TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・アヴァンシア Vol.53 (1999/10/7)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.53 (1999/10/7) 毎週発行
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★10月4日放映
【ホンダ・アヴァンシア】

セダンでもなくワゴンでもなくミニバンでもない。いったい何なんでしょう。

ヴァンシアのオフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/AVANCIER/
をご覧ください。

基本スペックは、2.3リッター、直列4気筒150ps、トルクは21Kg。
燃費は10・15モードで11.8Km/Lと公表されています。価格は223.5万円です。

ロケでは、V6の3リッターモデルを試乗していました。こちらの燃費は10・15モードで9.8Km/Lと公表されています。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.5Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は63~64dBでした。

エンジンは2.3リッターとV6の3リッターの2本立て。V6のエンジンはホンダ・オブ・アメリカ製。駆動方式はFFで4WDの仕様もあります。ただ、V6の4WDは無いようです。

昔、アコード・エアロデッキという斬新なクルマがありましたが、それに似たようなコンセプトという評判です。

ホンダの人はこれを、4ドア・クラブデッキと言っていました。クラブデッキとは、気の合った仲間が集まる場所、といった意味らしいですが、そんな大人達が集い、ゆったりした空間でアダルティーな時間を過ごすとのこと。

高級感を全面にアピールしていますが、それほど豪勢な感じでもありません。宣伝があまりに高貴なイメージなのでちょっと拍子抜けしますが、逆に価格満足度は高いと思われます。これで豪華コテコテのやたら高価なクルマだったとしたら、まったく興味なくなります。

見た目はワゴンですが少し背が高く、幅も1790mmと大きめで、快適な室内スペースを確保しています。ホンダの人は「リムジン空間」と言っていましたが、最近では車内の広いクルマが多いせいか、特別びっくりするような広さでもありません。

ATセレクターレバーがインパネ中央にあり、ウォークスルーをやろうと思えばできます。実は私もこの前、青山のホンダ本社ビルへ行ってベタベタ触りまくってきました。車内の高さはセダンに毛の生えた程度ですので、運転席から後部座席へのウォークスルーは相当キツイですが、一応できました。きっと三本さんにはできないと思います。

高速道路インプレッションでは、大きなボディの割に急な車線変更でもクイックに追従するようです。ハンドルの操舵力は軽いほう。

時速100キロのときのエンジン回転数は2000以下。5速ATと組み合わされたLEV仕様のエンジンですが、三本さんがドンと踏み込むと2段もキックダウンし、鋭く加速していました。

オプションでレーダーを使った車間制御システムが用意されています。IHCC(インテリジェント・ハイウェイ・クルーズ・コントロール)という名前で、前車との車間を感知して自動的にエンジンブレーキなどがかかるシステムです。三本さんは「実用的かどうかは疑問」といった見方でした。

山坂道では、タイヤの鳴りが少なくバランスが良いとのこと。片輪をダートに落としてフルブレーキングするABSチェックも素直な制動を見せ、ウナギ犬のようにデカイ図体のくせに、キビキビした印象の気持ちのよいクルマ、と称していました。

スタジオでも「ちょっとデカイんじゃないの」とツッコんでいましたが、ホンダの人は「オデッセイに乗っているユーザーなら、この大きさは許容できる範囲ではないか。クラブデッキのコンセプトにはこの広さが必要だったし、むしろコンパクトにまとまったと考えている」との見解です。確かに大きなクルマはいくらでもあるので、何を基準にデカイと言うのか、難しいところです。

スタジオでは、三清さんが助手席と後席への乗り込み、座りごこちをチェックしてくれました。太股があたる部分には皮のようなものが張ってあり、「それが珍しい、座りごごちもいい~」とのこと。

ラゲッジスペースは大きいです。後部座席を前に倒せば、さらに大きくフラットなスペースが生まれます。この使い勝手はワゴンとほとんど同じです。

ヘビースモーカーの三本さんは、サンルーフの設定がないことをツッコンでいました。ホンダの人は「ユーザーの要望が多ければ設定を考えたい」とのこと。

番組冒頭でホンダの人が「セダンの運動性能、ワゴンのユーティリティー、ミニバンの空間スペース、これらを併せ持つユニークなクルマ」と言っていましたが、そのコンセプトは達成されていると思いました。

しかし裏を返せば、中途半端と言えるかもしれません。セダンでは狭い。ワゴンでは荷室ばっかり大きいだけ。ミニバンやRV系はデザインが好きになれないし、走りも安っぽい。そんな気持ちを持ってる人向けな感じもしますが、しかし他のクルマも個性が出てきて、それぞれの垣根や不満は無くなりつつあります。

圧倒的なブランドイメージがあるわけでもないし、このクルマでないといけない理由に、ちょっと乏しいかもしれません。ただ、実際に所有して満足度が高いクルマには違いないと思いました。

さて、アダルティな三清さん。このアヴァンシアでは運転席じゃなく後席にゆったり座って、友人達とアダルティな会話をしながら紅葉狩りや、温泉に出かけるのが似合ってると思います。

★次週の予定
三菱・パジェロ