2008年6月納車
○グレード 2.5i
○色 サンライト・ゴールド・オパール

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納車されて一ヶ月、走行1,400km時点のインプレッションです。まず走りの印象。乗っていて楽しいです。クルマが軽く感じます。前車ステージアとくらべて約200kg軽いとはいえ、段違いにフットワークがいいです。


信号スタートでどんどん前に出て行く感じで(実際にはそんなに速くないのでしょうが)ストレスが少ないです。また、追い越し加速もいいです。低中速だけでなく高速域でも、たとえば120km/hを超えていても余裕が感じられます。

スムーズにふけあがりドライバーの意思(要求)に応えてくる印象です。4気筒エンジンはどれもこのように軽い印象なのでしょうか?昔バイクに乗っていたことがあり(ヤマハMR-50、ホンダVT-250、ホンダCBR400RR、スズキアドレス100)、少し大げさですがバイクっぽい感覚だと思いました。

この2.5リッターエンジンは太いトルク感のようなものは感じられませんが、どの速度域でも前に出れる追い越し加速力があり、軽快な感じがします。

4気筒SOHC、177ps、23.4kgm/4400rpmという非力なスペック。ステージアは同じ2.5リッター、日産自慢のVQエンジンで6気筒DOHC。最高出力215ps、27.5kgm/4400rpm(ハイオク仕様)。ステージアからのアウトバックへの乗り換えはレベルダウンに思っていました。

しかし、雑誌やネットの書き込みなどを見るとD型以降の2.5リッターエンジンは総じて評判がよく、かえって3リッター6気筒エンジンの不満のほうが多かったわけで、予算の関係もあり間違いない選択だろうと2.5iの購入に踏み切ったわけです。

結果は期待を裏切らないものでした。スペック(数値)というのは参考程度の肩書きであることを再認識させられました。

コーナリングは車高が高いデメリットを感じません。たとえば高速道路のインターチェンジで180度まわるような場所でも安心して突っ込んでいけますし、山坂道も苦手な印象がありません。

進路変更がラクでスムーズ。左右へのフットワークがいい。まさに軽快です。それでいて直進安定性も悪くないです。ステージアにくらべホイールベースは18cmも短いのに、見劣りしない高速直進安定感。

4速AT。これがスペック的に一番気になっていました。ある友人からは「おれが昔乗っていたミラパルコと同じじゃねーか」と馬鹿にされました。2001年に購入した前車M35ステージアは5速だったし、今ではCVTでなくても6速程度はあたりまえ。この時代に堂々?と4速でつくっているスバルは、逆にすごいと思っていました。

しかし結論から申しますと段数についてまったく不満なく、これでOKだと思いました。無理やり納得しているわけではありません。段数よりも、ダイレクト感など走りの性能のほうに目が向きます。走りが軽い、加速がいい、どの速度域でも反応がいい、と私自身が感じているということは、このATの狙いは達成されていると思います。

段数は抜きにしてもスバルのATについて良い評価を見ません。まず、ステージアにくらべてシフトショックを感じます。しかしこれについて予備知識があったせいか、思ったほどではないなというのが感想です。

「ATがバカ」という書き込みをよく見ました。シフトタイミングの問題を言っていると思いますが、とりあえず現時点では気になることは無いです。

パドルシフトはエンジンブレーキを発生させるときによく使います。フロアのシフトノブをマニュアル側へ切り替えなくてもパドルシフトだけで落とせるため、操作が早いです。

フロアのシフトノブをマニュアル側へ切り替えずにパドル操作によってマニュアル状態になった場合、クルマが判断して自動的にドライブへ戻るのですが、この制御も丁度よくとても使いやすいです。肝心のマニュアル操作後のクルマの反応ですが、ステージアより早く、これなら使い物になるというレベルにあると思います。

2.5iのブレーキは標準的。「すごくよく効く」という書き込みを見たことがありますが、そんなに特記すべきレベルではないと思いました。ABSやVDCをまだ効かせたことがないので、今後雪道で体験し後日感想を述べたいと思います。

燃費は、現時点で総平均9.7km/L。条件は東京23区、真夏、チョイ乗り6割り、ほぼSモード、燃費を気にしない運転でこの値は満足。


乗り味。初期型は脚がかなり硬かったみたいで「硬すぎる」といったネット上の書き込みを多くみましたが、年改で見直しが行われ最終型の足回りは誰が乗っても大きな不満は無いと思われます。

路面の荒れに対しゴツゴツ反応するような硬さはありませんが、路面の状態にクルマが影響されやすくフラット感が損なわれ易いことは事実です。

路面に荒れやうねりがあると低速でもグラグラっと揺れますし、荒れた路面を高速で走行した場合、上下に揺れるシーンもあります。

コンフォート系の乗り味だったステージアとくらべると、ちょっと落ち着かない感じは否めません。しかし決して安っぽい乗り心地ではないです。このクルマの癖であり、少し風変わりな味付けです。この料理を誰もが「旨い」と言うかどうかは微妙なところかもしれません。

ステアリング。操作感、握りの感じはいいです。よく「戻りが悪い」と書き込んでいる人がいますが、そうは思いませんでした。

SIドライブは、2.5NAのアウトバックでは使わないんじゃないの?と思っていましたが、案外使ってます。エンジンが暖まってないときはしばらくIで走行するし、近所の路地はIのほうが走りやすいです。しかしIモードは、他のクルマにどんどん置いてかれるくらいトロいです。まさに燃費重視の納豆走行となります(笑)。雪道で有効かもしれません。

エクステリア。基本的には古いデザインだと思います。オーバーハングは長いし、特に斬新なラインでもない。でもボリューム感を演出したアウトバックのデザインは、結構気に入っています。ヘッドライトの形状やランプ類の仕上げ、ボンネットからフロント周りにかけてのグラマラスな感じなど、年改を重ねるに従い細かい部分で斬新さを表現できていると思います。

車内は十分静かです。しかしステージアのほうが静粛性(遮音性)は高かったと思います。この4気筒エンジンは想像よりも車内に伝わる振動や騒音が少ないです。前車VQエンジンとくらべても大きな遜色はないです。うるさいのは、エンジンをかけた最初の数十秒(真夏でも)。早く暖めるためなのか、かなり回転数があがっています。

シートは標準のファブリック。ユーザーが多いためかたくさんの批判を見ますが、まあこんなものと思います。固めで私は疲れません。F型アウトバックは運転席のみ電動が標準。またテレスコにより前後にもステアリング調整可能で、フィッティング性もいいほうだと思います。

内装について。やはりスカイラインベースのステージアにくらべるとワンランク、もしかしたらツーランク落ちると思います。特にドアーの内装仕上げ。たとえばもう少ししっかりした取っ手がほしいです。また、ヒジにチカラを入れただけでへこむセンターコンソールの仕立てはさすがにマズイと思います。

そのほかスイッチ類の質感、操作感、夜間照明、天井のピラーの内張りの生地の質など。このあたりは軽量化のためとは少し違うと思うので、もう少しレベルアップしてほしいところです。

しかし初期型にくらべたら年改によって高級感を演出するための小技が随所に施され、これでも最終型はチープな感じはかなり払拭されていると思います。

内装としてのシートの質。大きさ/ボリューム、質感ともに安っぽい感じは受けません。空間(すきま)が少ないとボリューム感を出せるため、巧みな細工で隙間をつくらないようにしているのかもしれません。

車内の空間はステージアにくらべるとじゃっかん狭いです。外寸では車幅は変わらないですが、全長は35cm短いです。「必要以上に広い空間は不要」という自身のコンセプトから、アウトバックは狭すぎず広すぎずジャストサイズ。しかしミニバン全盛の今日、空間にこだわる方には狭いと思われるでしょう。

ラゲッジは、床パネルの合わせや納まり具合、床パネルの取っ手の感じなど、つくりが丁寧だと感じました。

高級感の演出というのは無いのですが、たとえば天井にチャイルドシートのアンカーが当然のように付いていたり、またフックが使い勝手のよさそうな位置に付いていたり、やはりワゴンの老舗っぽいなと感じました。

軽量化の工夫が随所で徹底していると感じます。たとえばラゲッジの床パネルがすごく軽いと思うし、その床下トレイは発砲スチロールのようなもので、コストダウンだけではなく主に軽量化を狙ったものだと思います。この部分だけでステージアより2~3kgは軽く出来ていると思います。

