TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

スバルアウトバックBS9(2016/8)マイカーインプレッション

納車されて1年数ヶ月経過、18,000Km走行しました。2016年8月追記

f:id:bamboo151a:20190404214716j:plain


一言で表現すると「満足感が高い」です。飽きない外観や内装。質が良くてヤレないレザーシートは、乗り込む度に心地良いです。


このクルマの良さはなんだろうと分析すると、
・外観の良さ。奇抜ではないが存在感があり注目度が高いこと。
・それに見合った走行性能。パワーだけではなく、安定感と安心感を感じられること。


1年以上経過した今、用事も無く早朝に一人で走りに出ることは無くなりましたが、運転する「楽しさ感」は衰えません。硬質なものを気持ち良く操る感覚。


燃費が良いこともストレスを感じないことへつながっていると思います。タンクは60リッターで前車BPよりも小さくなり、当初カタログ値を見たときは1回給油の巡航距離の延びは期待しなかったのですが、ドライブでは700キロは行きます。BPより100キロ延びた印象。


操る「楽しさ感」は衰えないと同時に、安全運転になりました。まず前車との車間を空けるようになりました。アイサイトに見られているという意識からです。
車線変更するとき必ずウインカーを出すようになりました。すみません当たり前なのですが、BPのときは車線変更が容易すぎたせいか、ウインカーを省略することがありました。


ウインカーを出さないで車線変更するとアイサイトから警告を受けるという理由のほかに、方向指示レバーを軽く動かすだけで3回点滅するワンタッチ機能が便利で重宝するからです。


プリクラッシュブレーキ直前の警告は時々発生します。しかしプリクラッシュブレーキが私の意志に反して誤作動したことはありません。


アイサイトが一時停止したことはこれまで2回。夕方真正面から強烈な西日に長時間さらされた時と、集中豪雨を受けた時。


東京在住で、スキーが趣味で雪道へ出向きます。新品スタッドレスだったせいもあり、雪道では非常に安定感を感じました。
スバルに乗る前、雪道で事故ったことがあり(相手のクルマは横転し廃車)、山道での積雪路の運転はすごく慎重です。得意になったレガシィ達に追い抜かれても、自分のペースは変えません。


雪道のリスクは身にしみて認識している私が、BSでは忘れそうになりました。滑ってもコントロールできそうな、そんな錯覚になりました。
いや、実はオーバースピードで試してしまいました。とても安定していました。逆に危険です。「汚れた英雄」ではありませんが、地獄を知らない人に乗ってほしくないです。


BPにはオプションにも無かったオートライト。ライトのON・OFFくらい自分の意思でやるもんだろう、とスバル車らしからぬ「不要装備」と思っていましたが、高速道路のトンネルではとても便利な快適装備でした。でも普段はOFFの位置にしています。


雨滴量に応じてオート作動するワイパー。これは「不要装備」です。雨が降っているのにワイパーを忘れる人はいないし、拭く間隔も自分で調整するものだと思います。


パワーリアゲートは故障しました。納車直後から開閉時に異音がしており、開け閉め自体は問題無かったのですがディーラーに展示してあるアウトバックは全く音がしなかったため異常であったことに気づき、12ヶ月点検時にモーターの無償交換となりました。


価格COM掲示板の書き込みでパワーリアゲートの不具合を見たことがないため固体差と思います。モーター交換はリアドアを一旦外すそうで、手間のかかる作業のようです。
CVTミッションについて。ファーストインプレッション時から「低速時の段つきが気になる」とコメントしています。


価格COM掲示板でも「低速ガクガク」と表現されています。
時速20キロ以下になったときに、アクセルを放す(抜く)とガクっと失速する、アクセルを踏むと駆動系に急に動力が伝わる、そんな感じの現象です。


このクルマのクセと認識し、アクセル加減を調整できれば気にならない範囲と思います。低速時は、アクセルをそっと抜くそっと踏む感じです。
不具合ではないので(たぶん)、このミッションは滑りが少ないダイレクトな仕様なんだ、自分に言い聞かせれば気にならなくなります。


雨滴センサーからの液ダレ。フロントガラス中央付近のセンサーから液が垂れてくる現象。真夏の高温により発生するようです。価格COM掲示板を見るとディーラーに相談している人も居ますが、今のところ根本的改善策が無いようで放置しています。


生き物みたいな不思議な事象。液ダレはこの夏2回ありました。ティッシュでやさしく拭いてあげましたがこの後どうなるのでしょう。センサーの性能が落ちるのかな?


2016年4月に「VDC電動パーキングブレーキ制御プログラム」のリコール通知あり。
以上、小さな不具合はありましたが、細かいことでは全く色褪せない満足度。
これは前車BPアウトバックでも同様でした。レガシィ以前の愛車たちは、経年と共に不満も増加していったものです。


初めてのスバル車だったBPを購入したとき、前車ステージア的な高級感が無くなり、レベルダウンな印象でした。


BP自体がモデル末期で、お買い得車を買えて良かったな程度で期待が無かった分、レガシィの底力を後から認識する結果となりました。自分のクルマに対する志向を変えてくれた一台となりました。


今回は納車前からワクワク感と期待でいっぱいとなり、言うまでもなくそれは期待通りであったし、さらに自分の知っているレガシィを超えて、もはや誰もがあこがれる羨望のクルマに成長していました。

BS9アウトバック、まだまだ堪能したいです。

f:id:bamboo151a:20190404214819j:plain

 

スバルアウトバックBS9(2015/6)マイカーインプレッション

レガシィアウトバック(LEGACY OUTBACK)BS9
○A型 2015年5月登録
○グレード:Limited
○カラー:タングステンメタリック

f:id:bamboo151a:20190404211142j:plain

納車されて1ヶ月、1,700Km走行した時点のインプレッションです。

前車のBPアウトバック(2008年F型)と比較し2ランク以上車格がUPした感じです。前々車の日産ステージアからBPに乗り換えたとき唯一、不満とした「足りない高級感」が見事に改善されています。スバル車らしからぬ上等なクルマです。レヴォーグとは車格が1ランク違います。

BPアウトバックでは「車体の軽さ」や「エンジン、ハンドリングの軽快感」に感動し、その感動は7年10万キロを超えても色あせることはありませんでした。今度のBSは「重い」感じがします。では太めで高級志向の野暮ったいクルマになってしまったのか?いいえ運転して楽しいスバル車になってます。

重厚感を感じるものの、動き出しからの加速、止まる動作がストレス無く演出されています。軽快だったBPよりも加速が良くかつスムーズで、止まるときも重たいものを停止させている感じがしません。BPとの重量差は車両総重量で130kgです。

ブレーキがよく利きます。BPのときもステージアのときもブレーキを褒めたことはなかったですが、BSは良いです。スキーに出かけるとブレーキ周辺が錆びるため、この性能が維持されるか心配です。

腰砕けが無い硬質感と、豊かなストローク感を持ち合わせたアウトバックらしい乗り味。私は柔らかい乗り心地は好きではありません。BPアウトバックも程よい硬質感でしたが「雑み」や「アラ」があったかと思います。今度のBSはそれらが根本的に改善されて、足回りが上質かつ高級になった感じ。

車内の静粛性はかなりアップしました。遮音性が高く外界のノイズがほぼ聞こえないレベル。アウトバックとしては遮音しすぎているのでは?と思うほどです。しかし走り出すとロードノイズは大きいほうかもしれません。

シートが大きく、適度なかたさで心地よいです。大きさについて特に背もたれは小柄な女性では大きすぎるかも。シートサイズに比べて座面が短かいという批判がありますが私は、運転する(足を動かす)ことを考えると批判にあたらないと思います。

CVTは初です。低中速域のスムーズな加速はCVTの特徴が生かされていると思います。ゴー&ストップ自体が楽しい感じすらあります。単に加速が速いからではなく、加速するフィーリングと停止するときの優雅な身のこなしがいいです。

しかし高速走行での加速では不満がありました。キックダウンして加速していくあの4速ATの軽快感がCVTには無かったからです。

エンブレのためパドルシフトで一旦マニュアルモードにすると、今度はいつまでもドライブモードに戻らず5千回転近くまでまわったり、CVTのクセを理解できてないのか、設定が肌に合わないのか、違和感を感じました。

高速道路の「不満」は、SI-DRIVEをS#にすることで一旦解消しました。低速からでも高速巡航中からでも十分な加速を得られたため、もやもやした不満は解消しました。しかしS#は常に回転が高めに保たれる為、燃費は若干犠牲になるでしょう。

普通に高速道路をのんびり走る分にはインテリジェントモードのままでも問題ありませんし、クルーズコントロールで高速走行する場合もSI-DRIVEの意識は無縁です。

燃費は平均12キロ程度でしょうか。BPより平均して2キロは良いです。

パドルシフト操作後のドライブモードへの戻りについてはBPの4速ATのときに比べ、戻りが遅い気がします。使いづらい印象です。

また低速でアクセルを放したときの‘カックン’とした段付きも少し気になります。

CVTの特徴?の、停止直前の「コォワ~」と言う感じの音は、最初からすぐ認識しましたが慣れれば気にならないレベルです。

高速直進安定性はとても良いです。BPでも同じことを書いていましたが、更に良いです。乗り心地と相まって高速道路を2時間連続運転しても疲れない。まさにグランドツアラーです。肉厚豊かで肌触りのよいレザーシート。見晴らしが良く、外界の喧騒をシャットダウンした広い室内。少しばかり優越感を感じながら流すのんびり走行も良いものです。

BPのときのレビューで「ヒジにチカラを入れただけでへこむセンターコンソールの仕立てはさすがにマズイ」と書いているのですが、スバルの人がこれを読んでくれたのかとても上等なものになりました。左肘をつきながら優雅に運転できます。まあBPに比べ車幅が7センチも拡大されましたので立派になるもの当然です。

f:id:bamboo151a:20190404211627j:plain

車幅1840mmについて、当初はデカ過ぎると考えており買い替え候補としてはレヴォーグを検討していました。BPがジャストサイズと思っていたし、BPの身軽さはこのサイズだからこそと考えていた為です。恵比寿のスバルショールームレヴォーグを見学に行ったとき、お立ち台に飾ってあったアウトバックには目もくれませんでした。

運転がより楽しいのは間違えなくレヴォーグで、買い替えにはレヴォーグしか無いと考えていたのですが、地上高の低さと荷室の天井の低さはネガに思っていました。スキーや夏山に行ったとき荷室で仮眠することが多く、起き上がったとき頭が当たり首を下に向けざる終えない窮屈な体勢になります。

