TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

プジョー・206 Vol.35 (1999/6/2)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.35 (1999/6/2) 毎週発行
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★5月31日放映
プジョー・206】

よくわかんないカタカナのネーミングより、プジョーのように数字のほうがいいですよね、と三清さん。同感デス。206の「2」はグレードを示しており1~6まであるそうで、数字が大きくなるほど車格が大きくなります。「06」はバージョン、いわゆるモデルジェンジの回数を示しています。新型とか旧型とか言う必要がないわけで、分かりやすいです。

206のオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.peugeot.co.jp/206/
をご覧ください。

基本スペックは、1.4リッター、直列4気筒SOHC、74ps、トルクは11.1Kg、燃費ですが10・15モードが発表されていないとのことですが、そんなハズがあるのでしょうか。三本さんは代わりに、ECで公表されている10・15モードのような数値と比較していました。それでは13.9Km/Lと公表されています。価格は179万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、13.3Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は68dBでした。

2シリーズは1.4リッターエンジンの他に、1.6リッターも同時に販売されていますが、こちらはMT仕様のみ。近々、現在WRCに参戦している2リッターモデルを模した、スポーツバージョンも登場するそうですが、こちらもMTのみです。三本さんの口調だと、この2リッターモデルは同じ206でも別物のようにスゴイらしいです。

非力なスペックですが高速では、「中低速トルクがタップリしており扱いやすい」「タップリしたサスペンションストロークがいい」「固くもなく柔らかくもない巧みな乗り味」と絶賛です。

ステアリングは敏感なようで、少し入力するだけで反応していました。

山坂道では「フランスのブルーライオンがつくった青猫」と称していましたが、足まわり、サスペンションがなんだか大変いいようです。

ハンドルは少々重たいようです。三本さんはパンチ力もありますし、重いほうが手応えがあって好きなようです。私も一部の日本車みたいな軽々したものより、手応えがある多少重いほうがいいです。

電子制御ATで、むやみにキックダウンすることもない様子です。「非力だ」といったコメントは一言もありませんでしたが、大人4人ないし3人乗車で、本当に不満は無いのでしょうか。

「フランスの人はアクセルを目一杯踏むか、放すか、そんな乗りかたをする」と言っていました。想像ですが、そのような使いかたをしても、ギクシャクしたり、変にストレスがたまらないようなクルマ造りが出来ているのかもしれません。

日本車の場合、余裕がないと、どうもストレスにつながる感じがしますが、根本的に設計発想が違うのでしょうか。

内装は基本的にはシンプルです。ハザードランプのボタンスイッチが、ダッシュボードの真ん中で上部にあり、他のスイッチ類と全く干渉しないようになっていて、「パン!」と平手打ちするだけでOKです。これほど分かりやすく、操作しやすいハザード・スイッチは見たことありません。

速度計は10キロ、30キロ、50キロと20刻みの奇数表示で、異国情緒が漂います(?)。三本さんは「へそまがり」と言ってました。

ボンネットに穴が開いてますが、これはエアコンなどの空気取り入れ口です。フランスでも花粉症はすごいらしくて、しっかりとした清浄フィルターが装備されているようです。

モジュラー・シートと呼ぶシートは、座る部分(座面)が簡単に外せます。助手席の座面を外すとその下に小物入れがあり、よっぽどあやしい物も入れられます。

座面を外した状態で背もたれを前に倒すと、思いっきり倒れるので、フラットな空間が生まれます。これはハッチバック5ドアですから、後席の座面も外し、背もたれを前へ倒せば、一番後ろから助手席のダッシュボードまでの空間が、荷物の積載空間として利用できます。

このように座面が外れるのはいいと思いました。レイアウトが豊かになるし、掃除もしやすいかもしれません。もし自分のクルマでも簡単に外せたら、天気の良い日、パンパン叩いてベランダに干したいです。

バンパーはリサイクルの利く黒いABS樹脂で、はめ込み式です。キズになったバンパーは外して、新しいものをはめればOK。それでいて決して安っぽく見えません。サイドプロテクターもしっかり付いており、三本さんの理想がここにあります。

リアの下のほうでド真ん中に、赤いランプが付いています。リアフォグだと思いますが、これが指で押すとウリウリ動きます。

なんでも、フランスでは路上駐車する際、前後のクルマにぶつけながら縦列駐車することがあるので、ぶつかるような位置にフォグなんかがあると、割れてしまうためウリウリ動くようにしてあるそうです。

異国のクルマを見てるとおもしろいです。私もイヤな奴のクルマが路駐してる前後に、ガンガン縦列駐車したいもんです。

さて、インフォメーションコーナーでは三本さんが、プジョー・206とマツダ・プレマシーのメーカー試乗会に行って来たときのお話でした。

三本さんがマイビデオで撮った映像が映っていましたが、これは三本さんが番組視聴者のために個人的に撮って、番組へ持ち込んでいるようです。

三本さんは「最近は、試乗会の会場へ出向くための高速料金もバカにならない。撮ったものを持ち込んでも、経費やギャラが出るわけじゃない」と不満が噴出。TVKもヒドイです。

三本さんのような全くフリーのジャーナリストは、金銭面において不利で、とても邪険に扱われている、という現状と不満を訴えていました。

やさしい三清さんは「そうですよね~」「わかります、わかります」みたいな受け答えをしていましたが、本質を理解できたのか、ちょっと疑問です。

我々、新車情報ファンは三本さんを応援しています。評論家とメーカーとの癒着、荒廃しきったモータージャーナリズムは、ある程度理解しているつもりです。技術はピカイチでもカルチャーが3流なのは、評論家が評論家の役割を果していないからだと思います。

しかし金銭的にはとても応援できませんので、三本さんの本を買います。

★次週の予定
マツダ・プレマシー