ドアロックの開閉音が安っぽいです。ドアーの開閉音ではありません、ロックの音です。日産キューブ並でしょう。内装でも指摘したとうりドアーの内側が貧相、ボリューム感が無いです。高級感を出すにはドアー自体を重厚に演出する必要があると思います。まあこのクルマの狙いは軽量化でしょうから、納得しましょう。

「ドアーの開閉音が高級だ」という書き込みをよく見ますが、確かに重厚っぽい音がします。たぶん、サッシュレス+大量のラバーでそういう音をつくっているのだと思います(窓を開けた状態だとまったく別の音になります)。

インテリジェントキーはたいへん気に入っています。一度体験すると手放せなくなる装備です。マイナス10度のスキー場でも問題ないかシーズンに検証します。要望として、エンジンをかけたままキーを持ち出した状態でドアロックできるとうれしいです。

不具合もなく、今のところ大きな不満はありません。よく書き込みされる、インパネからのミシミシ音?も発生していません。ステージアは四季を問わず常にミシミシ鳴いてましたので、静寂そのものです。

ハンドルに伝わる振動が懐かしいというかおもしろいというか。ハンドルに伝わる振動とは、段差を乗り越えたときにステアリングに少々ショックがあります。大げさに表現すると、そのショックが大幅に増幅された場合、ハンドルをとられる動きです。もちろん取られるわけではないしハンドル操作上まったく支障は無いのですが、こういう印象は高級車では絶対見られないものです。軽量化のために?または何かの目的のため細かなアラ消しをしないのでしょう。

クルマと直接関係ないですが、ディーラーオプションナビ、ストラーダについて。ストラーダ自体には不満は無いです。しかし納得できないことだらけです。

オーディオ音声がFM飛ばしのため音質が悪く、従って使い勝手も悪いため、実質オーディオ機能は封印されたのと同じです。大容量HDDやSDカードまで備えているのに宝の持ち腐れ。ストラーダのオーディオに期待されている方、ほぼ無理ですのであしからず。

本体設置場所が運転席シート下でDVDを再生する気分にならない。だからせめてナビだけは100点満点を期待したのですが、音声案内スピーカーが助手席下に設置されるため聴きづらく、音量は最大にしています。助手席に座った人はうるさいと言っている。

以上のことは知識として事前に知っていました。が、とにかくストラーダFクラスに舞い上がり選んでしまいました。

取り付け作業にも不満あり。取り付けマニュアルによると運転席のシートを外すようなのですが、シートがちょっと汚れていたり、運転席側ドアーランプのバルブがズレており納車時点で点灯していなかったり、一番びっくりは助手席サンバイザーの取り付け部が片方外れていたこと。サンバイザーを下ろして初めて気付きました。そして、運転席側のカウルサイドカバー(足元のドアのあたり)が一部外れていました。これはすべて、ディーラーによるナビ取り付け時のミスでしょう。

地デジはすばらしいです。都内はどこを走っても全く乱れません。しかし、音声は必殺FM飛ばしですからご承知おきを。音声だけ乱れるとき多々あり(笑)

オーディオは趣味や好みの範疇だから参考にならないと思いますが、標準でも十分なレベルになったと思います。好きな音楽を気持ちよく聴くにあたり不満なし。マッキンは聴いたことがないのでそのスゴさは知りませんが、私には価格が高すぎると思います。

ここを総括すると、もし今買うとしたらメーカーOPナビを選び、地デジチューナーは付けないでしょう。投資額に対しクルマでテレビはさほど見ないからです。そんな金あったら家のテレビをはやく薄型に買い換えたいです。

内装など細かいことを指摘しましたが、「クルマとしてはたいへん気入っています」。他人のアウトバックのインプレッションを見ていると、みなさん最後にこのようなコメントをしています。自分も、なるほど同じだなと思いました。

憧れの高級車でもなく、とびきり速いクルマでもなく、デザインも見飽きたクルマなのに不思議です。でもレガシィに憧れていました。それがメディアや一部の熱狂的ファンによって演出されたイメージではなく、期待どおりであったことは確かです。

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日産ステージアM35(2007/11)マイカーインプレッション

---「丸6年、走行距離9万キロを超えて」 2007年11月追記 ---

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M35ステージアを購入してから早いもので6年が経過し、走行距離は9万3千キロを超えました。フルモデルチェンジ発売前の2001年10月中に契約を済ませたため、クルマに実際に触れ試乗したのは納車待ちのときでした。

結論から言うとステージアは大変満足しています。まずはエクステリア。オーバーハングの短いスタイルと大径タイヤとのバランス。個性的なフロントマスク。ボリューム感のあるリアビュー。スタイリッシュでありながら、かたまり感のあるスタイルが好印象です。

6年経過した今も古さを感じさせません。最近の新車たちのエクステリアが、ようやくM35に追いついてきた、というのが私の感想です。

内装でも不満はありません。RSグレードは最もシンプル設定の内装で、当時は、クラウン的な豪華志向だったため、木目調が無かったりすることが「少々安っぽいのかなと」思っていましたが、6年付き合った現在、飽きず、劣化はまったく見られず、とても落ち着く空間で気に入っています。またマメに掃除するせいかとてもキレイな状態を維持しています。

純正シートは私に合っており、今もヤレた印象はなく、たいへん気に入っています。ちなみに私はメタボではなく体重は軽いほうで、腰痛持ちでもありません。ただし、シートに関しては若干不具合がありますので、後半の「トラブル報告」で述べます。

ステアリングの径が小さ目(直径37センチ)で私にとってちょうど良く気に入っています。

ボディの塗装。これも質が良いと思います。色はフレアレッドで保管は青空駐車。約2ヶ月に1度の洗車で、たいへんキレイな状態を維持しています。細かなキズは当然付いていますが光沢はほとんど衰えていない印象です。レッドという色がほんとうに好きになりました。

走りは、自分では満足しています。走りの満足度とは、ドライビングレベルで語るものではなく、その人が運転していて楽しく感じるか、ということだと思います。

ドライブしたくなるクルマです。土日祭日以外はほとんど乗らないにもかかわらず、すでに9万以上走ってしまったのも、運転が楽しいからです。

まずブレーキ。これは最も重要なポイントだと思います。M35が評価の高いブレーキを標準しているのかと言われればそうではないのかもしれませんが、十分な性能と思います。

直進安定性。これは他のユーザーも認めるところで、高速での安定感は満足できます。

路面との間の空気流をコントロールすることで空気抵抗を低減させ、ゼロリフトを実現している、という当時の先進的な触れ込みにとてもワクワクしたものです。どこまでゼロリフトなのか、またそれがどれほど走りに貢献しているのか真意のほどはわかりませんが、確かに安定感は良いです。

前後の重量配分が50:50に近い理想のバランス。当時はFMパッケージと呼ばれ、直6から進化したV6を前輪車軸の中心より後方へ配置するフロントミッドシップレイアウト。80リッターの燃料タンクを、後輪より前の後部座席下へ配置するなど、見た目のデザインだけでなく、中身の基本コンセプトが先進的(でした)。

下記のファーストレポートでもコメントしたとうり、長いボディーのわりに、中心からまわるような感じがしバランスが良いと思います。ただロールは普通にするし車重もそこそこあり、またマニュアル操作がほとんど考慮されていないATということもあり、峠を攻めるようなタイプのクルマではありません。

エンジン。2.5リッターNAで公示215ps、27.5kは一般的には十分なレベルです。しかしATでこのエンジン性能を満喫するのは、なかなか面倒だと思います。実用レベルでは、2000回転を少し超える程度で、街中ではそこそこトルクフルに感じることができます。東京の街中では3000回転以上まわす必要性はほとんど無いです。

高速道路進入時は、特に首都高の入り口では右車線に合流することも多いためけっこう踏み込んで4000回転以上まわすときもありますが、そんな場面でも十分な加速性能と思います。

高速道路では、優れた直進安定性とあいまって、クルージングはとても快適かつパワフルに感じます。高速の登坂路でもキックダウンしながら周りのクルマをリードするくらいの走りです。しかし、高速での追い越し性能となると、余裕たっぷりという感じではなく、もっともっとパワーがほしいと感じます。高速道路でM35のターボが追い越し加速するのを見ましたが、やはり段違いの加速性能でした。

2.5リッターNAでアテーサ4WD仕様。燃費は待ち乗り(東京都23区)で7~8キロ。遠出すると10キロ程度。なおアテーサは基本FRで路面状況に応じてトルク配分が前後する仕様です。