レヴォーグ商談時にアウトバックの美しいエクステリアに惑わされ試乗すると、まず同乗者に評判が良く「こっちのほうがいいの?」的な感じになり自分も段々とその気になってきました。

アウトバックレヴォーグとはベクトルが異なり、あの機敏な運動性能はありませんが、BSアウトバックも十分運転が楽しめるクルマです。そして豊かで上質なクルマを所有するよろこびに満ちています。

車幅について気にされている方も多いと思います。私も1.8メートル超えのクルマは初めてで、どんなものかと1840mm前後の同様他車を検索したものです。しかし全く問題ありませんでした。走行、取り回しともに不都合なし。自宅マンションの平面駐車場は左右の余裕は少なくなったものの許容範囲です。全長も長くなりましたが国産大型ミニバンよりは短く、大柄ではありますが枠に普通に納まっています。

後方に柵(金網)があるのですが、BPのときは車止めまで下がった状態でリアゲートを開けると柵まで2センチ程度しか余裕が無かった為、BSでは柵にぶつかるのではないかと考えていました。しかし車止めまで下がっても、柵まで1センチ程度のギリちょんで全開します。クルマ自体のサイズが大きくなっても、そういうところは考えられているんだなと思いました。

余談ですが、ドアミラーが縦に大きくなったため斜め下の枠線がミラーで確認できるので、ドアーを開けて枠線を目視しなくても駐車できるようになりました。

このドアーが重たい。7年前BPのレビューで「ドアーが軽くてチープだ」と書きました。高級感の演出にはドアーを重厚にする必要があると。これもスバルに伝わったのかBSは超重厚になってます。ここまで重厚にしなくてもというレベルです。他人の書き込みで「ドアーが重くて押さえられずにドカっと開いてしまう。同乗者、特に子供には気を使う」というコメントを見たのですがそのとおりです。これはドアーが重厚すぎたというより、ドアーが開く動作のダンピングについて、改善の余地があろうかと思います。

エクステリア(外観)について。BPのときは可もなく不可もなく特に語っておりませんでした。しかしBSは美しいです。たくましい張りと立体感。精悍な大人のマスク。自分のクルマの画像を見てニヤッとするような、所有する喜びを感じます。クルマは道具、外見はこだわらないタイプだったのですが、はやり見た目かっこいいクルマはいいもんです。

18インチホイールは大きく感じます。これまでの愛車遍歴で16⇒17⇒18と買い換える毎に純正ホイールがインチアップしてきましたが世の中的には更に大きくなるものでしょうか。Limitedを選択した理由の一つに、大径ホイールとボディとのバランスの良さがありました。

パワーリアゲートは私にとってはプレミアムでまだ飽きません。電動開閉はまどろっこしいかも、と思っていましたが、それほどでもなくあればあったで良い装備です。ただし積雪時や凍結時の開閉はこれまで以上に気を使いそうです(事前の除雪等)。

ウインカーのワンタッチ機能。軽く操作すると3回点滅する仕様は便利で気に入っています。カチカチ音について批判を時々目にしますが、しっかりとした感触の良い音で、私は気に入っており改善すべきといった批判はあたらないと思います。

音の改善ならホーンです。後付でいちいちバンパーを外させることなく、最初からまともなものを装着すべきです。私も交換しました。

クルマ評価とは外れますがナビとステレオについて。ナビ自体に高性能を求めなかったこと、まともに音楽を楽しみたかったことからサウンドナビを選択。音は期待ほどではなかったものの十分満足です。BPのときは超不満だったディーラーOPの設定仕様(FMトランスミッター方式など)は、7年経過した今、ようやく人並みレベルに達しました。

SDナビは初めてですが値段も安いが見た目も安かった。ランドマークのアイコンが小さく、文字も小さく認識しづらいです。7インチで画面が小さいからでしょうか。TVのモニターとしても画質はいまいちです。でも、BPのときのディーラーOPストラーダのナビキャンペーンお買い得30万円ぼったくりよりは、費用対効果で納得できる選択でした。

ラゲッジ床下収納はスペアタイヤが無いため深さがあり大きいです。さばる物が縦に収納できることは良いことです。

ギアをバックに入れると「チャラン、チャラン」という音がします。これはこれでいいのですが、その他警告音と共通なのは改善してほしいです。助手席シートベルト不着用のため警告が鳴ったとき、「チャ、チャラ、チャン、ラン」という感じで鳴り方が断続的だったので「うわなんか壊れたのかな」と勘違いしました。

アイドリングストップは初めてです。セル始動時の振動が大きいとの批判を目にします。他とくらべるものが無いので評価できませんが個人的には気になりません。この機能自体の信頼性が経年劣化しないのであれば、多少の振動は問題視しません。

アイサイトVer.3はたくさん評価されていますので特に触れません。アイサイトからの各種警告は、同乗者に「安全なクルマ」を印象付けることにも一役担ってます。

レヴォーグかアウトバックか、自分も悩みました。同乗者は間違えなくアウトバックでしょう。運転手は?大丈夫アウトバックで満足できます。書き込みで多く見られるように、運転にワクワクします。退屈は無いです。

追従クルーズコントロールは、高速道路渋滞時か今後冬にスタッドレスに替えたときしか使用しないと思います。高速道路を思い通り走れるのにクルマ任せなんてもったえない。アウトバックは自分で運転してこそ楽しいクルマです。

※上記文章は価格comアウトバックのレビューにも文章をはしょって載せています

f:id:bamboo151a:20190419190436j:plain

スバルアウトバックBP(2014/12)マイカーインプレッション

丸6年、走行9万キロを超えて。2014年12月記載。レガシィアウトバック(2008年式BP9 F型)

f:id:bamboo151a:20190417224446j:plain

結論は、これまでのクルマ遍歴の中でダントツに素晴らしいクルマです。

思い通りの動力性能。クルマの軽さを感じることが運転を楽しくさせる要因だと認識させられました。ハイソカー世代の自分にとってクルマ=憧れ=高級車=重厚さの方式が抜けきれなかったのですが、志向を変えてくれた1台になりました。

ゴー&ストップ、左右への移動が得意な軽い身のこなし。コーナリングがいい感じ。アウトバックなので吸い付くような、といった感じは無いですが楽しいです。山坂道へ走りに行くことは皆無だし、攻めた走りもいたしません。普段使いでの、思い通りの身のこなしが気持ちいいのです。遠出のドライブ計画があるとワクワクする、そういうクルマです。

決して軽々しいわけではありません。重厚な印象もあります。それは剛性、骨太な印象のことです。前車ステージアに比べて圧倒的に差を感じます。実際に剛性が圧倒的に違うのかどうかは知りません、そう感じるということです。

ヒラヒラ的な身のこなしと同時に、直進安定性も良いです。高速道路を走るのが楽しい。直進安定が良いだけでなくパワーがある。時速100キロ以上でも加速が鈍らない。がんばって走っている感じがしない。これまでの自分の基準からスペックだけを見たときは、高速は苦手な部類だと思ったのですが、まったく違いました。

過去に所有してきたクルマは時速100キロまでは行き届いた設計がされておりそれを超えるとバランスが崩れてきました。たとえば燃費が極端に落ちるなど。アウトバックは100キロを超えてもその印象が130キロくらいまではシームレスに通常域の範囲で、違和感がありません。それを超えると振動だとか燃費とかバランスが崩れてくる。少し余裕が無くなってくると言うかパワー的にはまだ余裕があるものの、無理して飛ばしてます的な印象をドライバーに感じさせる面が多少出てくる。まあ法定速度を考えれば十分です。

6年経過し走行9万キロを超えてもこの性能がまったく色あせない。この耐久性はすばらしい。3回目の車検前に買い替えを予定していますが、まだまだ行けそうだと思えます。前車、前々車の場合は、この時期になると早く買い替えたくてしょうがなくなったものですが。

私はクルマに対して人格的愛着のようなものはありません。素晴らしい道具であるか否かでの一点で、アウトバックは素晴らしい道具であるがゆえに、まだ手放したくない気がするということです。

BP型についてはWeb上でたくさんのインプレッションが存在し、スバル車の中でも良い出来だった、との評価が多くコメントされてます。BH型の成功を受け予算をつぎ込んで贅沢な設計をした、などと言われてますが真意のほどは知りません。

その中でも筆者のアウトバックは最終型であり、アラが消し去られ、最上の装備が標準で与えられ、またベーシックグレードの2.5リッターエンジンは改良し尽くされて磨きぬかれた「最良のレガシィ」です。

400ccのバイクを乗っていた頃、これ以上のパワーは不要だと思ったものですが、クルマでそれを感じることは一生無いだろうと思っていました。桁外れなハイパワー・カーが世の中には存在するものの、自分はサラリーマンだし、金があってもそんなクルマを購入するはずないからです。

しかしアウトバックは6年乗り続けた今も、パワー不足を感じることが無いです。そこが何とも分析できないくらいの驚きなんです。当レポートでの絶賛の要因はここにあります。

パワーは麻薬、あればあっただけいいもんですが、要は不足を感じないということです。

見事に「バランス」された中で不満やストレスの無いクルマに仕上がっているのだと思います。いろいろと、クルマに対する考え方が変わりました。

前車ステージアのときはアウトバックより高出力だったにもかかわらず、パワフルに感じませんでした。エンジンの回転が鈍重だったし、ATの反応が鈍いし(性能が悪いというより省燃費寄り設定のため)、まわすときはヨッこらしょ、という感じでした。そしてその時はすごく大食いでした。したがってクルマが歳を取ればとるほど、ヨッこらしょをしなくなりました。

アウトバックは逆で、経年による劣化を感じなく、このクルマを手放す時が迫っていると思うと、このパフォーマンスをもっと味わいたくて思わずS#にしてしまったりする、自分にとってそんな理想的なクルマです。

4速ATについては、ファーストインプレッションでは「ミラパルコなみ」との文章がありますが誤った文章です。段数のことだけを批評しているもので、段数は関係ありませんでした。要はバランスです。今の新型車にもこの4速ATでいいじゃないか、と思えるほどです。スバル新型車のCVTがこの良きバランスを凌駕していることを願っています。

現在、走行距離は9万3千キロで、バッテリーは4年目に一度交換したのみ。夏タイヤは5年目、走行距離7万キロで一度交換※したのみ。スタッドレスはこれまでに2セット購入し、1セットを3シーズン使用し、2セット目を現在使用中。※7万キロのうち夏タイヤで走行は約4万キロ程度

