TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

日産・セドリック/グロリア Vol.44 (1999/8/4)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.44 (1999/8/4) 毎週発行
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★8月2日放映
日産・セドリック/グロリア】

セド・グロ40周年記念モデルだ、と日産の人は気合を込めていました。日産の顔ともいうべき主力モデルの一新。45分間という番組内で全てを検証することはとてもできませんでした。

セドリックのオフィシャル・ページはこちら
http://www.nissan.co.jp/CEDRIC/

グロリアのオフィシャル・ページはこちら
http://www.nissan.co.jp/GLORIA/
をご覧ください。

基本スペックは、3リッター、V型6気筒DOHCターボ、280ps、トルクは39.5Kg。燃費は10・15モードで9.0Km/Lと公表されています。セドリックのVIPグレードで価格は494万円です。

ロケでは、グロリアの3リッターノンターボの直噴を試乗していました。こちらの燃費は10・15モードで11.2Km/Lと公表されています。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、7.7Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は64~65dBでした。これでもけっこう雨が降っていた為、不利な値が出たとフォローがありました。

エンジンのラインナップは、セドリック/グロリア共通で4種類。スタジオに持ち込まれた3リッターターボ仕様は280ps、売れ筋だと思われる3リッターの直噴は240ps、2.5リッターの直噴は210ps、4WD用の直列6気筒3リッターターボは260ps。いずれもノンターボは直噴で、ターボモデルは直噴ではありません。

今回からブロアムとかグランツーリスモというバージョン分けはなくなりました。

まず話題にのぼる斬新?なデザイン。三本さんは特にコメントがありませんでした。日産の人はクルーザーをイメージした、と言っていました。

クルーザーっぽいかは別にして、賛否が別れそうなデザインですが、私は悪くないと思います。たとえばガンダムりぼてデザインではないし、少なくともスカイラインのときのようないわゆる、やっちまった系ではないと思います。

クルマのデザインは不思議なもので、第一印象で変だなあ、と思っても段々良くなることがあります。飽きない要素も重要だったりすると思います。

アウディに似ているという意見も聞きますが、新しい雰囲気を感じます。デザインは新たに創造することに価値があると思うので、そういう意味で評価したいです。

試乗したグロリアは、高速道路で大変安定しているように見えました。急な車線変更やジグザク走行いずれも難なくこなし、高い運動性能を持っているようです。

三本さんは素直な人で、クルマによって試すことが違います。どんなクルマであろうと、急な車線変更とかジグザクはできるはずですが、怖い思いをしてまではやりません。やって楽しいクルマや、ストレスにならない場合だけやったりします。グロリアはやりたくなるクルマのようです。

このV6直噴3リッターエンジンはリーンバーン仕様ですが、そのリーンバーン状態を示すインジケーターのようなものがありません。三本さんは「どんな条件でリーンバーンになるのか分からないからケチケチ運転ができん」と言っていました。このような高級車ではケチケチ走るな、ということでしょうか。

タイヤは、セドリック系には偏平率60が付き、グロリア系には55が付きます。

大雨じゃんじゃん降りの箱根の山坂道。いつものように片輪を雨でドロドロのダートへ突っ込み、フルブレーキング。こんな滑りやすく過酷な状況でも、クルマは挙動を乱すことなく停止していました。

内装では、液晶モニターが標準で装備されるようです。カーナビと一体となり、クルマのさまざまな情報をアナウンスする仕組みです。車両情報と書いてあるボタンを押すと、燃費の状況や、オイル交換時期などのメンテナンスに関する情報も表示されます。

窓は枠がないサッシュレスタイプです。「お年寄りはサッシュレスが見づらい。顔がぶつかったり危ない」とツッコむところですが、セド・グロでは乗り降りしようとドアーを開けると、窓が自動的に下がって邪魔になりません。しかしこの装備は運転席だけでした。

トランクは、外部から手元のリモコンキーで開きます。内部のヒンジが、一部の高級外車に採用されているダンパータイプでないことをツッコンでいました。確かに安っぽいと言えますが、日産の人は機能的にはむしろこちらのほうが良い、と反論していました。しかしさすが高級車、軽く閉めるだけで最後は電動でキッチリ閉ります。慣れるまではチカラでバン!とやりそうです。

スタジオに持ち込まれたクルマはハイグレードのVIPなので、全てのグレードに装備されているのかわかりませんが、このほかにも高級車にふさわしい装備がいろいろあるのだろうと思います。

さて、三清さんのインフォメーションコーナーは最新カーナビ情報です。

保有台数約7000万台というクルマの中で、カーナビ装着率は約5%とのことで、意外と少ないなあと思いました。しかし、新車ラインによる装着率は15~20%まで上昇してきたとのことで、今後カーナビ装着率は更に上昇傾向にあるとのことです。

今回のセド・グロに採用されているカーナビを製造する、ザナヴィ・インフォマティクス社へ、三清さんが取材に行って、その最新事情をレポートしてくれました。

3次元表示のバードビューは安っぽいテレビゲームの域を脱し、どんどん進化しているようです。できればクルマ自体が空を飛んでバードビューしてくれないかなあと思うのですが、それは無理でしょうか。

デモを体験した三清さん。コンパスリンクボタンと呼ぶボタンを押すと、外部のインフォメーションセンターのようなところに自動的に電話がつながり、オペレーターのお姉さんが応対します。三清さんがハンズフリーマイクで「近くのレストランを教えてください」と言うと即座に車載モニターにその情報が伝えられる、という仕組みです。

きっとエレキに弱いオジサンの場合、目的地につくまでオペレーターのお姉さんにボイス案内してもらいそうです。

今回は話題のセド・グロなのに、三本さんにキレというかシャープさがなかったように思いました。ハッキリ言って番組を見ただけではセド・グロについてよく分かりませんでした。

ラストのトークでも、「クルマの思い出として時計が取り外しできればいい。クルマを手放すときの形見にしたい」とあんまり関係ないことを主管に言っていました。

しかし考えてみると、確かに何も残らないなあ、と思いました。まあ残す残さないという発想自体に個人差があろうかと思いますが、クルマ好きが思い入れのあるクルマを手放すときに、それを象徴する何かを残したい気持ちはわかります。

ハンドルを外して手元に残す、というのを聞いたことがあります。ハンドルは人とクルマとのインターフェイスとして一番だし、思い入れある一品かもしれませんが、エアバック装着が標準になった現状では中々できない相談です。また、日本車は安っぽいウレタンがほとんどですから、メモリアルアイテムとしてふさわしいと言えるか疑問ですね。

★次週の予定
ジャガー・Sタイプ