満タンで80リッター入る大きなタンク。残り10リッター(70リッター消費したところ)でエンプティランプが点燈します。満タンからの走行距離が500キロを切ることは無かったと記憶しています。500キロすべて近所のチョイ乗りだった、ということが無かったからだと思いますが、私の場合はどんなに悪くても平均7キロ以下になったことは無いです。なおホイールは16インチです。

M35のエンジンはこのほかに当時は2.5リッターターボと3.0リッターNA(前期のみ)、3.5リッターNA(後期のみ)がありました。これらの燃費は、我が2.5リッターNAより当然落ちると思われます。よくステージアは燃費が悪いと言われますが、どのエンジン搭載車の話なのか定義する必要があります。

静粛性。「ハイソカー」世代の昭和40年代生まれにとって、高級感=静粛性=重厚な感じ、というのはいまだに捨てきれず、M35は高級感と走りとを、絶妙なバランスで提供してくれます。やはりV6のフィーリングは低速域でも高速域でも良いです。

特に低速(街乗り)での静粛性は高いです。高速でもいいほうだと思います。ただし超が付くほどの高級車ではありませんので、エンジン音や風きり音、ロードノイズなどは当然あります。

ワゴンとしての使い勝手のよさ。Lクラスステーションワゴンというだけあって、ラゲッジは広く、内装のつくりやカーペットの質など良いと思います。

私はよくスキー場の駐車場でラゲージに寝転んで休みますが、上を向いてマジマジと見渡して、どこを見てもちゃんと作りこまれており、質感が悪い箇所は見当たりません。ラゲージ空間は使い勝手のよいレイアウト、広さ、そしてクオリティを兼ね備えています。

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(写真)後部座席を前に倒し、銀マットを敷いてベット状態。大人2人が寝れます。

 

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(写真)ベット状態。運転席から見た図。

 

東京在住で冬はスキー場を15回くらい往復します。そのときはアテーサのシンクロモード(前後駆動力配分を50:50へ固定するモード)をフル活用します。4WDとしての雪道での走破性は文句のないところです。

凍結防止剤がまかれた道を走ったり、凍結した雪が踏み固まった悪路をガタガタと登っていくときもあります。

時に過酷な場面も多い我がステージアですが、9万キロを超えた今も重大トラブルや事故も無く、基本性能は落ちていません。今年も、春の新緑ドライブや夏のゴーゴードライブ、そして秋の紅葉ドライブが楽しいクルマです。クルマとしてヘタれてないということです。

エンジンはたいへん調子良いです。オイル交換はメンテナンスノート通りで約1万5千キロ毎で交換。だだし使用しているのは純正ではなく、オイルメーカーのハイグレードで100%化学合成です。

足回りはとくに改造もしていなければ、パーツ交換などのリフレッシュもやっていません。したがって、新車当時と比べればフラット感、ハンドリング、乗り心地において劣化していると思われます。

ここまで総括すると、サイズ(幅1.8m以内である)、車格(ほどほどの高級感と走りのバランスが上手く演出されてる)、駆動系(FRベースで4WDであること)、美しいスタイル、クルマのコンセプトや味付け、コストパフォーマンス(排気量と燃費と税金、故障率、メンテナンス費用が落第点ではない)で、自分にとって理想的でぴったりなクルマなのです。

ほどほどの高級感と走りのバランス、というのが私だけでなく同乗者にも好評です。同乗者に好感を得ることはとても重要なポイント。クルマ好きの夫がいくらウンチクたれても、結局、クルマ選びは家族が決定しているといっても過言ではないのが世の実情です。

さて、ここからはトラブル報告です。
M35ステージアは2001年10月にWC34からフルモデルチェンジして登場しました。我がステージアは、同年同月に登録され11月初旬に納車された初期バージョンであることを再度申し添えます。

トラブルについては、購入時期、単なる個体差、問題を引き起こす原因となった経緯(使用法)等が絡むため一般論とはいきません。しかし、今後中古車を購入される方へ参考のため書きます。

・ATのガクン&ガクガク現象
まず、ファーストレポートでも述べているように、初期バージョンではATのプログラムミス?が原因によるガクン現象がありました。アクセルから足を離す(アクセルを抜く、放す)と‘ガクン’とショックがありました。エンジンブレーキになる直前にガクンとなるのです。シフトアップやダウンのときの振動ではありません。このATはシフトアップやダウン時では、わからないくらいショックがありません。

修正により不満は解消されましたが、いまも時々、アクセルの放しかたによっては‘ガクン’とするときがあります。つまり根本的に完治していないと思います。

‘ガクン’現象とは別に、‘ガクガク’現象というのがあります。これは、ある速度(時速40キロくらい)である負荷(少し登り坂)で、あるギア(たぶん5速)という条件が重なったとき、ガクガクガクと発生します。この現象はかなりハードで、同乗者でも「何が起きたのか!」という感じになります。

ガクガク現象の解消は簡単で、アクセルから足を離せば収まります。その後すぐアクセルを踏んでも再発しません。異常な様子は、ガクガク現象の瞬間だけで、その前後はまったく正常です。この現象は、マイナーチェンジ後も発生したとのネット上の書き込みを見たことがあるので、簡単には直らない欠陥なのかもしれません。
 
ガクガク現象は6年9万キロ走って3回くらい体験しました。つまり微妙なタイミングによって引き起こされるため、発生頻度としてはかなり低いものです。

この「微妙なタイミング」が分析できれば、故意に発生させることが可能かもしれませんが、そんなトライはしたことがありません。しかし、このガクガク現象が発生しそうになる前兆、不整脈を感じることが時々あります。したがってこのような前兆の認識が無い人では、発生する頻度はもっと多いのかもしれません。

ガクガク現象が発生すると同乗者が不安がるし、クルマにも良くないと思うので、もし発生したらすぐにアクセルをOFFしましょう。すぐに収まります。状況は低速ですからアクセルから足を放しても、危険な場面に遭遇することは皆無と思われます。不整脈を感じたときも同様の対応です。

‘ガクガク’現象は、自分のクルマだけの故障ではないし、自分の操作でコントロールできるため、特に不満に思わなくなりました。

‘ガクン’現象は、納車当初は非常に不満な点でしたが、修正後はほぼ気にならないレベルになったことや、クセと上手に付き合っているという感じもあり、これも不満に思わなくなりました。このAT自体はとてもスムーズで、振動やショックがほとんど無く、満足しています。


・足回りからのギシギシ音
非常に有名な不具合で、このせいでM35ステージアの評価がどん底まで下がったり、これが嫌で買い替えてしまう人がいるほどです。

足回りからギシギシ、ギーギーとにぶい音がします。

単に段差を乗り越えたときや、ブレーキを踏んだ状態で段差を乗り越えたとき、ハンドルを切った状態で段差を乗り越えたとき(駐車場から出るような場面)など、いずれも低速域で発生します。高速域でも発生していると思いますが、他の音でかき消され、聞こえないのだと思います。

音は小さく、窓を閉め、オーディオを鳴らしていない状態でないとほぼ聞こえません。内部から伝わる音で、外部に音は聞こえていないのではないかと考えています。

私のステージアでは、「ブレーキを踏んだ状態で段差を乗り越えたとき」の発生頻度が高く、ブレーキを踏むたびにほぼ発生している、といっても過言でなはい状態です。

納車早期に発生し、非常に不満の種となります。しかし、性能面ではまったく問題無いようで、なぜならこの状態で6年9万キロを超え、走りには何の影響も出ていないからです。

対策は、ネット上の書き込みによると、スタビのゴム部分にシリコンスプレーを吹きかける、ブッシュ系の交換やコンプレッションロッドアッシーというパーツの交換など。

このような情けない不具合は、たぶん最終型は対策が施されているのではないかと思いますが、少なくともマイナーチェンジ以降も発生していたようです。私のように初期型はともかく、どうしてマイチェン後もこのような商品を出してしまうのか、さっぱり理解できません。
 
ディーラーで訴えるとシリコンスプレーで様子を見てほしいと言われるだけです。ブッシュ系やコンプレッションロッドアッシー交換を相談したときは、足回りをバラすと組むのがとても大変なので勘弁してほしい、と言われました。

技術力に?が付くディーラーにそう言われるとかえって怖くなり、ごり押しできませんでした。

足回りはとても大事な部分で、ブレーキなど命にかかわるパーツが載る部分です。そこがギシギシ、ギーギー鳴っては何かあると思うのが普通です。ボルトが緩んでいるのかも知れない、致命的な故障を起こす前触れだと思うのが鈍感でない人の感覚でしょう。板バネならいざ知らず、当時のうたい文句だった新開発4輪マルチリンク式サスペンションがギシギシギーギー言うはずないからです。