なんとブレーキパッドは一度も交換していません。一回目の車検時はもちろん、二回目の車検時も「まだ大丈夫」との判断で交換を見送りました。スゴすぎます(自分がスゴいのか)。パドルシフトでエンジンブレーキを多用するからだと思います。また高速道路走行が比較的多いです。でも都内走行も結構多いですけど。

唯一、段数が少ないと思うときはこのエンブレ使用時に3速と2速の中間の制動がほしいと思うときです。

ATフルードは無交換です。それでもミッションがヤレてきたとは感じられないです。加速性能、駆動系から感じるレスポンス変わらない印象です。

燃費はファーストレポートの数値と大差無いです。Bメーターは一度もリセットしてないのですが、リッターあたり11.0キロでした。

外観や内装の話になります。
ステージアのときは錆びがひどく、ブレーキローターを途中で交換しています。またマフラーを保護していたセンターパイプカバーが錆びて剥がれるという事象がありました。

アウトバックも下回りは早期から錆びが発生していました。ステージアのインプレッションにも書いているようにスキーが趣味で、冬はかなりの頻度で雪国へ行くため、道路にまかれた凍結防止剤のせいで錆びが進行してしまいます。これは今も同じです。しかしアウトバックブレーキローター交換は必要無かったし、マフラーもかなり錆びてはいますが、トラブルにつながる事象はありません。

アウトバックレガシィ)が特別錆びに強いようにつくられているとは思っていませんが、この点も合格点です。マフラーや下まわりが錆びること自体は仕方ないことと考えています。防錆処理などはしていません。

ボディの塗装について。こちらもキレイなままです。これはステージアのときもそうだったように2~3ヶ月に一度はキッチリ手洗い洗車をしてワックス(フクピカ)を心がけているからだと思います。

ゴールドという色はとても楽な色です。定期的なワックスがけをしてボディをキレイに保っていれば、うっすらホコリが覆っていても目立たないのでボディの光沢によって汚れた感じがしません。

f:id:bamboo151a:20190419184855j:plain

ファーストインプレッションで「ハイソカー的でないこと」や「安っぽいこと」を不満として多く書いていますが、現在は不満に感じなくなっています。クルマの価値を評価する上で、そのようなことは評価に直結しないと気づいたためです。安っぽくて良いというわけでも無いですが。

高速道路での車内騒音はうるさいほうと思います。アフターで交換したタイヤにもよりますが。純正のオーディオが聴きづらくなるので、止めたりします。しかしこれもクルマとしての不満点ではありません。いいクルマ=静か=高級車 の法則が自分から消えたからです。ステレオが心地よく聴けないこと自体はもちろんネガですけど、それでもいいという感じ。うるさいといっても耳障り的な感じがしないことが、これまでも言っているバランスの一つかもしれません。何度も「ウルサイ」と書いてますがガーガーうるさいわけではないので誤解無きように。ステージアのようなコンフォート系のクルマに比べて、というレベルです。

さて、ナビに対する評価は6年経過した今も最低レベルです。ストラーダ自体に不満があるわけではありません。ディーラーオプションとしての完成度の低さ、取って付けたような設置仕様のことです。本体が運転席シート下に設置してある為、DVDが挿しづらいので一回しか見たこと無いし、CDやSDカードを挿して音楽を聴いたことがありません。

助手席の足元に設置された小さなモノラルスピーカーは、4年経過した頃に両面テープが剥がれて自分で補修(最近また剥がれてます。助手席に座った者が蹴っ飛ばしている懸念もあり)。これがオーディオ&DVD&地デジ機能満載のストラーダFクラスの唯一のスピーカーなんです、っていう設定はあきれます。機能満載と書きましたがナビと地デジ以外使ってない為、ほかの機能がどんな性能かも実はわかってません。

ストラーダから出る音は蹴られて剥がれるスピーカーだけ、あとはFMトランスミッター方式です。これがディーラーオプションか?素人のポン付けと変わらない。詐欺にあったようなもので、お金を返してほしいくらいです。

まあこれも6年前の話。レヴォーグのナビオプションはクルマと一体化しナビ自体の選択肢も増えて、たとえばダイアトーンのサウンドナビなどはかなり良さそうですが(この違いは何なんだ)。

ファーストレポートでは「クルマでテレビは見ない」と書いていますが、実は結構見てます。帰りの高速渋滞で気を紛らわす為に見ることがあるし、スキーで車中泊することもあるので、地デジはあったほうがいいです。でも必須かと言うと無くてもいいです。

バックモニターは必須です。後退時の事故は皆無になりました。ステージアのときは障害物に気づかずリアバンパーを二回ほど凹ませた経験がありました。モニター映りは夜でも良いし、手放せないアイテムです。

前車ステージアの6年経過後レポートでは、6年間に起きた様々なトラブル報告」を長々と披露、説明しています。ステージアオーナーの方は一度は検索キーワードから訪れたことがあるのでは。

さてアウトバックの場合は、、ほとんどトラブルありませんでした。

4年目に右フロントのハブベアリングに異常が発生。このレポートを書くため記録を見て思い出したくらいで、その当時どんな状況だったか、何に困ったか覚えていない程度の事象。異音でもしたのかな。保障にて無償交換。

困ったことで記憶にあるのが、スマートキーの電池切れです。突然ドアーが開かなくなったため、内蔵されているアナログキーを挿して開けてしまいました。ホーンがけたたましく鳴り出し、止め方が分からずパニックに。旅行に出発する早朝だったため参りました。旅行先のスバルディーラーで電池交換してもらいました。それ以来、切れる前に自分で交換するようになりました。マスターキーが切れるときは、スペアーキーも切れてましたので、これではスペアーとは言えません。事前に電池交換するのは意外と面倒ですよね。テレビのリモコンなどは切れたときしかやりませんから。もう少しこう‘スマート’にならないものでしょうか。

あとは、志賀高原の雪道にてドカ雪で除雪が間に合わなくガチガチの雪のかたまりに下回りをヒットし、右側フロントマットガードを破損し交換。これはもちろん有料、部品と工賃で1万円弱。

不満に感じたトラブルは、2年目頃より、クルマの振動でリアハッチバックから共振音が発生し、かなり耳障りで気になっていました。エンジンブレーキで回転数が3000~3500回転くらいに上がったとき、「ブーン」という音が後方から発生していたのです。ディーラーに出向きメカニックを乗せて再現させているのですが、原因特定に至らず、その日は何か処置して多少マシになりましたが完治せず。その後3年目か4年目の定期点検から戻った以降、「ブーン」はまったく聞かれなくなりました。何をしてくれたのでしょうか。

本件については自己分析ですが欠陥ではなく、ディーラーオプション設置時の作業ミスがあって、それが起因で異音が発生していたのではないか、と想像しています。

バックカメラ設置のためか地デジのアンテナ設置のためかリアハッチをたぶん一度外すのでしょう、ダンパーのヒンジ部分に、白いチョークでマーカーしたような印しが今でも残っています。

ファーストインプレッションでも批評しているとおり、ディーラーオプション設置作業のずさんさは問題あると思います(納車直後の不備状況は当ページ下部のファーストインプレッションをご覧ください)。

外注に作業させているのでしょうけど、たまたまスキルの無い作業者にあたってしまったのか。しかし上がってきたものを確認するのは指示した側ですよね。

話を戻して、アウトバックはトラブル件数的にも超合格点です。

たとえばこれが外車のインプレッションだった場合は、価格の安い日本車とくらべ良いところを絶賛したあと、トラブル報告がずらーっと出るのだろうと思います。

外車(ヨーロッパ車のみ)の良いところにスバル車は似ているんだと想像します。あくまで想像です。アウトバックはその「印象や味」が似てるところがあるのかもしれません。

しかし外車はトラブルが多い。もちろん最近はずいぶん改善していることは知ってます。

前々車の愛車、スペインで生産されていた日産ミストラルは、日本車なのに現地で調達可能なパーツは現地ものを採用したせいで品質が落ちていました。もちろん日産が定めた品質基準を満たしたものだったと思いますが。ある日ワイパーが動かなかったときは、驚きを通り越し「ガイシャだあ」と感動しました(笑)

クルマという商品は単にエンジンやミッションが壊れない、だけでは不十分で多くの機能の集合体ですから、爪の先までそれが及ばなければ全体として良い商品にはならないと思います。

昨今の外車は、もはやエンジンやミッションは壊れないでしょうけど、爪の先まで行き届いているのか、私にはまだ見極められません。

前記したように私はクルマに妙な愛着は無いです。壊れるけど可愛いとか、ときどき調子が悪くなる気分屋なところが愛嬌があるとか、形や色が気に入って手放せないとか、そういう感覚はないです。

三本さんではないですが爪の先まで行き届いた商品をしっかり評価して、また購入する。大事なことです。

ステージアのときにくらべスキーに行く回数は減りました。しかし走行距離はかわらない。スキー場往復以外の、お出かけドライブが多くなったせいでしょう。アウトバックは走るのが楽しい良いクルマです。

f:id:bamboo151a:20190419182433j:plain

スバルアウトバックBP(2008/7)マイカーインプレッション

レガシィ アウトバック(DBA-BP9 F型)
○年式、購入年月 2008年式、2008年6月納車
○グレード 2.5i
○色 サンライト・ゴールド・オパール

f:id:bamboo151a:20190417222737j:plain

納車されて一ヶ月、走行1,400km時点のインプレッションです。まず走りの印象。乗っていて楽しいです。クルマが軽く感じます。前車ステージアとくらべて約200kg軽いとはいえ、段違いにフットワークがいいです。


信号スタートでどんどん前に出て行く感じで(実際にはそんなに速くないのでしょうが)ストレスが少ないです。また、追い越し加速もいいです。低中速だけでなく高速域でも、たとえば120km/hを超えていても余裕が感じられます。

スムーズにふけあがりドライバーの意思(要求)に応えてくる印象です。4気筒エンジンはどれもこのように軽い印象なのでしょうか?昔バイクに乗っていたことがあり(ヤマハMR-50、ホンダVT-250、ホンダCBR400RR、スズキアドレス100)、少し大げさですがバイクっぽい感覚だと思いました。

この2.5リッターエンジンは太いトルク感のようなものは感じられませんが、どの速度域でも前に出れる追い越し加速力があり、軽快な感じがします。

4気筒SOHC、177ps、23.4kgm/4400rpmという非力なスペック。ステージアは同じ2.5リッター、日産自慢のVQエンジンで6気筒DOHC。最高出力215ps、27.5kgm/4400rpm(ハイオク仕様)。ステージアからのアウトバックへの乗り換えはレベルダウンに思っていました。

