TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

三菱・パジェロ Vol.54 (1999/10/14)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.54 (1999/10/14) 毎週発行
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★10月11日放映
【三菱・パジェロ

女性がジープタイプのクロカン4駆車を表現するとき「パジェロみたいなクルマでしょ」などと言います。圧倒的なネームブランドと知名度を誇るパジェロは、1982年に登場して今回で3回目のフルモデルチェンジ。21世紀を見据えた新生パジェロは、また伝説を創ることができるのでしょうか。

パジェロのオフィシャル・ページはこちら
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/PAJERO/
をご覧ください。

基本スペックは、3.2リッター、直噴DOHC4気筒インタークーラターボディーゼル、175ps、トルクは39Kg。燃費は10・15モードで10.2Km/Lと公表されています。価格は429.5万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.9Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は67~68dBでした。

エンジンはこのほかに、V6の3.5リッターGDIガソリンがラインナップされます。こちらの主なスペックは、220ps、35.5kg。気になる10・15モードはスーパーエクシードのロングで8.7Km/Lです。

番組で初代のパジェロを取り上げたときは、河川敷や川の中までジャブジャブ走っていたらしいですが、今はそんな映像を撮ったら抗議の電話が殺到しそうです。

いつも通りの高速走行で、ゆったりとした乗り味を満喫。更にマイルドさを増したとのことで快適そうでした。前後ともダブルウィッシュボーン式4輪独立懸架となり、乗りごこちが向上しているようです。

最上級グレードの試乗車は豪華です。インパネは木目調パネルが多用され、白っぽい品の良さそうな本皮のシートは高級サルーンのようです。さすがにこれで、スタックしそうな泥濘ステージへ行く気になりませんし、まして川の中ジャブジャブなんて、私には耐えられません。

排気量を3.2リッターまで引き上げられた直噴ディーゼルは大トルクを発生、あらゆるスペックでライバルを上回っています。また騒音も少なく、気になるスモークも出しません。あまり話題になりませんでしたが黒煙対策として、EGRクーラーというものを使っている、と三菱の人は言っていました。

今回からビルトインフレーム構造と呼ぶ、モノコックボディへ変更されました。これにより、軽量化が図られたそうです。

しかし軽量化といっても、このスーパーエクシードのロングでは2150キロ。重すぎると思います。これでも従来より全グレードで平均100キロは軽くなったとのことですが、ここまでヘビー級だとダイエット効果が感じられません。

デザインはパジェロアイデンティティを継承したとのことです。ワイド・アンド・ローのデザインコンセプトは、従来より幅が100ミリも拡大され、高さは45ミリ下がりました。

ほっぺたが膨らんだようなグラマラスな顔は、「この張り出しおかげで見切りがよかった」と三本さん、意外と好評です。

サードシートは今流行の床下収納です。マツダ・MPVもなかなか見事でしたけど、これも見事に床下へ収まり、フラットで広いラゲッジスペースになります。ジャマな左右跳ね上げ式が主流ですから、これはポイント高いと思いました。大抵あの辺に燃料タンクがあるので、床下収納にするにはパッケージングから考えないと簡単にはできないようです。

コストの問題なのか日本車は車載工具が軽視されがちです。パジェロではなかなか立派なやつが、リア・ドアーの内側にコンパクトかつ、かっこよく収納されます。そのツール・トレイは外して持ち運ぶこともできます。工具の中に懐中電灯などもありました。さすが高価なクルマは違います。

実績と定評ある4駆メカニズムと、パリ・ダカなどで培われた走りとイメージ。そんなクルマとしての実力を背景に、今回は細かいところにまで気配りと造り込みを感じました。

三菱と言えばパジェロパジェロミニとかパジェロioとか、パジェロのネーミングを使ったラインナップも展開しています。まさに顔とも言うべきブランドで、その価値は三菱自身が一番よくわかっていると思われます。

だからその顔にふさわしい、またパジェロの名に恥じない気合の入ったクルマ造りをしていると思います。そういう観点からすると商品として間違いないのかもしれません。

三本さんも、走りについてはあまり評価的コメントが少なかったですが、こういうクルマは評価が難しいです。オフロード車として見たらどう考えてもあのエアロバンパーはおかしいです。しかし舗装路しか走らない人からすれば、かっこいいと評されるかもしれません。その場合でも、オンロード性能を純粋に見たらやはり低いはずです。

だから理屈うんぬんよりも、これを欲しいと思う人がどれだけいるのか、ということが評価なのかもしれません。パジェロ神話が確立された頃とはまた時代が違いますので、これがどのようなかたちで評価され受け入れられていくのか、注目していきたいです。

さて、インフォメーションコーナーでは、三本さんがドイツのフランクフルト・モーターショーへ取材に出かけたときの話題でした。東京モーターショーの3倍も広いとのことで、ハンパなスケールではありません。

会場には説明をしてくれる担当の人がいて、手を上げると寄って来ていろいろと詳しく説明してくれるそうです。また演出や音楽も落ち着いていて、観やすいと言っていました。

反面、「東京モーターショーは、ミニスカートのお姉ちゃんがわかってんだかわかってないんだかクルマの説明をピーチクパーチクとうるさい。音楽もビートの効いたロックみたいなのがガンガン鳴り、とにかくガキっぽい」などとご不満です。

モーターショーの関係者から聞いた情報なのか、コンパニオンのお友達から聞いたのか三清さんが、「今回も派手になりそうですよ」と言うと、三本さんは「それは残念」と苦笑いしていました。私的にはもっともっと派手になってほしいと思っていたのですが。。

第33回東京モーターショーは、10月23日~幕張メッセで開催されます。オフィシャルページはこちら
http://www.motorshow.or.jp/show99/index.html
です。

★次週の予定
トヨタファンカーゴ