機能的には問題ではないのかもしれません。しかし、ユーザーに多大なインパクトを与えるミス。ディーラーも迷惑していることでしょう。これは致命的な欠陥と言わざるを得ません。

・雨の朝のキュルキュル音
雨の日(湿気の多い日)エンジンをかけた瞬間から「キュルキュルキュル」と音が発生。かなりデカい音。周囲に対し恥ずかしいと思うほどの音量です。ボンネット内のベルトから発生しているようです。

納車1年~2年経過した最初の湿気の多い季節(梅雨の時期など)にこの現象に見舞われ、「こ、これは日本車なのか」と唖然とする瞬間です。

走り出して数分で音は消えます。走りには何の影響もありません。また、一度エンジンをかけたその日は、エンジンを停止後、再始動ではもう「キュルキュル」しません。従って、ディーラーに着いたときは何の異常も無いという厄介な現象です。5月~8月の雨の朝に発生し、乾燥する季節は発生頻度が減ります。

一度だけ、夏の大雨の日、この日だけは、走っても走っても「キュルキュル」が収まりませんでした。とにかく湿気が大嫌いみたいです。

V35スカイラインでも「キュルキュル」に遭遇したことがあります。ある朝、駅に向かって歩いていると、どこかで聞き覚えのある「キュルキュル」音が聞こえました。音のほうを見るとV35スカイラインがアイドリングしていました。このときのV35は、私のステージアよりも元気に鳴いておりました。

これも有名な不具合で、VQエンジン特有のベルトの通し方のせいでベルトの劣化が早い、という書き込みを見たことがありますが真意のほどは知りません。対策は、ベルトテンションの弛み調整、ベルト交換、アイドラープーリー交換などです。

最初のころディーラーで訴えたら、張り調整とグリスアップによりしばらくは収まっていましたが、すぐに再発。2回目の車検時(2006年10月)にベルトを交換し、それ以降はまったく再発しませんでした。

しかし最近になって、また雨の日に「キュルキュル」と鳴き出しました。ベルトを交換しても、まったく症状が出なかった期間は1年でした。

構造上の問題でベルトが早期に劣化してしまい騒音が発生するのか、ベルトは劣化していないが何かの理由で騒音が出てしまうのかよくわかりませんが、とにかくこれは欠陥でしょう。

いや、欠陥と指摘する以前に腹が立ちます。この不備を知らない人は、朝っぱらからエンジンがぶっ壊れたと勘違いし(そのくらい大きな音量です)、楽しみにしていたお出かけドライブの予定を中止し、ディーラーに相談するため営業開始時刻をジッと待つことでしょう。そんなことがあっていいのでしょうか。

足回りからのギシギシ音と同様、クルマを買い替えてしまうほどの要因になっているかもしれません。

「キュルキュル」音が発生すると、アイドリングしているのが恥ずかしいためすぐ出発します。環境にやさしいクルマです(かなりの皮肉)。

・シートのガタつき
私のは電動シートではありません。カーブで曲がったとき、自分の体重が移動したときに、シートがガタつきます。ガタつくという表現は大げさかもしれません。「コツ」という振動が伝わる程度です。

シート座面の上下調整ダイヤルを少しいじり、座面の位置(高さ)を変更するとしばらく発生しなかったりしますが、また再発したりします。

これもネット上で書き込みを見たことがあります。座面のフレームとリフターをつなぐL形の金具に欠陥があるようです。

ディーラーで非常に伝えづらい現象です。外からシートを揺すっても全くわかりません。もしそんな程度でシートがガタガタしてたら保安基準を満たしていない超欠陥車になってしまいます。

座って体をおもいっきり揺すっても再現しません。クルマが動いている状態でないと「コツ」っとしないのです。何かが緩んでいるというよりも、微妙な体重の移動加減によってその‘ツボ’にジャストミートしたときに発生する、という感じです。

面倒だから放置。でもときどきツボにはまり「コツ」とくると結構イヤなものです。

・4WDトランスファー(センターデフ)のからのオイル漏れ
特に異変を感じたわけではなかったのですが、ある日、下まわりを見ると何かのオイルが漏れていました。さっそくディーラーへ持ち込むと即入院となり、トランスファーの無償交換となりました。交換されたトランスファーは、報告すべき症例ということでメーカーへ送られたそうです。

これ自体は不満ではないのですが、修理したディーラーの技術力に不満があります。まず、直ったということでクルマを受け取りに行き、「どーもお世話様でしたー」と走り出すと「ガラガラガラー」とすごい音がします。この音、何のノイズだったのかいまだに知りませんが驚きました。Uターンして再入院。何か組み付けに問題があったのでしょうか。2度目の修理後は完治しました。

修理時の後遺症かはハッキリしませんが、現在もごく小さくですが「カラカラ」と鳴っており、これが気になっています。

また、この修理後の2004年10月に、リコールで4WDプロペラシャフトジョイントの交換をしています。このときの作業の後遺症という可能性もあり得ます。

しかし4WDはきちんと機能しているし、燃費も落ちていないため、性能的には問題ないのかなと思っています。

・O2センサーの故障
ある日、スキー場からの帰り道、高速に乗る前に道の駅で休憩し、出発しようとエンジンスタートしたところ、「給排気系にトラブル発生(セリフは正確に覚えていません※)」とボイスが流れ、ナビモニターには取り扱い説明書でしか見たこと無かった警告画像が映っていました。

出先でしかも初めての経験だとかなりビビリます。「帰れないのかぁ・・」という気分になります。「給排気系にトラブル発生」になると、セーフガードモードになり、アクセルを床まで踏み込んでも時速20キロ以上速度が出ません。近辺のディーラーを検索し、約3~4キロの道のりを時速20キロでノロノロ進みます。田舎といえ交通量が多く、ハザードを点けながら左端を進む惨めさ。顔からは油汗がにじみ、ディーラーへたどり着いたときはゲッソり&安心感で倒れそうでした。

診断の結果、O2センサーの故障によるエラーの誤発行ということで、給排気系やエンジン自体は正常。レシートみたいな診断結果を渡され、「東京へ戻ったらこれを見せて修理してもらってください」とのこと。

ここでようやく気づいたのですが、エンジンを一旦切って、再始動すればエラーは消え、正常に走行できたと思われます。「とりあえずリブートする」のはパソコンでも何でも常識ですが、このときはそう思えなかったのです。

でも時速20キロでがんばったおかげで、O2センサー故障の診断書が出せたわけで、東京に戻ってからの対応がスムーズに行われたことはよかったです。しかし、次回発生したら躊躇なくリブートするでしょう。一般道時速20キロ走行は、時速180キロ並みに危険&ひんしゅくでした・・

この日、このあと寄りたいところがあったのですがキャンセルし、少しおとなしく走って帰りました。帰路はトラブルはありませんでした。O2センサー交換後は、現在に至るまで不具合ありません。

※音声による各種アナウンスは、オプションの純正DVDナビを装着した場合に機能します

・ラゲッジハッチバックドアの電動オートクロージャーの不具合
ある日の深夜、スキーに行くため出発した途端、ラゲッジドアが開いているとのボイスが流れ、キチンと閉まらないことが判明。確かに、荷物を積んでいるときから電動オートクロージャーの調子悪いのかな、とは感じていました。

無償交換(何を交換したか知らないが)で修理対応はよかったのですが、この日はスキーをキャンセルせざるを得なく、同乗者から大ブーイングでかなりダメージありました。クルマへの信頼性が揺らいでしまった瞬間です。

故障自体は致命傷ではないですが、走れないのであれば致命傷と同じ。スキー場で発生したらどうすればよかったのか。ガムテープでドアを止めて、ボイスを止めるためDVDを抜いて走るのか! あってはならないことです。修理後は、現在に至るまで不具合ありません。
 
・マフラー、ブレーキローター、下周りの錆び
スキーによく行くので錆びは仕方ないのかもしれません。一度、万座ハイウェイで亀の子(雪が深く雪の上におなかがのってしまった感じ、タイヤは空回り)になり、このときも急激に冷やされたため錆びの進行が早まったかも。

凍結防止剤がまんべんなく撒かれた上を走っていた、なんてこともしばしば。下回りが錆びるのは当然かもしれません。

マフラーには厚さ1ミリ程度のカバー(センターパイプカバー)がしてあり、これがすぐに錆びて、取り付け部分のボルトが部分的に外れ、「カタカタカタ」となんとも安っぽい音が鳴り出しました。