しかし、雑誌やネットの書き込みなどを見るとD型以降の2.5リッターエンジンは総じて評判がよく、かえって3リッター6気筒エンジンの不満のほうが多かったわけで、予算の関係もあり間違いない選択だろうと2.5iの購入に踏み切ったわけです。

結果は期待を裏切らないものでした。スペック(数値)というのは参考程度の肩書きであることを再認識させられました。

コーナリングは車高が高いデメリットを感じません。たとえば高速道路のインターチェンジで180度まわるような場所でも安心して突っ込んでいけますし、山坂道も苦手な印象がありません。

進路変更がラクでスムーズ。左右へのフットワークがいい。まさに軽快です。それでいて直進安定性も悪くないです。ステージアにくらべホイールベースは18cmも短いのに、見劣りしない高速直進安定感。

4速AT。これがスペック的に一番気になっていました。ある友人からは「おれが昔乗っていたミラパルコと同じじゃねーか」と馬鹿にされました。2001年に購入した前車M35ステージアは5速だったし、今ではCVTでなくても6速程度はあたりまえ。この時代に堂々?と4速でつくっているスバルは、逆にすごいと思っていました。

しかし結論から申しますと段数についてまったく不満なく、これでOKだと思いました。無理やり納得しているわけではありません。段数よりも、ダイレクト感など走りの性能のほうに目が向きます。走りが軽い、加速がいい、どの速度域でも反応がいい、と私自身が感じているということは、このATの狙いは達成されていると思います。

段数は抜きにしてもスバルのATについて良い評価を見ません。まず、ステージアにくらべてシフトショックを感じます。しかしこれについて予備知識があったせいか、思ったほどではないなというのが感想です。

「ATがバカ」という書き込みをよく見ました。シフトタイミングの問題を言っていると思いますが、とりあえず現時点では気になることは無いです。

パドルシフトはエンジンブレーキを発生させるときによく使います。フロアのシフトノブをマニュアル側へ切り替えなくてもパドルシフトだけで落とせるため、操作が早いです。

フロアのシフトノブをマニュアル側へ切り替えずにパドル操作によってマニュアル状態になった場合、クルマが判断して自動的にドライブへ戻るのですが、この制御も丁度よくとても使いやすいです。肝心のマニュアル操作後のクルマの反応ですが、ステージアより早く、これなら使い物になるというレベルにあると思います。

2.5iのブレーキは標準的。「すごくよく効く」という書き込みを見たことがありますが、そんなに特記すべきレベルではないと思いました。ABSやVDCをまだ効かせたことがないので、今後雪道で体験し後日感想を述べたいと思います。

燃費は、現時点で総平均9.7km/L。条件は東京23区、真夏、チョイ乗り6割り、ほぼSモード、燃費を気にしない運転でこの値は満足。


乗り味。初期型は脚がかなり硬かったみたいで「硬すぎる」といったネット上の書き込みを多くみましたが、年改で見直しが行われ最終型の足回りは誰が乗っても大きな不満は無いと思われます。

路面の荒れに対しゴツゴツ反応するような硬さはありませんが、路面の状態にクルマが影響されやすくフラット感が損なわれ易いことは事実です。

路面に荒れやうねりがあると低速でもグラグラっと揺れますし、荒れた路面を高速で走行した場合、上下に揺れるシーンもあります。

コンフォート系の乗り味だったステージアとくらべると、ちょっと落ち着かない感じは否めません。しかし決して安っぽい乗り心地ではないです。このクルマの癖であり、少し風変わりな味付けです。この料理を誰もが「旨い」と言うかどうかは微妙なところかもしれません。

ステアリング。操作感、握りの感じはいいです。よく「戻りが悪い」と書き込んでいる人がいますが、そうは思いませんでした。

SIドライブは、2.5NAのアウトバックでは使わないんじゃないの?と思っていましたが、案外使ってます。エンジンが暖まってないときはしばらくIで走行するし、近所の路地はIのほうが走りやすいです。しかしIモードは、他のクルマにどんどん置いてかれるくらいトロいです。まさに燃費重視の納豆走行となります(笑)。雪道で有効かもしれません。

エクステリア。基本的には古いデザインだと思います。オーバーハングは長いし、特に斬新なラインでもない。でもボリューム感を演出したアウトバックのデザインは、結構気に入っています。ヘッドライトの形状やランプ類の仕上げ、ボンネットからフロント周りにかけてのグラマラスな感じなど、年改を重ねるに従い細かい部分で斬新さを表現できていると思います。

車内は十分静かです。しかしステージアのほうが静粛性(遮音性)は高かったと思います。この4気筒エンジンは想像よりも車内に伝わる振動や騒音が少ないです。前車VQエンジンとくらべても大きな遜色はないです。うるさいのは、エンジンをかけた最初の数十秒(真夏でも)。早く暖めるためなのか、かなり回転数があがっています。

シートは標準のファブリック。ユーザーが多いためかたくさんの批判を見ますが、まあこんなものと思います。固めで私は疲れません。F型アウトバックは運転席のみ電動が標準。またテレスコにより前後にもステアリング調整可能で、フィッティング性もいいほうだと思います。

内装について。やはりスカイラインベースのステージアにくらべるとワンランク、もしかしたらツーランク落ちると思います。特にドアーの内装仕上げ。たとえばもう少ししっかりした取っ手がほしいです。また、ヒジにチカラを入れただけでへこむセンターコンソールの仕立てはさすがにマズイと思います。

そのほかスイッチ類の質感、操作感、夜間照明、天井のピラーの内張りの生地の質など。このあたりは軽量化のためとは少し違うと思うので、もう少しレベルアップしてほしいところです。

しかし初期型にくらべたら年改によって高級感を演出するための小技が随所に施され、これでも最終型はチープな感じはかなり払拭されていると思います。

内装としてのシートの質。大きさ/ボリューム、質感ともに安っぽい感じは受けません。空間(すきま)が少ないとボリューム感を出せるため、巧みな細工で隙間をつくらないようにしているのかもしれません。

車内の空間はステージアにくらべるとじゃっかん狭いです。外寸では車幅は変わらないですが、全長は35cm短いです。「必要以上に広い空間は不要」という自身のコンセプトから、アウトバックは狭すぎず広すぎずジャストサイズ。しかしミニバン全盛の今日、空間にこだわる方には狭いと思われるでしょう。

ラゲッジは、床パネルの合わせや納まり具合、床パネルの取っ手の感じなど、つくりが丁寧だと感じました。

高級感の演出というのは無いのですが、たとえば天井にチャイルドシートのアンカーが当然のように付いていたり、またフックが使い勝手のよさそうな位置に付いていたり、やはりワゴンの老舗っぽいなと感じました。

軽量化の工夫が随所で徹底していると感じます。たとえばラゲッジの床パネルがすごく軽いと思うし、その床下トレイは発砲スチロールのようなもので、コストダウンだけではなく主に軽量化を狙ったものだと思います。この部分だけでステージアより2~3kgは軽く出来ていると思います。

ドアロックの開閉音が安っぽいです。ドアーの開閉音ではありません、ロックの音です。日産キューブ並でしょう。内装でも指摘したとうりドアーの内側が貧相、ボリューム感が無いです。高級感を出すにはドアー自体を重厚に演出する必要があると思います。まあこのクルマの狙いは軽量化でしょうから、納得しましょう。

「ドアーの開閉音が高級だ」という書き込みをよく見ますが、確かに重厚っぽい音がします。たぶん、サッシュレス+大量のラバーでそういう音をつくっているのだと思います(窓を開けた状態だとまったく別の音になります)。

インテリジェントキーはたいへん気に入っています。一度体験すると手放せなくなる装備です。マイナス10度のスキー場でも問題ないかシーズンに検証します。要望として、エンジンをかけたままキーを持ち出した状態でドアロックできるとうれしいです。

不具合もなく、今のところ大きな不満はありません。よく書き込みされる、インパネからのミシミシ音?も発生していません。ステージアは四季を問わず常にミシミシ鳴いてましたので、静寂そのものです。

ハンドルに伝わる振動が懐かしいというかおもしろいというか。ハンドルに伝わる振動とは、段差を乗り越えたときにステアリングに少々ショックがあります。大げさに表現すると、そのショックが大幅に増幅された場合、ハンドルをとられる動きです。もちろん取られるわけではないしハンドル操作上まったく支障は無いのですが、こういう印象は高級車では絶対見られないものです。軽量化のために?または何かの目的のため細かなアラ消しをしないのでしょう。

クルマと直接関係ないですが、ディーラーオプションナビ、ストラーダについて。ストラーダ自体には不満は無いです。しかし納得できないことだらけです。

オーディオ音声がFM飛ばしのため音質が悪く、従って使い勝手も悪いため、実質オーディオ機能は封印されたのと同じです。大容量HDDやSDカードまで備えているのに宝の持ち腐れ。ストラーダのオーディオに期待されている方、ほぼ無理ですのであしからず。

本体設置場所が運転席シート下でDVDを再生する気分にならない。だからせめてナビだけは100点満点を期待したのですが、音声案内スピーカーが助手席下に設置されるため聴きづらく、音量は最大にしています。助手席に座った人はうるさいと言っている。

以上のことは知識として事前に知っていました。が、とにかくストラーダFクラスに舞い上がり選んでしまいました。

取り付け作業にも不満あり。取り付けマニュアルによると運転席のシートを外すようなのですが、シートがちょっと汚れていたり、運転席側ドアーランプのバルブがズレており納車時点で点灯していなかったり、一番びっくりは助手席サンバイザーの取り付け部が片方外れていたこと。サンバイザーを下ろして初めて気付きました。そして、運転席側のカウルサイドカバー(足元のドアのあたり)が一部外れていました。これはすべて、ディーラーによるナビ取り付け時のミスでしょう。

地デジはすばらしいです。都内はどこを走っても全く乱れません。しかし、音声は必殺FM飛ばしですからご承知おきを。音声だけ乱れるとき多々あり(笑)

オーディオは趣味や好みの範疇だから参考にならないと思いますが、標準でも十分なレベルになったと思います。好きな音楽を気持ちよく聴くにあたり不満なし。マッキンは聴いたことがないのでそのスゴさは知りませんが、私には価格が高すぎると思います。

ここを総括すると、もし今買うとしたらメーカーOPナビを選び、地デジチューナーは付けないでしょう。投資額に対しクルマでテレビはさほど見ないからです。そんな金あったら家のテレビをはやく薄型に買い換えたいです。

内装など細かいことを指摘しましたが、「クルマとしてはたいへん気入っています」。他人のアウトバックのインプレッションを見ていると、みなさん最後にこのようなコメントをしています。自分も、なるほど同じだなと思いました。

