☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
『ＴＶＫテレビの 「新車情報’９９」 を斬る！』
Vol.33 (1999/5/19) 毎週発行
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★５月１７日放映
【ＶＷ・ゴルフカブリオレ】
オープンモデルは、箱根など、空気のきれいなところで乗るには最高なのですが、街中、とくに都心では最悪です。砂ぼこりや黒いブツブツみたいな塵、そして排気ガスを思いっきり浴びてしまします。それでも、都心をフルオープンで走る気合の入ったクルマを見かけますが、やはり自然と親しむためのクルマだと思います。
ゴルフカブリオレは「実用性とファッション性を兼ね備えた４シーターカブリオレ」とのことで、屋根を閉めた状態の使用も十分に考慮されているそうです。
ゴルフカブリオレのオフィシャル・ページを見たい方はこちら http://www.vwj.co.jp/show/golf_cabriolet/
をご覧ください。
基本スペックは、２リッター、直列４気筒ＳＯＨＣ、１１６ｐｓ、トルクは１６．９Ｋｇ、燃費は１０・１５モードで１１．０Ｋｍ／Ｌと公表されています。価格は３３５万円です。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、１０．７Ｋｍ／Ｌでした。時速１００Ｋｍ走行時の騒音は屋根がある状態で６８～６９ｄＢでした。ちなみにオープンにした状態ですと７４ｄＢで、とても静かなオープンカーだと言っていました。
見た目は新型ゴルフの顔つきをしていますが、実は旧型ゴルフのシャーシーを流用しています。
新型のゴルフは車幅が１７３５ミリと拡大され、３ナンバーサイズのみになりましたが、このカブリオレは１６９５ミリと、５ナンバーサイズに収まっていることでもそれが分かります。
その先入観があるのか、高速道路では「古いゴルフのにおいがする」とか「走りに少々粗い感じがある」とのコメントが出ました。
しかし屋根を付けたときの完成度はピカ一だと思います。ホロは６層もの素材を重ね合わせた、厚く大変しっかりしたもので、遮音性にすぐれており、もちろんホロ自身がバタついたりすることもありません。リアウインドウはビニールのようなものではなく、ガラスで、熱線まで入っています。
このような重厚な屋根がかぶっても、室内は狭っくるしい感じは無いようで、頭上空間はこぶしが縦に一つ入っていました。
やっぱり箱根の山坂道には、オープンカーが似合います。天気も良く、真っ赤なゴルフカブリオレは最高だったのですが、乗員はイマイチです。隣にはスタッフのおじさん、運転も三本のおじさん、運転は仕方ないとしても、助手席は三清さんだったらよかったのに、と思わずにはいられません。
山坂道では、走りに関してツッコンだコメントはありませんでした。可もなく不可もない印象なのでしょうか。ただ、「３０００回転を超えるとエンジン音が少々うるさい」と言っていました。
オープン状態でも左右の窓を上まで閉めると、風のまき込みはほとんど無いようです。
固めのブラックのレザーシート。内装も黒で統一されシブイ印象です。
外観もＢＢＳ製のアルミホイールがおごられて、仕様はとても豪華な印象です。大抵、この手のクルマで屋根を出してる姿というのは間抜けな感じだったりしますが、しっかりした造りのホロは外から見た質感もいいです。また、雨漏り対策なども十分に研究されていて、屋根と窓とのシール性は高いようです。
セーフティーロールバーと呼ぶ、いわゆるＢピラーは、確かにちょっとじゃまな感じもあります。しかし４シーターという実用性を兼ねるとすれば仕方ないし、安全性に大きく寄与しているものと思います。
トランクはホロの収納スペースなどの制約から狭いです。でもトランクと室内はつながっていますので、屋根を出した状態で後席を前に倒せば、大きな荷物を積むことが出来そうです。トランク側からも、後席を前に倒すことができるレバーが付いていました。
またトランクの左右にバランサーと呼ぶ、おもりの入った箱が付いており、ボディーのヨレなどから来る違和感のようなものを軽減する効果があるそうです。やはりオープンモデルはそこまで配慮しなければならないほど、剛性感不足を体感するものでしょうか。
番組冒頭、「カブリオレに乗って女っぷりを上げたい」とイケてる発言をしていた三清さん、スタジオでは運転席に乗り込み、屋根の開閉スイッチを操作しました。屋根の開閉は電動で十数秒くらいでしょうか。
自然に親しむクルマだと思いましたが、三清さんの場合はこの真っ赤なボディーのカブリオレで、都心だったら青山通り、横浜なら元町を通って港の見える丘公園、そしてドルフィンのほうまでオープンドライブすれば、最高に女っぷりが上がると思います。
★次週の予定
ボルボ・Ｓ８０