マフラーとカバーは一体型でカバーだけ交換することは不可能とのことで、交換となればマフラー自体の交換(20万円超)となるため、とりあえずカバーだけを完全に排除し、異音は解消。 

次に、ブレーキローターの錆びが進行し、ブレーキを踏んだときに振動や異音が発生しました。保障期間中だったため、ローターの無償交換をしてもらいました。

このような錆びオンパレードは、2回目の車検の前くらい(5年目)の頃で、このときは、「オレのクルマもボロくなってしまったなあ・・」という印象でしたが、上記のとおり手当てした後は、異音も振動も完治し大変満足したものです。特にローター交換はてきめんで、ブレーキのフィーリングが格段に改善しました。このいい状態が今も継続しています。

センターパイプカバーを外したことで、現在マフラーはズリむけ状態です。ボロボロになってしまったカバーとは異なり、マフラーはかなり肉厚のため、すぐに穴が開くようなことは無いと思われます。

・ボンネットの浮き
個体差だと思います。ボンネットと車体で段差が数ミリあります。洗車のとき、ボンネットを拭いているとわかる程度。ボンネットを手で押すと収まりが悪い感じがわかります。

ヒンジ(フロントのガチャンとする部分)を調整してもらいましたが、まだ少し浮いている感じ。機能的には何の問題もありません。

・リアドアのへこみ
樹脂製ハッチバックドアのある部分がへこんでます。ネット上の書き込みでも見たし、外で走っているステージアでも目撃しました。これは個体差ではなく欠陥でしょう。

ハッチバックドアの内部構造の空間の関係で、へこんでしまうのだと思われます。へこむと言っても、オーナー自身でないと気づかない程度。ぱっと見わかりません。光の加減で判明できる程度です。樹脂製のため板金修理とは異種のものと思われ、直せないのかもしれません。機能上は何の問題もありません。

・ラゲッジハッチバックドアのダンパーが弱い
これも有名な不備で、寒くなるとダンパーが弱くなり、ハッチバックドアを開けるとき手で持ち上げないとダンパーのチカラだけでは上がらない、また、手で抑えていないと下がってくる、という現象。

私もスキー場で荷物を降ろしていると、頭上に空中空手チョップをくらいました。痛かったし、恥ずかしかったです。樹脂製で軽量化を図っているなどと触れ込みがありますが、ハッチバックドアは結構重いです。
 
対策品のダンパーが出ているらしく交換すれば解消するようです。しかし、暑くなると今度はダンパーが強すぎてアッパーカットの危険あり、という書き込みも見たし、まあ開かないとか閉まらないとかいう話ではないので放置しています。ワゴンとしてこのような装備は基本中の基本だし、この点はライバルと比べて少しばかりクオリティが低いのでは?と思ってしまいます。

・オーディオ部分からのミシミシ音
私のオーディオは、メーカーオプションのMD+CDデッキです。このオプション装着の場合にミシミシが発生すると思われます。なぜなら、パネル一体型の純正オーディオならば、ミシミシ発生する余地が無いと思うからです。

ミシミシはCDを挿入する付近から発生しています。そこを指で抑えると音が止まります。購入当初は、ディーラーに訴えて対策してもらいましたが、付け焼刃という感じですぐ再発。ユーザーからのこの種の訴えに、ディーラーもうんざりしていることでしょう(悟りの境地)。

・運転席ドアのゴム周りからの異音
ドア付近からキュキュという音がしています。これは新車当時から。ウェザースリップゴムというのかよくわかりませんが、それが擦れている感じです。道路の段差などで音がしますから、ボディがヨレるとドアに伝わり、音として発生しているようです。

そのほか
・リアハッチバックのガラスが開かなくなりクレーム修理。修理後は異常ありません。
・リコールは、2003年11月にエンジンのカム角センサ及びクランク角センサを対策品と交換、2004年10月に4WDプロペラシャフトジョイント交換の計2回。

以上、不具合ばかりを紹介しましたが不安になることはありません。いずれも大勢に影響なく基本性能はしっかりしています。この程度のトラブルはどんなクルマでも発生するものです。

これを書いている現在は9万3千キロを超え、1年以内に10万キロを超えるでしょう。

M35ステージアは2007年6月で生産が終了しました。新型スカイラインV36ベースのM36を期待していました。M36が出るならば間違いなく購入したいと思っていましたが、残念です。

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日産・ステージア Vol.165 (2001/12/4)

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★11月26日放映
日産・ステージア

初代は1996年に登場。Lクラスワゴンの新しい市場を開拓。2代目となる今回は、スカイラインから採用が始まった日産の新しいFRプラットフォームを採用し、走りとプレステージ性をさらに追求。

私事で恐縮ですが、新型ステージア250RS FOURをこのたび購入、納車されてから半月が経ちました。今週は私のマイカーインプレッションも交えながらお送りします。

オフィシャルサイトは
http://www.nissan.co.jp/STAGEA/M35/0110/index.html

基本スペックは、直噴V6、DOHC、3リッター、5速AT、260ps、トルクは33kg。FR。燃費は10・15モードで10.6km/L。価格は320万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.2km/Lでした。時速100km走行時の騒音は64~65dBでした。

全長4765、全幅1760、全高1510、重量1590kg。最小回転半径5.5m。

日産の人がアピールしたポイントは次のとおり。

1、ゼロリフトによる抜群の高速安定性と安心感ある余裕の走り。新開発4輪マルチリンクサスペンションによるコントロール性能と、直噴V6エンジンによる力強くなめらかな走り。

2、機能的で心地よい上質なインテリア。誰でも最適な運転姿勢がとれるベストツーリングポジションや、リクライニング付きリアシート。

3、ワゴン専用に改良したリアサスペンションで、ホイールハウスの張り出しが少ないラゲージルームを実現。またリアガラスハッチ、オープナー付きラゲージアンダーボックス、リモコン可倒式リアシートなど、ワゴンとしての便利装備を採用。

4、そして世界最高水準の安全性能。

先代とサイズを比較すると全高で20ミリアップし、全長で35ミリ短縮。しかしホイールベースは130ミリ拡張され、室内は90ミリ拡大。

前輪の車軸より後ろに重心位置を持ってきたV6エンジンと、2列目シート下に移動された燃料タンク。重たいものをすべて車軸の内側に配置することで、前後の重量配分はほぼ50対50とするFM(フロントミッドシップ)パッケージ。

ロケの初めからいきなり三本さんの違和感が噴出し、高速走行における感想が少なかったのが残念でした。

その違和感とは、直径37センチの小径ステアリング。三本さんは、「38センチから41センチの間がベスト」だそうで、「このクルマは直進安定性が高いので気にならないが、径が小さいとわずかなハンドル操作で反応してしまう」とのこと。

さらに、Aピラーがかなり傾斜しておりフロントガラスが乗員に近いこと。「万が一のとき、シートベルトをしていないとフロントガラスに顔面を強打する」。

エクステリアデザインについて、「デザインとは機能のパッケージングだ。ドライビングプレジャーなどといっても、自動車をもはや冗談で乗っている人は少ない。デザイナーは安全について十分に考慮しなくてはいけない」とのこと。また「Aピラーの内装色が明るすぎて目障り」とのコメントも。

以上のような怒りのコメントで終わってしまった高速道路。補足させていただきますと、高速における直進安定性は高いほうだと思います。そして5速ATによりエンジン回転数は低く抑えられ、法定速度による高速クルージングはガソリン消費も少ないです。ちなみに燃料は全グレードでハイオク仕様。

風きり音は比較的少ないと思います。また車両下面に付くリアディフレクターが空気の流れを制御することで、揚力を抑えるゼロリフトを達成しているといいます。どれほどの効果なのかよくわかりませんが、ワゴンの安定感としては十分なレベル。

三本さんが指摘した小径ステアリングについて。私は個人的に小さいのが好きで、新型スカイラインに試乗したときから気に入っております。ステージアの場合、操作上に特に問題ないと思います。

フロントガラスが近いことは私も違和感ありました。さらに屋根がフロントガラス上部へ入り込んでくるようなデザインをしているため、これが斜め上方向の狭さを感じさせます。

頭上空間は狭くありません。シートの調整にもよりますが視線はどちらかといえば高いほうです。

交差点などでAピラーがじゃまに感じることがあります。これはディーラーオプションのスモークバイザーを付けたことが、Aピラー越しの視界を悪くしている原因だと思います。

山坂道では、「パワー不足をまったく感じない。やる気になれば驚くようなスピードで登っていく。スポーツカーなみだ」と三本さん。さらに「頭を振るような動きが抑えられている」とのこと。