憧れの高級車でもなく、とびきり速いクルマでもなく、デザインも見飽きたクルマなのに不思議です。でもレガシィに憧れていました。それがメディアや一部の熱狂的ファンによって演出されたイメージではなく、期待どおりであったことは確かです。

f:id:bamboo151a:20190417224130j:plain

 

日産ステージアM35(2007/11)マイカーインプレッション

---「丸6年、走行距離9万キロを超えて」 2007年11月追記 ---

f:id:bamboo151a:20190417073818j:plain


M35ステージアを購入してから早いもので6年が経過し、走行距離は9万3千キロを超えました。フルモデルチェンジ発売前の2001年10月中に契約を済ませたため、クルマに実際に触れ試乗したのは納車待ちのときでした。

結論から言うとステージアは大変満足しています。まずはエクステリア。オーバーハングの短いスタイルと大径タイヤとのバランス。個性的なフロントマスク。ボリューム感のあるリアビュー。スタイリッシュでありながら、かたまり感のあるスタイルが好印象です。

6年経過した今も古さを感じさせません。最近の新車たちのエクステリアが、ようやくM35に追いついてきた、というのが私の感想です。

内装でも不満はありません。RSグレードは最もシンプル設定の内装で、当時は、クラウン的な豪華志向だったため、木目調が無かったりすることが「少々安っぽいのかなと」思っていましたが、6年付き合った現在、飽きず、劣化はまったく見られず、とても落ち着く空間で気に入っています。またマメに掃除するせいかとてもキレイな状態を維持しています。

純正シートは私に合っており、今もヤレた印象はなく、たいへん気に入っています。ちなみに私はメタボではなく体重は軽いほうで、腰痛持ちでもありません。ただし、シートに関しては若干不具合がありますので、後半の「トラブル報告」で述べます。

ステアリングの径が小さ目(直径37センチ)で私にとってちょうど良く気に入っています。

ボディの塗装。これも質が良いと思います。色はフレアレッドで保管は青空駐車。約2ヶ月に1度の洗車で、たいへんキレイな状態を維持しています。細かなキズは当然付いていますが光沢はほとんど衰えていない印象です。レッドという色がほんとうに好きになりました。

走りは、自分では満足しています。走りの満足度とは、ドライビングレベルで語るものではなく、その人が運転していて楽しく感じるか、ということだと思います。

ドライブしたくなるクルマです。土日祭日以外はほとんど乗らないにもかかわらず、すでに9万以上走ってしまったのも、運転が楽しいからです。

まずブレーキ。これは最も重要なポイントだと思います。M35が評価の高いブレーキを標準しているのかと言われればそうではないのかもしれませんが、十分な性能と思います。

直進安定性。これは他のユーザーも認めるところで、高速での安定感は満足できます。

路面との間の空気流をコントロールすることで空気抵抗を低減させ、ゼロリフトを実現している、という当時の先進的な触れ込みにとてもワクワクしたものです。どこまでゼロリフトなのか、またそれがどれほど走りに貢献しているのか真意のほどはわかりませんが、確かに安定感は良いです。

前後の重量配分が50:50に近い理想のバランス。当時はFMパッケージと呼ばれ、直6から進化したV6を前輪車軸の中心より後方へ配置するフロントミッドシップレイアウト。80リッターの燃料タンクを、後輪より前の後部座席下へ配置するなど、見た目のデザインだけでなく、中身の基本コンセプトが先進的(でした)。

下記のファーストレポートでもコメントしたとうり、長いボディーのわりに、中心からまわるような感じがしバランスが良いと思います。ただロールは普通にするし車重もそこそこあり、またマニュアル操作がほとんど考慮されていないATということもあり、峠を攻めるようなタイプのクルマではありません。

エンジン。2.5リッターNAで公示215ps、27.5kは一般的には十分なレベルです。しかしATでこのエンジン性能を満喫するのは、なかなか面倒だと思います。実用レベルでは、2000回転を少し超える程度で、街中ではそこそこトルクフルに感じることができます。東京の街中では3000回転以上まわす必要性はほとんど無いです。

高速道路進入時は、特に首都高の入り口では右車線に合流することも多いためけっこう踏み込んで4000回転以上まわすときもありますが、そんな場面でも十分な加速性能と思います。

高速道路では、優れた直進安定性とあいまって、クルージングはとても快適かつパワフルに感じます。高速の登坂路でもキックダウンしながら周りのクルマをリードするくらいの走りです。しかし、高速での追い越し性能となると、余裕たっぷりという感じではなく、もっともっとパワーがほしいと感じます。高速道路でM35のターボが追い越し加速するのを見ましたが、やはり段違いの加速性能でした。

2.5リッターNAでアテーサ4WD仕様。燃費は待ち乗り(東京都23区)で7~8キロ。遠出すると10キロ程度。なおアテーサは基本FRで路面状況に応じてトルク配分が前後する仕様です。

満タンで80リッター入る大きなタンク。残り10リッター(70リッター消費したところ)でエンプティランプが点燈します。満タンからの走行距離が500キロを切ることは無かったと記憶しています。500キロすべて近所のチョイ乗りだった、ということが無かったからだと思いますが、私の場合はどんなに悪くても平均7キロ以下になったことは無いです。なおホイールは16インチです。

M35のエンジンはこのほかに当時は2.5リッターターボと3.0リッターNA(前期のみ)、3.5リッターNA(後期のみ)がありました。これらの燃費は、我が2.5リッターNAより当然落ちると思われます。よくステージアは燃費が悪いと言われますが、どのエンジン搭載車の話なのか定義する必要があります。

静粛性。「ハイソカー」世代の昭和40年代生まれにとって、高級感=静粛性=重厚な感じ、というのはいまだに捨てきれず、M35は高級感と走りとを、絶妙なバランスで提供してくれます。やはりV6のフィーリングは低速域でも高速域でも良いです。

特に低速(街乗り)での静粛性は高いです。高速でもいいほうだと思います。ただし超が付くほどの高級車ではありませんので、エンジン音や風きり音、ロードノイズなどは当然あります。

ワゴンとしての使い勝手のよさ。Lクラスステーションワゴンというだけあって、ラゲッジは広く、内装のつくりやカーペットの質など良いと思います。

私はよくスキー場の駐車場でラゲージに寝転んで休みますが、上を向いてマジマジと見渡して、どこを見てもちゃんと作りこまれており、質感が悪い箇所は見当たりません。ラゲージ空間は使い勝手のよいレイアウト、広さ、そしてクオリティを兼ね備えています。

f:id:bamboo151a:20190414205343j:plain

(写真)後部座席を前に倒し、銀マットを敷いてベット状態。大人2人が寝れます。

 

f:id:bamboo151a:20190414205436j:plain

(写真)ベット状態。運転席から見た図。

 

東京在住で冬はスキー場を15回くらい往復します。そのときはアテーサのシンクロモード(前後駆動力配分を50:50へ固定するモード)をフル活用します。4WDとしての雪道での走破性は文句のないところです。

凍結防止剤がまかれた道を走ったり、凍結した雪が踏み固まった悪路をガタガタと登っていくときもあります。

時に過酷な場面も多い我がステージアですが、9万キロを超えた今も重大トラブルや事故も無く、基本性能は落ちていません。今年も、春の新緑ドライブや夏のゴーゴードライブ、そして秋の紅葉ドライブが楽しいクルマです。クルマとしてヘタれてないということです。

エンジンはたいへん調子良いです。オイル交換はメンテナンスノート通りで約1万5千キロ毎で交換。だだし使用しているのは純正ではなく、オイルメーカーのハイグレードで100%化学合成です。

足回りはとくに改造もしていなければ、パーツ交換などのリフレッシュもやっていません。したがって、新車当時と比べればフラット感、ハンドリング、乗り心地において劣化していると思われます。

ここまで総括すると、サイズ(幅1.8m以内である)、車格(ほどほどの高級感と走りのバランスが上手く演出されてる)、駆動系(FRベースで4WDであること)、美しいスタイル、クルマのコンセプトや味付け、コストパフォーマンス(排気量と燃費と税金、故障率、メンテナンス費用が落第点ではない)で、自分にとって理想的でぴったりなクルマなのです。

ほどほどの高級感と走りのバランス、というのが私だけでなく同乗者にも好評です。同乗者に好感を得ることはとても重要なポイント。クルマ好きの夫がいくらウンチクたれても、結局、クルマ選びは家族が決定しているといっても過言ではないのが世の実情です。

さて、ここからはトラブル報告です。
M35ステージアは2001年10月にWC34からフルモデルチェンジして登場しました。我がステージアは、同年同月に登録され11月初旬に納車された初期バージョンであることを再度申し添えます。

トラブルについては、購入時期、単なる個体差、問題を引き起こす原因となった経緯(使用法)等が絡むため一般論とはいきません。しかし、今後中古車を購入される方へ参考のため書きます。

・ATのガクン&ガクガク現象
まず、ファーストレポートでも述べているように、初期バージョンではATのプログラムミス?が原因によるガクン現象がありました。アクセルから足を離す(アクセルを抜く、放す)と‘ガクン’とショックがありました。エンジンブレーキになる直前にガクンとなるのです。シフトアップやダウンのときの振動ではありません。このATはシフトアップやダウン時では、わからないくらいショックがありません。

修正により不満は解消されましたが、いまも時々、アクセルの放しかたによっては‘ガクン’とするときがあります。つまり根本的に完治していないと思います。

‘ガクン’現象とは別に、‘ガクガク’現象というのがあります。これは、ある速度(時速40キロくらい)である負荷(少し登り坂)で、あるギア(たぶん5速)という条件が重なったとき、ガクガクガクと発生します。この現象はかなりハードで、同乗者でも「何が起きたのか!」という感じになります。

ガクガク現象の解消は簡単で、アクセルから足を離せば収まります。その後すぐアクセルを踏んでも再発しません。異常な様子は、ガクガク現象の瞬間だけで、その前後はまったく正常です。この現象は、マイナーチェンジ後も発生したとのネット上の書き込みを見たことがあるので、簡単には直らない欠陥なのかもしれません。
 
ガクガク現象は6年9万キロ走って3回くらい体験しました。つまり微妙なタイミングによって引き起こされるため、発生頻度としてはかなり低いものです。

この「微妙なタイミング」が分析できれば、故意に発生させることが可能かもしれませんが、そんなトライはしたことがありません。しかし、このガクガク現象が発生しそうになる前兆、不整脈を感じることが時々あります。したがってこのような前兆の認識が無い人では、発生する頻度はもっと多いのかもしれません。

