TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

日産・セレナ Vol.41 (1999/7/14)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.41 (1999/7/14) 毎週発行
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★7月12日放映
日産・セレナ

ホンダのステップワゴンを意識しているのかな、と思わせるデザイン。実際にステップワゴンにとって強力なライバルの出現だと思います。

セレナのオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.nissan.co.jp/SERENA/
をご覧ください。

基本スペックは、2リッター、直列4気筒DOHC、145ps、トルクは19Kg、ハイパーCVT、燃費は10・15モードで11.2Km/Lと公表されています。4WD仕様で価格は266.4万円です。

ロケでは、2.5リッターインタークーラー付きターボの直噴ディーゼルを試乗していました。こちらのスペックは、150ps、トルクは28.5Kg、燃費は10・15モードで12.8Km/Lです。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10.2Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65dBでした。

この新車情報では「64dB以下なら高級車と呼ぼう」と言っていますので、ディーゼルしかも1BOXでこの静かさは特記すべきだと思われます。

エンジンは2リッターガソリンと、2.5リッターディーゼル、いずれも上記スペックでの2本立て。

初代セレナは、エンジンが運転席と助手席の間くらいにあって、ウォークスルーも出来なかったし狭苦しい感じだったのですが、エンジンは突き出したノーズへ移動し横置き、完全なFFレイアウトになりました。

これに伴い、室内空間が大幅に広くなっているようです。三本さんも、「3割り増しの印象だ」と言っていました。日産の人は「FRではプロペラシャフトがあるから床が高くなってしまう」とFF化のメリットを言っていました。

かなりデカく見えますが、幅は1695ミリで5ナンバー枠いっぱいに収まっています。それで8人乗り。

試乗した直噴ディーゼルエンジンに対して、「このクラスディーゼルでは日本で最良の出来」と思わずコメントした走りで、無段変速機ハイパーCVTと組み合わされ、文句ないパワーユニットの印象です。

ホンダのステップワゴンにはディーゼルの設定がありませんので、ディーゼルを希望するユーザーには最初から勝負が付いてしまいました。

高速道路での乗り味は、スムーズでフラット。山坂道では大きなトルクで、三本さんもけっこう飛ばしていたように見えました。

タイヤの鳴り出しが少しはやいようです。ちょっとサスペンションの設定に難があるのかもしれません。しかしハイスピードなコーナーリングをしても安定しているように見えました。

急に、初めて見るダートへ突入していましたが、「不安定を感じない」と言っていました。やっぱり三本さんはダート好きみたいです。

「チカラ持ちに負ぶってもらって山登りをしているようだ」と解釈の難しいコメントをしていましたが、とにかくパワー不足は一切感じない様子です。

運転席のデザインは悪くないと思いました。ただ、せっかくエンジンを外出ししたのに、センター部分が小物入れとして少し出っ張っており、運転している三本さんの左足にあたるみたいです。もっとスッキリやってほしい、と言っていました。

コラム式のATセレクトレバー。これもイマイチしっくりこない感じのようです。形状を変えるとか別の場所に付けるとか、もう少し工夫があって良かったのかもしれません。

今回から左右両側にスライドドアーを設けて、使い勝手を向上させています。三本さんは「子供が車道側に飛び出して危なくないのか」とか「スライドドアーの窓から首を出しているときにスライドさせちゃって、首チョンパにならないか」と、いろいろツッコンでいました。

まず、両方にスライドドアーがあること自体で危険性が増すことはない、とのことでした。リバティも両方付いているし、特に危険だという報告は無いようです。それより、左右どちらからでも乗降できる便利さを享受するほうが、ユーザーにとってメリットが大きいと考えているようです。

首チョンパに関しては、スライドドアーが最大に開いても、その窓とボディーの間は14センチの余裕があり、つまり首チョンパにはなりません。実際、三本さんの首で実験しましたが平気でした。もちろん頭とか14センチ以上のものは挟まれる可能性があります。

三本さんは、窓が開いているときはスライドドアーは開閉できないようにすべきた、と言っていましたが、日産の人は、使い勝手が悪くなってしまう、と難色を示していました。

2、3列目シートは80センチも前後にスライドします。三本さんが実際にやってましたが80センチは相当なスライド量です。またシートは取り外すことも出来ます。

まだまだ人気のあるこの手の1BOXですが、エルグランドはちょっとデカ過ぎますし、ラルゴはこの新型セレナの登場で廃止されると聞いていますし、若い人達からファミリーユースまで、注目されそうな予感がします。

「このクルマで思い出づくりを」とラブリーな発言をしていた三清さん。今週のインフォメーションコーナーは、日産が開発した「車間自動制御システム」という新しい安全装備についての紹介でした。

トヨタプログレなどにも似たような装備がありますが、雨の日などは役立たないそうで、今回はレーダーを使った本格的なもののようです。

搭載されたシーマのボンネットを開けると、マリモみたいな丸いものが付いていました。これがレーダー。いつの日か、当たり前に収まるパーツになるのかもしれません。

時速50キロ~100キロの範囲で作動し、前車との車間を一定に保ちながら、あらかじめ設定した速度で走行する、というものです。前車が減速し車間が狭まると、自動的にブレーキが掛かり減速、前車が加速すれば自分のクルマも自動的に設定速度まで加速、だからMAX100キロまでしか設定できないようです。

居眠り誘発装置と思っていましましたが、イレギュラーな事があると設定がクリアーするらしく、寝てなんかいられませんけど、どんどん割り込まれて全然先に進めない、なんてことにならなければいいのですが。。

何もこの車間自動制御システムを馬鹿にしているのではありません。エアバックだって、最初は効果に疑問を抱く向きもありました。積極的に実用化して、有効な安全装備として発展してほしいです。またそれを実践するメーカーは評価されるべきだと思います。

でも、絶対に居眠りや脇見をしない安全装置とか、割り込みが出来ない装置とか、そんなものは無いっすよねぇ。

★次週の予定
ホンダ・ラグレイト