2.5リッターNAは16インチを履き、試乗車の3リッターとターボモデルは17インチ。「タイヤが音を立てるようなことはない」と足回りの完成度をホメる三本さん。

私も三本さんのマネをして、箱根の山坂道を走って来ました。三本さんのように攻めの走りは出来ませんでしたが、「頭を振るような動きが抑えられている」という表現は実感する次第です。

直進が得意な大柄のクルマという印象から、ワインディングでは一転してクルマの大きさを感じさせない回頭性のよさを感じます。また長いボディのわりには、回転半径が小さいほうです。

2.5リッターNAでは205/65/R16というめずらしいサイズの16インチタイヤタイヤを履いており、おかげて乗り心地はたいへんいいのですが、箱根の山坂道では少し不安を感じました。

これらのサイズはAR-Xの18インチモデル以外、スカイラインと同じものが採用されています。

マニュアルモード付き5速ATは、下りが続く山道で有効でした。ただマニュアル操作はワンテンポ遅れる感じです。ATセレクトレバーは形状、節度感ともにマル。

スカイラインにも搭載されているこのミッションはジャトコ製。モーターショーでもそのカットモデルが展示されてるのを見かけました。

このATで不満がひとつ。変速ショックは非常に少なく結構なのですが、アクセルから足を放したときに、ミッションからの軽いショックがあります。加速時や車速などの状況によっては大きなショックを感じることがあります。このショックが将来、大きくなりそうな予感がして、これはかなり不満。私のクルマに何か問題があるの
かな?※ディーラーに症状を伝えたところ、ATとのマッチングを調整することで解消しました。同様の現象が出ている方は是非ディーラーにご相談を。

ブレーキはいいと思います。重いたいクルマですが、このブレーキのおかげで今のところ不満を感じません。

いろいろと批評されているエクステリア。やはりこれは好みの問題。私は少しばかり「ヘンな顔」が好きなので気に入ってます。ちなみに女子は美人好みデス。

黒い樹脂製の下まわり。合理的な雰囲気で私は好きな点のひとつ。しかしそう思わない方が多いようで、そのようなオシャレな方には純正エアロパーツが用意されていますので、それを選べば上から下までボディと同色になります。

インテリアはスカイラインとほぼ同じ。これもエクステリア同様に賛否両論あるようですが、妙に豪華さを演出しないところが気に入っています。まずまずの質感と、使い勝手でマル。ポップアップ式ナビゲーションモニターはたいへんスマートでこれもマル。

ステアリングをチルト調節をすると、インパネメーターがフードごと動きます。ステアリングによってメータが隠れることがないよう、「常にベストポジション」に配慮した装備。

RXグレードはわかりませんが、RSについてはインパネの夜間照明はオレンジ。しかし視認性は悪くないと思います。

小物入れが多くて便利。特にシガーライター下にあるインストサイドポケットは、携帯電話を入れておくのに重宝します。本来はタバコを入れるのにちょうどいいかもしれません。フロントドアポケットは開口部が広がるので、分厚い物でも入るのがマル。

ラゲージは広いです。ホイールハウスの張り出しが少なくフラットな空間。2列目シートを前に倒せば、三本さんも言っていましたが足を伸ばして寝れマス。

ここでの見せ場は、バックドアー側から2列目シートが前に倒せるリモコン可倒式リアシート。さらに飛び道具?としてはオープナースイッチを引くことでガバッ!とせり上がるラゲージの床。床板に高価?なダンパーが付いています。いずれも友人に差をつけるのに有効な装備ですが絶対必要か、と言われると何ともコメントし兼ねます。

ダンパーでかっこよく開いた床下には、トレイボックスによって仕切られた収納スペース。トレイボックスの下にはスペアタイヤ。BOSEサウンドシステム装着車は、このスペアタイヤの真ん中にウーハーが設置されます。

バックドアは軽い樹脂製で、電動オートクロージャー付き。軽く下ろすだけで最後は電動でキッチリ閉まるというわけですが、これは高級感の演出だけでなく、電動で引っ張ることでドアとボディを圧着し、ボディと一体化させる。ドラミングが発生しない飛行機のドアのように、それ自体がひとつの構造物としてボディの剛性化に寄与するといいます。

燃料タンクが2列目シート下へ移動し、容量が先代の68リッターから80リッターへ大幅アップ。これならスキーへも無給油で往復できそう。

FOUR仕様はトルクスプリット4WD。日産ではアテーサと呼ぶタイプでスノーシンクロモード付き。雪道でどれだけその威力を発揮するのかまだわかりません。しかしながら雪道では装備よりも調子こいてスピードを出さないことが肝要なり。

ボンネットフードはアルミ製。しかし安っぽいツッカイ棒。三本さんがツッコむと、「ダンパー式にすると重くなってしまう。せっかくアルミを採用して軽くしたのでダンパーはやりたくなかった」と日産の人。私は、ラゲージフロアボードにダンパーを使ってしまったのでボンネットまで回らないのかと思っていました(笑)

最後に、国土交通省排気ガス認定の☆がない。これはよろしくない。今から登場するクルマは環境面でも5年先、10年先を見据えたスペックを持たなくては…。

現在はかなり「愛車バカ」状態で、甘口になってしまいました。もっと走り込んで、そしてワゴンとして使い込んでから、辛口マイカーインプレッションをいずれホームページに掲載したいデス。

さて、三本さんが本を出しました。
三本和彦のニューカー・ベストセラー大解剖」¥1,400
http://images.amazon.com/images/P/4883382559.09.LZZZZZZZ.jpg
アマゾンで注文しようとしたら、在庫切れでした…。

※先週は信じられないくらい忙しく配信が遅れました。また妄想している余裕もなかったため、妄想コーナーは休みします。

★次週の予定
プジョー・307

ホンダ・CR-V Vol.164 (2001/11/23)

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★11月19日放映
【ホンダ・CR-V】

初代は1995年に登場。世界140ヶ国で販売され累計100万台を突破。オデッセイにならびホンダRVの大黒柱。偉大な初代を受けて、やはり2代目はキープコンセプト。

オフィシャルサイトは
http://www.honda.co.jp/CR-V/index_flash.html

基本スペックは、直列4気筒、DOHC、2リッター、158ps、トルクは19.4kg。4速AT。FFベースの4WD。燃費は10・15モードで13.0km/L。国土交通省の排ガス認定は☆☆。価格は219.8万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、11.1km/Lでした。時速100km走行時の騒音は69~70dBでした。

全長4360、全幅1780、全高1710、重量1460kg。最小回転半径5.2m。

テーマは「モアCR-V」。世界で認められた初代の長所をすべて超えること。それはスタイル、ユーティリティ、パフォーマンスのすべてにおけるセグメントを向上させること。

ルックスは初代を踏襲。外寸で比較すると、フルマークというグレードは全長で2.5センチ短くなり、背面タイヤが付くパフォーマというグレードは1センチ長くなります。全高は数値的に初代と同じですが、新型はルーフレールが低くなっており実質的に数センチアップ。全幅は3センチ拡大。しかしながら室内長は3.5センチ拡大。

排気量は初代と同じ2リッター。i-VTECエンジンは、それ自体の大きさが2センチもコンパクトに。これにより最小回転半径が初代より0.1m縮小。さらに、斜めにカットされたバンパー形状によりウォール・トゥ・ウォールでは数値以上に改善し、取り回しやすさを実感。

CR-V用にチューンされたのか、このi-VTECは低中速トルク重視の設定。時速100キロのとき、エンジン回転数は2500回転。3速では4000回転。

「ホンダらしいキビキビした印象を持ちながら、ステアリング自体はRVらしくスローなフィールだ」と表現した三本さん。乗用車としての走行性能は初代より確実にアップした模様。「乗り心地はややカタイが、まぎれもなく乗用車の乗り味だ」とのこと。

しかし、タイヤのロードノイズが大半だったらしいが、騒音がやや大きめか。

いわゆる普通の4速AT。なぜCVTを採用しなかったの?という三本さんの問いにホンダの人は、「排気量、車両重量、また4WDということもありCVTとのマッチングが適当ではなかった。4速ATでも燃費を含め目標を十分達成できた」とのこと。

また視聴者からの質問で、「初代のサスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンだったが、新型では前輪がストラットに変わった。なぜ?」という問いにホンダの人は「ステアリングギアボックスを高い位置に配置することでエンジンルーム内のスペースを確保でき、サスペンションアームが長く取れるようになったのでストラットを採用した。ストラットサスペンション自体の精度向上もあるが、パッケージングの工夫によるところが大きいです」とのこと。