ガクガク現象が発生すると同乗者が不安がるし、クルマにも良くないと思うので、もし発生したらすぐにアクセルをOFFしましょう。すぐに収まります。状況は低速ですからアクセルから足を放しても、危険な場面に遭遇することは皆無と思われます。不整脈を感じたときも同様の対応です。

‘ガクガク’現象は、自分のクルマだけの故障ではないし、自分の操作でコントロールできるため、特に不満に思わなくなりました。

‘ガクン’現象は、納車当初は非常に不満な点でしたが、修正後はほぼ気にならないレベルになったことや、クセと上手に付き合っているという感じもあり、これも不満に思わなくなりました。このAT自体はとてもスムーズで、振動やショックがほとんど無く、満足しています。


・足回りからのギシギシ音
非常に有名な不具合で、このせいでM35ステージアの評価がどん底まで下がったり、これが嫌で買い替えてしまう人がいるほどです。

足回りからギシギシ、ギーギーとにぶい音がします。

単に段差を乗り越えたときや、ブレーキを踏んだ状態で段差を乗り越えたとき、ハンドルを切った状態で段差を乗り越えたとき(駐車場から出るような場面)など、いずれも低速域で発生します。高速域でも発生していると思いますが、他の音でかき消され、聞こえないのだと思います。

音は小さく、窓を閉め、オーディオを鳴らしていない状態でないとほぼ聞こえません。内部から伝わる音で、外部に音は聞こえていないのではないかと考えています。

私のステージアでは、「ブレーキを踏んだ状態で段差を乗り越えたとき」の発生頻度が高く、ブレーキを踏むたびにほぼ発生している、といっても過言でなはい状態です。

納車早期に発生し、非常に不満の種となります。しかし、性能面ではまったく問題無いようで、なぜならこの状態で6年9万キロを超え、走りには何の影響も出ていないからです。

対策は、ネット上の書き込みによると、スタビのゴム部分にシリコンスプレーを吹きかける、ブッシュ系の交換やコンプレッションロッドアッシーというパーツの交換など。

このような情けない不具合は、たぶん最終型は対策が施されているのではないかと思いますが、少なくともマイナーチェンジ以降も発生していたようです。私のように初期型はともかく、どうしてマイチェン後もこのような商品を出してしまうのか、さっぱり理解できません。
 
ディーラーで訴えるとシリコンスプレーで様子を見てほしいと言われるだけです。ブッシュ系やコンプレッションロッドアッシー交換を相談したときは、足回りをバラすと組むのがとても大変なので勘弁してほしい、と言われました。

技術力に?が付くディーラーにそう言われるとかえって怖くなり、ごり押しできませんでした。

足回りはとても大事な部分で、ブレーキなど命にかかわるパーツが載る部分です。そこがギシギシ、ギーギー鳴っては何かあると思うのが普通です。ボルトが緩んでいるのかも知れない、致命的な故障を起こす前触れだと思うのが鈍感でない人の感覚でしょう。板バネならいざ知らず、当時のうたい文句だった新開発4輪マルチリンク式サスペンションがギシギシギーギー言うはずないからです。

機能的には問題ではないのかもしれません。しかし、ユーザーに多大なインパクトを与えるミス。ディーラーも迷惑していることでしょう。これは致命的な欠陥と言わざるを得ません。

・雨の朝のキュルキュル音
雨の日(湿気の多い日)エンジンをかけた瞬間から「キュルキュルキュル」と音が発生。かなりデカい音。周囲に対し恥ずかしいと思うほどの音量です。ボンネット内のベルトから発生しているようです。

納車1年~2年経過した最初の湿気の多い季節(梅雨の時期など)にこの現象に見舞われ、「こ、これは日本車なのか」と唖然とする瞬間です。

走り出して数分で音は消えます。走りには何の影響もありません。また、一度エンジンをかけたその日は、エンジンを停止後、再始動ではもう「キュルキュル」しません。従って、ディーラーに着いたときは何の異常も無いという厄介な現象です。5月~8月の雨の朝に発生し、乾燥する季節は発生頻度が減ります。

一度だけ、夏の大雨の日、この日だけは、走っても走っても「キュルキュル」が収まりませんでした。とにかく湿気が大嫌いみたいです。

V35スカイラインでも「キュルキュル」に遭遇したことがあります。ある朝、駅に向かって歩いていると、どこかで聞き覚えのある「キュルキュル」音が聞こえました。音のほうを見るとV35スカイラインがアイドリングしていました。このときのV35は、私のステージアよりも元気に鳴いておりました。

これも有名な不具合で、VQエンジン特有のベルトの通し方のせいでベルトの劣化が早い、という書き込みを見たことがありますが真意のほどは知りません。対策は、ベルトテンションの弛み調整、ベルト交換、アイドラープーリー交換などです。

最初のころディーラーで訴えたら、張り調整とグリスアップによりしばらくは収まっていましたが、すぐに再発。2回目の車検時(2006年10月)にベルトを交換し、それ以降はまったく再発しませんでした。

しかし最近になって、また雨の日に「キュルキュル」と鳴き出しました。ベルトを交換しても、まったく症状が出なかった期間は1年でした。

構造上の問題でベルトが早期に劣化してしまい騒音が発生するのか、ベルトは劣化していないが何かの理由で騒音が出てしまうのかよくわかりませんが、とにかくこれは欠陥でしょう。

いや、欠陥と指摘する以前に腹が立ちます。この不備を知らない人は、朝っぱらからエンジンがぶっ壊れたと勘違いし(そのくらい大きな音量です)、楽しみにしていたお出かけドライブの予定を中止し、ディーラーに相談するため営業開始時刻をジッと待つことでしょう。そんなことがあっていいのでしょうか。

足回りからのギシギシ音と同様、クルマを買い替えてしまうほどの要因になっているかもしれません。

「キュルキュル」音が発生すると、アイドリングしているのが恥ずかしいためすぐ出発します。環境にやさしいクルマです(かなりの皮肉)。

・シートのガタつき
私のは電動シートではありません。カーブで曲がったとき、自分の体重が移動したときに、シートがガタつきます。ガタつくという表現は大げさかもしれません。「コツ」という振動が伝わる程度です。

シート座面の上下調整ダイヤルを少しいじり、座面の位置(高さ)を変更するとしばらく発生しなかったりしますが、また再発したりします。

これもネット上で書き込みを見たことがあります。座面のフレームとリフターをつなぐL形の金具に欠陥があるようです。

ディーラーで非常に伝えづらい現象です。外からシートを揺すっても全くわかりません。もしそんな程度でシートがガタガタしてたら保安基準を満たしていない超欠陥車になってしまいます。

座って体をおもいっきり揺すっても再現しません。クルマが動いている状態でないと「コツ」っとしないのです。何かが緩んでいるというよりも、微妙な体重の移動加減によってその‘ツボ’にジャストミートしたときに発生する、という感じです。

面倒だから放置。でもときどきツボにはまり「コツ」とくると結構イヤなものです。

・4WDトランスファー(センターデフ)のからのオイル漏れ
特に異変を感じたわけではなかったのですが、ある日、下まわりを見ると何かのオイルが漏れていました。さっそくディーラーへ持ち込むと即入院となり、トランスファーの無償交換となりました。交換されたトランスファーは、報告すべき症例ということでメーカーへ送られたそうです。

これ自体は不満ではないのですが、修理したディーラーの技術力に不満があります。まず、直ったということでクルマを受け取りに行き、「どーもお世話様でしたー」と走り出すと「ガラガラガラー」とすごい音がします。この音、何のノイズだったのかいまだに知りませんが驚きました。Uターンして再入院。何か組み付けに問題があったのでしょうか。2度目の修理後は完治しました。

修理時の後遺症かはハッキリしませんが、現在もごく小さくですが「カラカラ」と鳴っており、これが気になっています。

また、この修理後の2004年10月に、リコールで4WDプロペラシャフトジョイントの交換をしています。このときの作業の後遺症という可能性もあり得ます。

しかし4WDはきちんと機能しているし、燃費も落ちていないため、性能的には問題ないのかなと思っています。

・O2センサーの故障
ある日、スキー場からの帰り道、高速に乗る前に道の駅で休憩し、出発しようとエンジンスタートしたところ、「給排気系にトラブル発生(セリフは正確に覚えていません※)」とボイスが流れ、ナビモニターには取り扱い説明書でしか見たこと無かった警告画像が映っていました。

出先でしかも初めての経験だとかなりビビリます。「帰れないのかぁ・・」という気分になります。「給排気系にトラブル発生」になると、セーフガードモードになり、アクセルを床まで踏み込んでも時速20キロ以上速度が出ません。近辺のディーラーを検索し、約3~4キロの道のりを時速20キロでノロノロ進みます。田舎といえ交通量が多く、ハザードを点けながら左端を進む惨めさ。顔からは油汗がにじみ、ディーラーへたどり着いたときはゲッソり&安心感で倒れそうでした。

診断の結果、O2センサーの故障によるエラーの誤発行ということで、給排気系やエンジン自体は正常。レシートみたいな診断結果を渡され、「東京へ戻ったらこれを見せて修理してもらってください」とのこと。

ここでようやく気づいたのですが、エンジンを一旦切って、再始動すればエラーは消え、正常に走行できたと思われます。「とりあえずリブートする」のはパソコンでも何でも常識ですが、このときはそう思えなかったのです。

でも時速20キロでがんばったおかげで、O2センサー故障の診断書が出せたわけで、東京に戻ってからの対応がスムーズに行われたことはよかったです。しかし、次回発生したら躊躇なくリブートするでしょう。一般道時速20キロ走行は、時速180キロ並みに危険&ひんしゅくでした・・

この日、このあと寄りたいところがあったのですがキャンセルし、少しおとなしく走って帰りました。帰路はトラブルはありませんでした。O2センサー交換後は、現在に至るまで不具合ありません。

※音声による各種アナウンスは、オプションの純正DVDナビを装着した場合に機能します

・ラゲッジハッチバックドアの電動オートクロージャーの不具合
ある日の深夜、スキーに行くため出発した途端、ラゲッジドアが開いているとのボイスが流れ、キチンと閉まらないことが判明。確かに、荷物を積んでいるときから電動オートクロージャーの調子悪いのかな、とは感じていました。

無償交換(何を交換したか知らないが)で修理対応はよかったのですが、この日はスキーをキャンセルせざるを得なく、同乗者から大ブーイングでかなりダメージありました。クルマへの信頼性が揺らいでしまった瞬間です。

