TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

Q&A特集 Vol.48 (1999/9/1)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.48 (1999/9/1) 毎週発行
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★8月30日放映
【Q&A特集】

視聴者から毎週ハガキで寄せられる質問を、まとめてやっつけちゃおうという趣旨ですが、その中でも多く寄せられた話題を上げ、ディスカッションしました。

きっと先週放送分と溜め撮りだと思います。パネラーはモータージャーナリストの星島浩氏、同じく鋭くキレるジャック山口こと山口京一氏、そして最近ツッコミが衰えてきた?我らの三本和彦氏、そして総合司会は紅一点、個人的にいろいろQ&Aしてみたいビビット三清直美さん。

2000年4月から義務化になるチャイルドシートについて。三本さんは「何でもかんでも法令化するのはおかしいと思う」と、チャイルドシートの是非以前に、我々の安全に対する意識レベルの低さを指摘。

反対に山口さんは「ヨーロッパには30年も前からチャイルドシートが存在していた。日本は後進国なので法令化でも何でもして、どんどん促進すべき」と法令化には賛成の立場。

星島さんは「法令化するのだったら、リースの充実などインフラ整備をどんどん進めるべき。ユーザーの経済的負担を大きくしてはいけない」と現実の立場に立った提言をされていました。

小さな子供のダミー人形を乗せた衝突テストの映像が出ましたが、お母さんが子供を抱っこしていて衝突した場合、大変悲惨な状況になることがわかります。

特にお母さんが助手席にて子供を抱っこしている状態では、子供は亡くなってしまうが、子供がエアバック替わりとなってお母さんは助かる、といった何とも悲惨な事故例もあるとのことです。

ボルボでは1972年からチャイルドシートを販売しており、実際の事故データをもとに研究開発しているとのことです。その結果、幼児の首や背中を保護するのに最も適しているとして、チャイルドシートを後ろ向きに取り付けるタイプを展開しています。

ダイムラークライスラーでも研究開発が進んでおり、子供の年齢や体重に応じて4タイプのチャイルドシートを用意しています。

チャイルドシートは子供を守る必須アイテムです。確かに法令化うんぬんの議論も必要ですけど、とにかく子供の為に使用すべきものです。

チャイルドシートを付けるにあたり、どんな情報提供があればいいのか、どんな製品が必要なのか、そしてどんな優遇措置や経済的支援、公的なインフラ整備が必要か、またどんな製品はダメなのか、そういったことが話題の中心になってほしいな、と思いました。

次に、クルマと環境について。三本さんは「地球人として、あと3億年はもつであろうこの地球の寿命を好き勝手に荒らして縮めるのか、それとも寿命をまっとうさせるのか、まず我々は決めるべきではないか」と、地球防衛軍の長官みたいな発言をしていました。

これには、みんな環境環境と言っているけどわかって言ってるのかよ、とある種の世論批判のようなニュアンスも感じ取れました。

しかし単に寿命を維持さえすればいいわけでもないし、同じ生きるにしても、美しい自然とかきれいな水とか、そういったものに囲まれて生きたいです。だからやっぱり少しでも壊さないことを考えることが必要ではないか、と思います。

確かに「クルマと環境」なんて相反することであり、矛盾します。どう考えても、現状ではエンジンをかけた瞬間に環境を破壊しているとしか言えません。

既にU-LEV(ウルトラ・ロー・エミッション・ビークル)、そしてZERO-LEVという規格が存在し、それに向かって日夜努力しているそうですが、ゼロというのは全く公害を出さない、つまり電気自動車や無公害の燃料電池を使ったものに他なりません。

アメリカでは、ウルトラもゼロもクリアするクルマが発売されているそうですが、実用性の面でかなわず、ほとんど売れないとのこと。

そんな中で実用範囲で注目されるのは、3リッターカーと呼ばれる100キロの距離を3リッターの燃料で走る低燃費車です。実際にはVW・ルポ3Lや、日本ではこれから発売されるホンダ・インサイトが、3リッターカーとして名乗りを上げています。

また、この手の議論では必ず話題にのぼるディーゼルエンジンの是非について。三本さんは「BMWやベンツ、アウディなどヨーロッパ陣が開発したV8のディーゼルエンジンは驚くべきものだ」と日本におけるディーゼルに対する認識の誤差を力説します。

しかしディーゼルにあまり好感を持てない理由に、星島さんは「都心の渋滞の中、ディーゼルの大型トラックを無秩序に走らせてるのは日本くらい」と、ディーゼルの必要性は認識しつつも、その弊害があまりに大きいことを指摘。

ヨーロッパでは4割りがディーゼルとのことで、このような比率になった理由について、客観的に分析しないといけないかもしれません。しかし日本の場合、現状のままでは受入れられないんだと思います。

東京都では先ごろ「ディーゼル車NO作戦」を打ち出しました。これ自体の是非について私はわかりません。しかしこれにより、ディーゼルを注目し議論することで真実を知ることができるような気がします。だから評価したいです。

そもそもディーゼルはなぜ存在するのか、何が有害で何がメリットなのか、なぜヨーロッパでは良くて東京都ではダメなのか、東京都だけの問題なのか地球全体の話なのか。

ディーゼルは何を壊してきたのか、誰が困り誰がディーゼルの恩恵を受けたのか。

ディーゼルがなくなれば問題は解決するのか、コストさえ負担すればガソリン車へ代替えできるのか、供給しているメーカーは何をやってきたのか。

そして、誰が得をし、誰が損をするのか・・私はまず真実が知りたいです。

さて、今回の放送はQ&A特集といっても、テーマが限られており、いつものような質問コーナーとは様子が違いました。

Q&Aするにはテーマが大きすぎたのかもしれません。私なら「三清さんはむかしコンパニオンとかやっていたのですか?」と質問したいのですが、怒られそうなのでやめます。

★次週の予定
VW・ニュービートル