4WDシステムは従来どおり安価軽量のデュアルポンプ式で、やはり街乗り生活四駆の域を出ていない模様。クロカンルックをしているが、CR-Vはあくまで乗用車。

普段は白字のインパネメーター。ライトをつけると薄いオレンジ色に。オレンジが大嫌いな三本さんも通常は白字なのでとりあえず合格。

センターコンソールの大きな物入れは、エアコンを利用してジュースを冷やしたり温めたりできる。その下の3つのダイヤルは、エアコン、空調、温度調整の操作が機能的でわかりやすいとのことで、三本さんもホメています。

前後・左右のウォークスルーが可能。そのためインパネシフトと、インパネ配置のガングリップ式パーキングブレーキを採用。

野中さんが試してくれます。初めて見るパーキングブレーキでやり方が分からず、最初は変な握り方をした野中さん。ようやく引っ張ることができると、何を思ったか三本さんはクルマをドスコイと押して、ちゃんとブレーキがかかったか確認していました。

初代より10センチ以上も低くなったフロアで乗りやすさが向上。すんなりと乗車する野中さん。せっかくの網タイツルックなのに何か物足りない気がしたのは私だけでしょうか。フラットな床にこだわり、その広々感は乗った人を感心させるデキらしい。

床が低くなった分、高さ方向に容量を感じさせる荷室。ラゲッジネットが標準で付いてくるそうです。

さてホンダ車でいつも感心することは、割安感があること。庶民の生活感や収入を知っている価格設定をしていること。決してホンダスピリットだけで売ってないこと。

見晴らしのいい視界で街乗り快適。レジャーユースも得意。軽量な四駆システムを備え、年に何度かのスキーに友人もさそってバッチリOK。たくさんの荷物もラクラク

クルマの機能性にこだわり研究し尽くしてCR-Vに行き付く人。クルマに深くこだわらず使い勝手のよさでCR-Vを選択する人。知り合いが乗っているのを見て良さを実感してCR-Vにする人。いずれのベクトルからも、結局このクルマに決める人たちは多いと思います。

(妄想)野中さんとディズニーシーへ。でも野中さんが助手席にいれば、CR-Vの車内はいつも夢と魔法の王国。もっともっと夢をみたい!野中さんの魔法にかかりたい!(意味不明)

ディズニー自体もすごく楽しいですが、ホテルが立ち並ぶ舞浜近辺のドライブも大好きです。まるでフロリダの雰囲気。ミッキーの耳がウインカーランプの「ミッキー・バス」も、ここでしか見ることができません。後ろから見えるマフラーは中央にシングルで、なんとミッキーのかたちをします。

私は近くに住んでいるせいで、ディズニーに行かなくても時々その周辺をドライブするのですごく詳しいっす。

ホテルミラコスタの駐車場へ直行したくなる衝動を抑えつつ、冒険とイマジネーションの海へ、野中さんを誘うのでした。

★次週の予定
日産・ステージア

トヨタ・カムリ Vol.163 (2001/11/16)

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 『TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.163 (2001/11/16) 毎週発行
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★11月12日放映
トヨタ・カムリ

日本では地味な存在ですが、世界100ヶ国で販売され月に5万台もセールスするトヨタの基幹車種。全米では4年連続ベストセラー。世界中の信頼を得ながら進化を重ね、今回で5代目。

オフィシャルサイトは
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Camry/

基本スペックは、直列4気筒、DOHC、2.4リッター、159ps、トルクは22.4kg。4速AT。前輪駆動。4WDもあり。燃費は10・15モードで11.0km/L。国土交通省の排ガス認定は☆☆☆。価格はツーリングナビパッケージで278万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、9.4km/Lでした。時速100km走行時の騒音は62~63dBでした。なお、東名高速道路の集中工事が完了し、このロケを境に騒音レベルがかなり低減された模様。

全長4815、全幅1795、全高1490、重量1420kg。最小回転半径5.6m。

トヨタの人がアピールした点は以下のとおり。1、ラージクラスに匹敵する広い室内空間。2、新プラットフォームにより走りの基本性能の向上および最小回転半径の改善。3、高い安全性の確保。4、燃費、加速性能の向上。☆☆☆を獲得した低排出レベル。

「中低速でねばりがあり、かつ高速で力不足を感じない。なかなかの出来」と絶賛する三本さん。このエンジンはエスティマでも採用され、「3リッターモデルよりバランスがいい」などと一部で評価されるくらい定評あるユニット。3つ星達成は、触媒を改良した結果とのこと。

海外向けに6気筒モデルがありますが、国内では4気筒のみ。アメリカでも売れるのは4気筒で約8割を占めるとか。

時速100キロのときのエンジン回転数は約2200。3速のときは約3200。4気筒エンジンとは思えないほど静か。まったく申し分ない騒音レベル。

乗り味はトヨタらしい柔らかな感じで、三本さんは「伝統的なトヨタ車の味」と表現しています。

トヨタ独自の電子制御H∞TEMSを装備したダンパー。減衰力を4段階にマニュアル設定可能。三本さんはいろいろな減衰力を試しながら小刻みにハンドルをゆすったり、車線変更を繰り返したりしていましたが、不満を訴えるコメントはありませんでした。

ミディアムクラスといっても日本では大型サイズ。このゆとりがコストパフォーマンスを感じさせるのかも。

内装では特に目新しさはありませんが、高級車といえる装備と質感を備え、さすがトヨタのメジャー品質を感じさせる出来。

今週の山坂道は舗装が悪い道路でしたが、ここでも際立ったのは静粛性。ダンパーをカタめに設定すればロールも気にならず、もはやファミリーカーの域を越えている。

ワンクラス上の基本性能。それもそのハズ、新型ウィンダムと共通のプラットフォーム。しかし共用しているパーツは無い模様。

三本さんは「着なれた下着」と表現していました。その心は、「どんなものを着ていたのかは忘れてしまうが、実用として申し分ない」という意味で、はき心地のいいパンツといったところか。ちなみに「カムリ」とはパンツどころか、冠(かんむり)からイメージされた造語です。

どんなクルマの助手席でもバッチリかわいい野中さんが座ってくれます。室内はセダンとして十分広い。助手席、後席ともにすこぶる快適の様子。

しかし三本さんは、乗降性が良くないとツッコミます。Aピラーが思いのほか傾斜しており、首を傾げないと三本さんの大きな顔が支柱にあたる。全高は高くなるが、デザインと空力の関係かAピラーは寝るのが最近の傾向。三本さんは「Aピラーの立ち上がり位置をもっと前へずらしてくれれば改善する」と訴えます。

リアガラスからの直射日光を防ぐサンシェード付き。電動式ではなく手で引き出すタイプですが、ノーテン直撃を避けられるありがたい高級装備。

トランク容量は十分は大きい模様。トランクスルーの機能はリヤシートの背もたれが倒れるタイプ。ラゲッジネットが標準装備です。フードはダンパー式ではありませんが、そのアームはポケットに納まり、荷物をつぶすようなことがなく、これなら三本さんもツッコミなし。

スタジオに来たグレードはリアウィングが付いており、三本さんが「この羽は何のため?」と質問するとトヨタの人は「まあ見た目ですね」と答えると、「こんなモン付けないと見た目が悪いなんて、そんなハンパなデザインしか出来ない無能なやつはクビにしろ!」イカリング

さらにカムリに限らず、最近の傾向についてツッコミます。塗装されたボディ一体型バンパーは、バンパーの修理に十万円以上。バンパーとは本来、少しくらいブツけても平気なもののはず。

ツルリンとしたラインを出すため、ドアーにサイドプロテクターが無い。隣のクルマのドアーが軽くヒットしただけでエクボになってしまう軟弱ドアー。

クルマは外で使うもの。ボディを保護する外装本来の機能を満たしながら、美しいデザインを創造するのがデザイナーの役割だと主張する三本さん。

と、少し脱線しましたが、新型カムリは特記すべき点はないかもしれないが、すべての項目で標準以上。さすが、世界が認めたワールド・メジャー・カムリです。

(妄想?)野中さんとのラッキーデートもごぶさたしてました。この冬、どんなデートプランを立てたらいいのか。その前に、愛車の室内チェック。

数少ない私の経験からだと、ドライブデートの勝敗にクルマの車種は関係ありません。必要なのはその空間が2人にとって快適であること。

どんなにイケてるクルマであっても、室内がクサかったり、キタナイのはバツ

できれば禁煙にしましょう。ヤニ臭いのはよろしくない。また、タバコが超苦手の女子にとっては、車内での喫煙は動くガス室と同じ。

コンソールボックストとシートの隙間にマックのポテトが落ちている、といったことがないように。

洗車嫌いなあなたもフロアマットだけはマメに掃除しましょう。ときどき車外に出して砂やホコリを捨てたり、パタパタやれば十分。彼女のバッグが足元に置けないような状況ではバツ