故障自体は致命傷ではないですが、走れないのであれば致命傷と同じ。スキー場で発生したらどうすればよかったのか。ガムテープでドアを止めて、ボイスを止めるためDVDを抜いて走るのか! あってはならないことです。修理後は、現在に至るまで不具合ありません。
 
・マフラー、ブレーキローター、下周りの錆び
スキーによく行くので錆びは仕方ないのかもしれません。一度、万座ハイウェイで亀の子(雪が深く雪の上におなかがのってしまった感じ、タイヤは空回り)になり、このときも急激に冷やされたため錆びの進行が早まったかも。

凍結防止剤がまんべんなく撒かれた上を走っていた、なんてこともしばしば。下回りが錆びるのは当然かもしれません。

マフラーには厚さ1ミリ程度のカバー(センターパイプカバー)がしてあり、これがすぐに錆びて、取り付け部分のボルトが部分的に外れ、「カタカタカタ」となんとも安っぽい音が鳴り出しました。

マフラーとカバーは一体型でカバーだけ交換することは不可能とのことで、交換となればマフラー自体の交換(20万円超)となるため、とりあえずカバーだけを完全に排除し、異音は解消。 

次に、ブレーキローターの錆びが進行し、ブレーキを踏んだときに振動や異音が発生しました。保障期間中だったため、ローターの無償交換をしてもらいました。

このような錆びオンパレードは、2回目の車検の前くらい(5年目)の頃で、このときは、「オレのクルマもボロくなってしまったなあ・・」という印象でしたが、上記のとおり手当てした後は、異音も振動も完治し大変満足したものです。特にローター交換はてきめんで、ブレーキのフィーリングが格段に改善しました。このいい状態が今も継続しています。

センターパイプカバーを外したことで、現在マフラーはズリむけ状態です。ボロボロになってしまったカバーとは異なり、マフラーはかなり肉厚のため、すぐに穴が開くようなことは無いと思われます。

・ボンネットの浮き
個体差だと思います。ボンネットと車体で段差が数ミリあります。洗車のとき、ボンネットを拭いているとわかる程度。ボンネットを手で押すと収まりが悪い感じがわかります。

ヒンジ(フロントのガチャンとする部分)を調整してもらいましたが、まだ少し浮いている感じ。機能的には何の問題もありません。

・リアドアのへこみ
樹脂製ハッチバックドアのある部分がへこんでます。ネット上の書き込みでも見たし、外で走っているステージアでも目撃しました。これは個体差ではなく欠陥でしょう。

ハッチバックドアの内部構造の空間の関係で、へこんでしまうのだと思われます。へこむと言っても、オーナー自身でないと気づかない程度。ぱっと見わかりません。光の加減で判明できる程度です。樹脂製のため板金修理とは異種のものと思われ、直せないのかもしれません。機能上は何の問題もありません。

・ラゲッジハッチバックドアのダンパーが弱い
これも有名な不備で、寒くなるとダンパーが弱くなり、ハッチバックドアを開けるとき手で持ち上げないとダンパーのチカラだけでは上がらない、また、手で抑えていないと下がってくる、という現象。

私もスキー場で荷物を降ろしていると、頭上に空中空手チョップをくらいました。痛かったし、恥ずかしかったです。樹脂製で軽量化を図っているなどと触れ込みがありますが、ハッチバックドアは結構重いです。
 
対策品のダンパーが出ているらしく交換すれば解消するようです。しかし、暑くなると今度はダンパーが強すぎてアッパーカットの危険あり、という書き込みも見たし、まあ開かないとか閉まらないとかいう話ではないので放置しています。ワゴンとしてこのような装備は基本中の基本だし、この点はライバルと比べて少しばかりクオリティが低いのでは?と思ってしまいます。

・オーディオ部分からのミシミシ音
私のオーディオは、メーカーオプションのMD+CDデッキです。このオプション装着の場合にミシミシが発生すると思われます。なぜなら、パネル一体型の純正オーディオならば、ミシミシ発生する余地が無いと思うからです。

ミシミシはCDを挿入する付近から発生しています。そこを指で抑えると音が止まります。購入当初は、ディーラーに訴えて対策してもらいましたが、付け焼刃という感じですぐ再発。ユーザーからのこの種の訴えに、ディーラーもうんざりしていることでしょう(悟りの境地)。

・運転席ドアのゴム周りからの異音
ドア付近からキュキュという音がしています。これは新車当時から。ウェザースリップゴムというのかよくわかりませんが、それが擦れている感じです。道路の段差などで音がしますから、ボディがヨレるとドアに伝わり、音として発生しているようです。

そのほか
・リアハッチバックのガラスが開かなくなりクレーム修理。修理後は異常ありません。
・リコールは、2003年11月にエンジンのカム角センサ及びクランク角センサを対策品と交換、2004年10月に4WDプロペラシャフトジョイント交換の計2回。

以上、不具合ばかりを紹介しましたが不安になることはありません。いずれも大勢に影響なく基本性能はしっかりしています。この程度のトラブルはどんなクルマでも発生するものです。

これを書いている現在は9万3千キロを超え、1年以内に10万キロを超えるでしょう。

M35ステージアは2007年6月で生産が終了しました。新型スカイラインV36ベースのM36を期待していました。M36が出るならば間違いなく購入したいと思っていましたが、残念です。

f:id:bamboo151a:20190417074425j:plain

 

日産・ステージア Vol.165 (2001/12/4)

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.165 (2001/12/4) 毎週発行
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

★11月26日放映
日産・ステージア

初代は1996年に登場。Lクラスワゴンの新しい市場を開拓。2代目となる今回は、スカイラインから採用が始まった日産の新しいFRプラットフォームを採用し、走りとプレステージ性をさらに追求。

私事で恐縮ですが、新型ステージア250RS FOURをこのたび購入、納車されてから半月が経ちました。今週は私のマイカーインプレッションも交えながらお送りします。

オフィシャルサイトは
http://www.nissan.co.jp/STAGEA/M35/0110/index.html

基本スペックは、直噴V6、DOHC、3リッター、5速AT、260ps、トルクは33kg。FR。燃費は10・15モードで10.6km/L。価格は320万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.2km/Lでした。時速100km走行時の騒音は64~65dBでした。

全長4765、全幅1760、全高1510、重量1590kg。最小回転半径5.5m。

日産の人がアピールしたポイントは次のとおり。

1、ゼロリフトによる抜群の高速安定性と安心感ある余裕の走り。新開発4輪マルチリンクサスペンションによるコントロール性能と、直噴V6エンジンによる力強くなめらかな走り。

2、機能的で心地よい上質なインテリア。誰でも最適な運転姿勢がとれるベストツーリングポジションや、リクライニング付きリアシート。

3、ワゴン専用に改良したリアサスペンションで、ホイールハウスの張り出しが少ないラゲージルームを実現。またリアガラスハッチ、オープナー付きラゲージアンダーボックス、リモコン可倒式リアシートなど、ワゴンとしての便利装備を採用。

4、そして世界最高水準の安全性能。

先代とサイズを比較すると全高で20ミリアップし、全長で35ミリ短縮。しかしホイールベースは130ミリ拡張され、室内は90ミリ拡大。

前輪の車軸より後ろに重心位置を持ってきたV6エンジンと、2列目シート下に移動された燃料タンク。重たいものをすべて車軸の内側に配置することで、前後の重量配分はほぼ50対50とするFM(フロントミッドシップ)パッケージ。

ロケの初めからいきなり三本さんの違和感が噴出し、高速走行における感想が少なかったのが残念でした。

その違和感とは、直径37センチの小径ステアリング。三本さんは、「38センチから41センチの間がベスト」だそうで、「このクルマは直進安定性が高いので気にならないが、径が小さいとわずかなハンドル操作で反応してしまう」とのこと。

さらに、Aピラーがかなり傾斜しておりフロントガラスが乗員に近いこと。「万が一のとき、シートベルトをしていないとフロントガラスに顔面を強打する」。

エクステリアデザインについて、「デザインとは機能のパッケージングだ。ドライビングプレジャーなどといっても、自動車をもはや冗談で乗っている人は少ない。デザイナーは安全について十分に考慮しなくてはいけない」とのこと。また「Aピラーの内装色が明るすぎて目障り」とのコメントも。

以上のような怒りのコメントで終わってしまった高速道路。補足させていただきますと、高速における直進安定性は高いほうだと思います。そして5速ATによりエンジン回転数は低く抑えられ、法定速度による高速クルージングはガソリン消費も少ないです。ちなみに燃料は全グレードでハイオク仕様。

風きり音は比較的少ないと思います。また車両下面に付くリアディフレクターが空気の流れを制御することで、揚力を抑えるゼロリフトを達成しているといいます。どれほどの効果なのかよくわかりませんが、ワゴンの安定感としては十分なレベル。

三本さんが指摘した小径ステアリングについて。私は個人的に小さいのが好きで、新型スカイラインに試乗したときから気に入っております。ステージアの場合、操作上に特に問題ないと思います。

フロントガラスが近いことは私も違和感ありました。さらに屋根がフロントガラス上部へ入り込んでくるようなデザインをしているため、これが斜め上方向の狭さを感じさせます。

頭上空間は狭くありません。シートの調整にもよりますが視線はどちらかといえば高いほうです。

交差点などでAピラーがじゃまに感じることがあります。これはディーラーオプションのスモークバイザーを付けたことが、Aピラー越しの視界を悪くしている原因だと思います。

山坂道では、「パワー不足をまったく感じない。やる気になれば驚くようなスピードで登っていく。スポーツカーなみだ」と三本さん。さらに「頭を振るような動きが抑えられている」とのこと。

2.5リッターNAは16インチを履き、試乗車の3リッターとターボモデルは17インチ。「タイヤが音を立てるようなことはない」と足回りの完成度をホメる三本さん。

私も三本さんのマネをして、箱根の山坂道を走って来ました。三本さんのように攻めの走りは出来ませんでしたが、「頭を振るような動きが抑えられている」という表現は実感する次第です。

直進が得意な大柄のクルマという印象から、ワインディングでは一転してクルマの大きさを感じさせない回頭性のよさを感じます。また長いボディのわりには、回転半径が小さいほうです。

2.5リッターNAでは205/65/R16というめずらしいサイズの16インチタイヤタイヤを履いており、おかげて乗り心地はたいへんいいのですが、箱根の山坂道では少し不安を感じました。

