TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ランドローバー・ディスカバリ Vol.52 (1999/9/29)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.52 (1999/9/29) 毎週発行
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★9月27日放映
【ランドローバー・ディスカバリ】

今週も三本さんが海外取材のためお休みです。三本さんが留守のほうが、三清さんがイキイキしているように見えるのは私だけでしょうか。

ランドローバーのオフィシャル・ページを見たい方はこちhttp://www.landrover.co.jp/
をご覧ください。

基本スペックは、4リッターV8、OHV、185ps、トルクは34.7Kg。
燃費は10・15モードで5.3Km/Lと公表されています。価格は489.9万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、5.1Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は68dBでした。

先週同様、スタジオでは星島浩さんがピンチヒッターで、試乗レポートはいつも通り三本さんです。

英国の高級クロスカントリー4WD車、レンジローバー血統を引くランドローバーは、レンジローバーの廉価版と捉えられますが、でも装備や内装など十分に豪華です。

高速では重量感のある乗りごこち。今回はオフロード走行をするチャンスがなかったようですが、いろいろな電子仕掛けが備わっており、オフの走破性はなかなかのようです。

ETC(4輪電子制御トラクション・コントロール)。4輪いずれかが空転した場合、自動的にブレーキ制御したりして、タイヤのグリップ力を保ちます。

EBD(電子制御ブレーキ・ディストビューション・システム)。フロントとリアの制動力配分の調整。

HDC(ビル・ディセント・コントロール)。きつい下り坂などの場面で、クルマが微妙なブレーキコントロール自動的に行います。ドライバーはハンドリングに集中できるとのこと。

SLS(セルフ・レベリング・サスペンション)。オン・オフいずれも常に最適な車高を保つように制御。特にけん引をするような場面などでは、リアが著しく落ち込むことがなくなります。

ACE(アクディブ・コーナリング・エンハンスメント)。コーナリング時のロールを油圧制御で解消。

以上、見た目はいかにも無骨なクロカン4駆車デザインですが、中身は電子制御バリバリです。しかし、パワーユニットの古めかしさは否めません。BMWの傘下に入ったわけだし、これでBMWのエンジンを得れば正に、キングオブ・クロカンと評されるのではないでしょうか。

リジットアクスルで、リアはエアスプリングです。オフロードの走破性と、オンにおける快適性の両立をねらっている印象でした。

さすが星島さん、毎回、三清さんを呼んで、シートに座ってもらうようにお願いしています。内装は本皮シートで豪華、伝統の造り込みは安っぽい感じがありません。やはり三清さんには外車のシートがしっくり合います。

また、サードシートにも立派なヘッドレストが付いています。天井に付いていて、降ろして使います。サードシート自体は左右に跳ね上げ式で、やはり小さ目ですが、エマージェンシー的ではなくて快適に乗ることを前提にしていころが正統派です。ただ、足元の広さはわかりませんでした。

ランドローバーは1989年に登場し、今回が最初のフルモデルチェンジになります。ちょうど10年。この手のクルマに限定することもないですが、オーナーからすれば、このくらいの周期のほうが古さを感じずに乗り続けることができると思います。

クロカン車の捉えかたや楽しみ方も、日本とヨーロッパでは随分違うようです。ヨーロッパではあまりクルマにお金をかけないようです。4駆雑誌などでもツーリングや冒険ツアーの紹介記事などに人気があり、また実際そういったツアーに参加するユーザーも多いようです。

反面、日本の場合、4駆雑誌に限りませんが、クルマのドレスアップや改造記事、新車情報(!)などが中心です。より高性能なクルマに乗りたいのは、もちろん当然なのですが、ちょっと偏り過ぎている気もします。

別に新車が買えないから負け惜しみを言ってるのではなくて、もう少し、クルマ使った楽しみを優先するような思考になってもいいのではないか、とランドローバーのモデルチェンジ周期を聞いて感じた次第です。

しかし、2年に一度マイチェン、4年に一度フルチェンという日本独自の周期が、クルマを進化させて来たという見方もあるので、一概には言い切れませんが。

でもあくまで想像ですが、モデルチェンジが多いということは、たとえばジャーナリストの仕事も、次から次へと発表される新車を追いかけチェックするだけで日々終わってしまうなど、その役割が画一的なってしまう側面を生み出しているのかもしれません。結果、メーカーの広告の片棒をかつぐような、そんな状態に陥ってしまうような。

某クルマ雑誌では実際にクルマを購入して、長期レポートという形で本質を見極め評価しようとしている企画もありますが、やはりそういった目線が大事だと思います。

新車発表の頃だけ盛り上がって、あとは忘れ去られてしまう状況はさびしいです。モデルチェンジのサイクルが長くなれば、我々もクルマに対する見方が変わってくると思うのですが、安直でしょうか。それとも、何だかんだ言っても消費者とは元来、新し物好きなのかもしれませんが。

さて、新車情報は2週分を同時に収録しているようです。つまり2本撮り。でも三清さんはちゃんと衣装は替えて、まるで一週間経ったように、さわやかな表情で登場します。

★次週の予定
ホンダ・アヴァンシ