ダッシュボードなどにうっすら積もった砂やホコリ。マメに拭き取るだけでずいぶんと印象が違ってきます。「クリンポイ」などで、彼女を迎えに行く途中の信号待ちなどでサッと掃除しましょう。

クルマの香水選びは慎重にしないと逆効果。トイレで使うような匂いのキツイものはバツ。基本は無臭。

彼女を迎えるにあたり快適な車内空間を整え、最高のドライブデートを演出。しかし車内でのエッチ行為は、足がつったりシートが汚れる場合があるので控えましょう。

★次週の予定
ホンダ・CR-V

第35回東京モーターショーPart2 Vol.162 (2001/11/9)

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TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.162 (2001/11/9) 毎週発行
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★11月5日放映
【第35回東京モーターショーPart2】

先週に引き続き東京モーターショー特集。

モーターショーのオフィシャルページはこちら
http://www.motorshow.or.jp/

ゲストはモータージャーナリストの牧野茂雄氏。コンパニお姉さんよりずっとイケてる野中美里アナ。実は皆勤賞ではなかった、ゴットファーザー三本和彦氏。


○スバル
テーマは「ドライビング・エモーション」。独自の4WDテクノロジを中心に、走る楽しさを追求するクルマづくりの姿勢をアピール。

ST-Xは、レガシィワゴンの後部をトラック風に仕立てたと思われるアクティブなレジャービークル。WX-01は、3列シートの7人乗りビックワゴン。

HM-01は、コンパクトなハイブリッド4WD。前輪はエンジン、後輪はモーターで駆動。軽自動車も手がけるスバルでは、スモールカーのあるべき姿や個性を追求、より新しいスポーティーなミニカーを提案していきたいとのこと。


○スズキ
テーマは「メイク・イット・ユニーク」。ユニークな発想でユニークなモノづくり、新しい楽しさを発見し、未体験の便利さと楽しさを紹介。

シボレークルーズは、スズキがシボレーに提供する小型車。Covie(コビー)は、MMCスマートに似たスモールEVカー。

GSX-R/4は、バイクの1300ccエンジンを積んだ2シータースポーツで、まさに四輪のバイク。MR Wagonは、どれだけキャビンスペースが稼げるか挑戦した小さなミニバン。Lapinは、明るい黄緑色をした飛び抜けてユニークなデザイン。


ダイハツ
トヨタと共同ブース。エコロジー、スポーツ、ニューコンセプト3つのコーナーを中心に展示。クルマの本質的魅力である走るよろこび、使う楽しさを提案。

FF Ultra Spaceは小さなエスティマといった感じ。軽自動車とは思えないキャビンスペース。センターピラー・レスでかなりの開放感。

U4Bは、小型4WDのSUV。MUSE(ミューズ)は、ITをウリにしたコンセプトカー。「MUSEはITのクローズアップよりも、大人4人がキチンと乗れたりするパッケージングのほうを評価したい」と牧野氏。

UFEは、660cc直噴エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドで、「超」省エネにこだわったエコカー。空力に優れたボディデザインでcd値0.25。樹脂やアルミを多用し、車重は630kg。燃費は55km/Lを実現。「これはおもしろい」と三本さんも興味しんしん。

COPEN(コペン)は丸みをおびたデザインのオープン2シータースポーツ。ハードトップの屋根が電動で開閉し、まるでミニ・ソアラ。しかし荷物がぜんぜん積めないのが難点。


いすゞ
テーマは「ゴーファーザー」。誰よりも遠くへ。新開発のSUVを提案。

AXIOMは、昨年アメリカで発表され人気を博したモデルで、いすゞSUVの力強さを提案。GBXは、シートがセンター側に片持ちで固定されており、車外から見るとシートが浮いているよう。これもセンターピラー・レスで開放感あり。

Z・E・Nは、ゼット・イー・エヌと読みますが、その由来は「禅」から。純和風の内装を提案。木目ではなく木造といった感じ。たとえば窓はオオギ形のデザイン。シートを収納するとタタミの「和室」が出現。我々が忘れかけていたこのなごみ感は、渋滞でもイライラ知らず?。走りのほうは、4WDの走破性と商業車的な機能性を持ちあわせているとか。

以上が国産大手5メーカー以外の国産メーカー。「これらのメーカーは自分たちが何をすべきか、何が得意かをきちっとアピールしている。大手にない得意な部分を見せていた」と評価する牧野氏。

「反面、とんでもなく夢みたいなものは無くなった。それが今回のモーターショーの特徴でもある」と三本さん。


○外国車

メルセデスSL500は、夢のスーパーカブリオレ。F400 carvingは2シーターのオープンモデル。他に注目は、ロードスターアグレッシブやスマートクロスブレード。

BMWは新しい7シリーズ760iがお披露目。コックピットにシフトノブが無く、ジョグダイヤルで操作するという斬新さ。牧野氏は、「このシステムをまとめたのがアルパインアルプス電気といった日本企業。こういう試みは最初に日本車メーカーが提案すべきでは?くやしい」とコメント。

オペルでは、屋根がお風呂のフタのような、ユニークフロッグスター。ロータスそっくりの2シータースポーツ、スピードスター。アストラクーペOPCエクストリームは、ガルウイング・ドアーのレーシングカー。

アウディでは、白い内装が贅沢なA4カブリオレ

フォルクスワーゲンでは、V型エンジンを2つくっつけたW型エンジン搭載のW12クーペコンセプト。V8エンジンのニューパサートWB。レトロでなごみ系デザインのマイクロバス。

ドイツ車を見ながら「ドイツ車はシャレっ気はないが、合理性や実用性は目を見張るものがある。日本人は理屈っぽいからね」と三本さん。

ルノーでは、日産のV8エンジンを搭載したタリスマン。クリフカットが斬新なアヴァンタイムは、まもなく市販予定。ヴェルサティスもまもなく市販予定とか。

シトロエンでは、コンパクトなC3。三本さんお気に入り。

プジョーでは、307。「プジョーに限らず、フランス車は乗り心地は全般的にドイツ車的になってきた。あのしっとりした味がなくなったのはちょっと残念」と三本さん。

ランドローバーでは、トゥームレイダー仕様のディフェンダー。アルファロメオでは、アルファ156GTA。サーブでは、9X。ジャガーでは、Rクーペが目を引く。新しいミニクーパーSもお披露目。

ボルボでは、ACCやPCC。そして牧野氏が注目するSCC。セーフティー・コンセプト・カーの略で、客室の安全をどう確保していくか、という観点から提案。

クルマがデカくなる傾向が続くアメ車。カテラの後継である新しいキャディラックCTSは、FFからFRに回帰した模様。ウィゾンはセダンとSUVのクロスオーバー。

シボレーeクルーズは、スズキがつくる小型車で「シボレークルーズ」のITバージョン。

フォードでは、サンダーバードクライスラーでは、日本でも意外と人気が継続しているPTクルーザーのコンバーチブルがお披露目。そして元祖クロカンで、大幅に進化したというジープチェロキー

「アメ車のデザインはヨーロッパ車とはまた違ったおおらかさがあって、今後も楽しみ」と牧野氏。

東京モーターショーで年々パワーアップを見せる韓国ヒュンダイ日本車にそっくりですが、中味のクオリティもそっくりかも。で、値段は安い。

最後に、華やかな自動車ショーの影でひっそりと展示する部品メーカー。無骨な社員が出迎える屋台のようなこのブース群こそ、自動車大国ニッポンを支える総本山。

ボディ、ブレーキ、トランスミッション、電装、塗装。もちろんタイヤ。

シート、ダッシュボードやインパネ、純正アルミホイールなど普段自分のクルマで見慣れているパーツが、普段は聞いたことがない部品メーカーのブースで見ることができます。

「部品メーカーの力が、日本車の力だ」と牧野氏。三本さんは「モジュール化がさらに進む中で、もはや自動車メーカーは組み立て屋さん」とのこと。

そして自動車メーカーにとって組み立てと同じくらい大事なことは、「イメージづくり」だと思います。

★次週の予定
トヨタ・カムリ