これらのサイズはAR-Xの18インチモデル以外、スカイラインと同じものが採用されています。

マニュアルモード付き5速ATは、下りが続く山道で有効でした。ただマニュアル操作はワンテンポ遅れる感じです。ATセレクトレバーは形状、節度感ともにマル。

スカイラインにも搭載されているこのミッションはジャトコ製。モーターショーでもそのカットモデルが展示されてるのを見かけました。

このATで不満がひとつ。変速ショックは非常に少なく結構なのですが、アクセルから足を放したときに、ミッションからの軽いショックがあります。加速時や車速などの状況によっては大きなショックを感じることがあります。このショックが将来、大きくなりそうな予感がして、これはかなり不満。私のクルマに何か問題があるの
かな?※ディーラーに症状を伝えたところ、ATとのマッチングを調整することで解消しました。同様の現象が出ている方は是非ディーラーにご相談を。

ブレーキはいいと思います。重いたいクルマですが、このブレーキのおかげで今のところ不満を感じません。

いろいろと批評されているエクステリア。やはりこれは好みの問題。私は少しばかり「ヘンな顔」が好きなので気に入ってます。ちなみに女子は美人好みデス。

黒い樹脂製の下まわり。合理的な雰囲気で私は好きな点のひとつ。しかしそう思わない方が多いようで、そのようなオシャレな方には純正エアロパーツが用意されていますので、それを選べば上から下までボディと同色になります。

インテリアはスカイラインとほぼ同じ。これもエクステリア同様に賛否両論あるようですが、妙に豪華さを演出しないところが気に入っています。まずまずの質感と、使い勝手でマル。ポップアップ式ナビゲーションモニターはたいへんスマートでこれもマル。

ステアリングをチルト調節をすると、インパネメーターがフードごと動きます。ステアリングによってメータが隠れることがないよう、「常にベストポジション」に配慮した装備。

RXグレードはわかりませんが、RSについてはインパネの夜間照明はオレンジ。しかし視認性は悪くないと思います。

小物入れが多くて便利。特にシガーライター下にあるインストサイドポケットは、携帯電話を入れておくのに重宝します。本来はタバコを入れるのにちょうどいいかもしれません。フロントドアポケットは開口部が広がるので、分厚い物でも入るのがマル。

ラゲージは広いです。ホイールハウスの張り出しが少なくフラットな空間。2列目シートを前に倒せば、三本さんも言っていましたが足を伸ばして寝れマス。

ここでの見せ場は、バックドアー側から2列目シートが前に倒せるリモコン可倒式リアシート。さらに飛び道具?としてはオープナースイッチを引くことでガバッ!とせり上がるラゲージの床。床板に高価?なダンパーが付いています。いずれも友人に差をつけるのに有効な装備ですが絶対必要か、と言われると何ともコメントし兼ねます。

ダンパーでかっこよく開いた床下には、トレイボックスによって仕切られた収納スペース。トレイボックスの下にはスペアタイヤ。BOSEサウンドシステム装着車は、このスペアタイヤの真ん中にウーハーが設置されます。

バックドアは軽い樹脂製で、電動オートクロージャー付き。軽く下ろすだけで最後は電動でキッチリ閉まるというわけですが、これは高級感の演出だけでなく、電動で引っ張ることでドアとボディを圧着し、ボディと一体化させる。ドラミングが発生しない飛行機のドアのように、それ自体がひとつの構造物としてボディの剛性化に寄与するといいます。

燃料タンクが2列目シート下へ移動し、容量が先代の68リッターから80リッターへ大幅アップ。これならスキーへも無給油で往復できそう。

FOUR仕様はトルクスプリット4WD。日産ではアテーサと呼ぶタイプでスノーシンクロモード付き。雪道でどれだけその威力を発揮するのかまだわかりません。しかしながら雪道では装備よりも調子こいてスピードを出さないことが肝要なり。

ボンネットフードはアルミ製。しかし安っぽいツッカイ棒。三本さんがツッコむと、「ダンパー式にすると重くなってしまう。せっかくアルミを採用して軽くしたのでダンパーはやりたくなかった」と日産の人。私は、ラゲージフロアボードにダンパーを使ってしまったのでボンネットまで回らないのかと思っていました(笑)

最後に、国土交通省排気ガス認定の☆がない。これはよろしくない。今から登場するクルマは環境面でも5年先、10年先を見据えたスペックを持たなくては…。

現在はかなり「愛車バカ」状態で、甘口になってしまいました。もっと走り込んで、そしてワゴンとして使い込んでから、辛口マイカーインプレッションをいずれホームページに掲載したいデス。

さて、三本さんが本を出しました。
三本和彦のニューカー・ベストセラー大解剖」¥1,400
http://images.amazon.com/images/P/4883382559.09.LZZZZZZZ.jpg
アマゾンで注文しようとしたら、在庫切れでした…。

※先週は信じられないくらい忙しく配信が遅れました。また妄想している余裕もなかったため、妄想コーナーは休みします。

★次週の予定
プジョー・307

ホンダ・CR-V Vol.164 (2001/11/23)

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.164 (2001/11/23) 毎週発行
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

★11月19日放映
【ホンダ・CR-V】

初代は1995年に登場。世界140ヶ国で販売され累計100万台を突破。オデッセイにならびホンダRVの大黒柱。偉大な初代を受けて、やはり2代目はキープコンセプト。

オフィシャルサイトは
http://www.honda.co.jp/CR-V/index_flash.html

基本スペックは、直列4気筒、DOHC、2リッター、158ps、トルクは19.4kg。4速AT。FFベースの4WD。燃費は10・15モードで13.0km/L。国土交通省の排ガス認定は☆☆。価格は219.8万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、11.1km/Lでした。時速100km走行時の騒音は69~70dBでした。

全長4360、全幅1780、全高1710、重量1460kg。最小回転半径5.2m。

テーマは「モアCR-V」。世界で認められた初代の長所をすべて超えること。それはスタイル、ユーティリティ、パフォーマンスのすべてにおけるセグメントを向上させること。

ルックスは初代を踏襲。外寸で比較すると、フルマークというグレードは全長で2.5センチ短くなり、背面タイヤが付くパフォーマというグレードは1センチ長くなります。全高は数値的に初代と同じですが、新型はルーフレールが低くなっており実質的に数センチアップ。全幅は3センチ拡大。しかしながら室内長は3.5センチ拡大。

排気量は初代と同じ2リッター。i-VTECエンジンは、それ自体の大きさが2センチもコンパクトに。これにより最小回転半径が初代より0.1m縮小。さらに、斜めにカットされたバンパー形状によりウォール・トゥ・ウォールでは数値以上に改善し、取り回しやすさを実感。

CR-V用にチューンされたのか、このi-VTECは低中速トルク重視の設定。時速100キロのとき、エンジン回転数は2500回転。3速では4000回転。

「ホンダらしいキビキビした印象を持ちながら、ステアリング自体はRVらしくスローなフィールだ」と表現した三本さん。乗用車としての走行性能は初代より確実にアップした模様。「乗り心地はややカタイが、まぎれもなく乗用車の乗り味だ」とのこと。

しかし、タイヤのロードノイズが大半だったらしいが、騒音がやや大きめか。

いわゆる普通の4速AT。なぜCVTを採用しなかったの?という三本さんの問いにホンダの人は、「排気量、車両重量、また4WDということもありCVTとのマッチングが適当ではなかった。4速ATでも燃費を含め目標を十分達成できた」とのこと。

また視聴者からの質問で、「初代のサスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンだったが、新型では前輪がストラットに変わった。なぜ?」という問いにホンダの人は「ステアリングギアボックスを高い位置に配置することでエンジンルーム内のスペースを確保でき、サスペンションアームが長く取れるようになったのでストラットを採用した。ストラットサスペンション自体の精度向上もあるが、パッケージングの工夫によるところが大きいです」とのこと。

4WDシステムは従来どおり安価軽量のデュアルポンプ式で、やはり街乗り生活四駆の域を出ていない模様。クロカンルックをしているが、CR-Vはあくまで乗用車。

普段は白字のインパネメーター。ライトをつけると薄いオレンジ色に。オレンジが大嫌いな三本さんも通常は白字なのでとりあえず合格。

センターコンソールの大きな物入れは、エアコンを利用してジュースを冷やしたり温めたりできる。その下の3つのダイヤルは、エアコン、空調、温度調整の操作が機能的でわかりやすいとのことで、三本さんもホメています。

前後・左右のウォークスルーが可能。そのためインパネシフトと、インパネ配置のガングリップ式パーキングブレーキを採用。

野中さんが試してくれます。初めて見るパーキングブレーキでやり方が分からず、最初は変な握り方をした野中さん。ようやく引っ張ることができると、何を思ったか三本さんはクルマをドスコイと押して、ちゃんとブレーキがかかったか確認していました。

初代より10センチ以上も低くなったフロアで乗りやすさが向上。すんなりと乗車する野中さん。せっかくの網タイツルックなのに何か物足りない気がしたのは私だけでしょうか。フラットな床にこだわり、その広々感は乗った人を感心させるデキらしい。

床が低くなった分、高さ方向に容量を感じさせる荷室。ラゲッジネットが標準で付いてくるそうです。

さてホンダ車でいつも感心することは、割安感があること。庶民の生活感や収入を知っている価格設定をしていること。決してホンダスピリットだけで売ってないこと。

見晴らしのいい視界で街乗り快適。レジャーユースも得意。軽量な四駆システムを備え、年に何度かのスキーに友人もさそってバッチリOK。たくさんの荷物もラクラク

クルマの機能性にこだわり研究し尽くしてCR-Vに行き付く人。クルマに深くこだわらず使い勝手のよさでCR-Vを選択する人。知り合いが乗っているのを見て良さを実感してCR-Vにする人。いずれのベクトルからも、結局このクルマに決める人たちは多いと思います。

(妄想)野中さんとディズニーシーへ。でも野中さんが助手席にいれば、CR-Vの車内はいつも夢と魔法の王国。もっともっと夢をみたい!野中さんの魔法にかかりたい!(意味不明)

ディズニー自体もすごく楽しいですが、ホテルが立ち並ぶ舞浜近辺のドライブも大好きです。まるでフロリダの雰囲気。ミッキーの耳がウインカーランプの「ミッキー・バス」も、ここでしか見ることができません。後ろから見えるマフラーは中央にシングルで、なんとミッキーのかたちをします。

私は近くに住んでいるせいで、ディズニーに行かなくても時々その周辺をドライブするのですごく詳しいっす。

ホテルミラコスタの駐車場へ直行したくなる衝動を抑えつつ、冒険とイマジネーションの海へ、野中さんを誘うのでした。

★次週の予定
日産・ステージア