TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・インサイト Vol.60 (1999/11/25)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.60 (1999/11/25) 毎週発行
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★11月22日放映
ホンダ・インサイト

ハイブリッド・カーといえばトヨタプリウスですが、ホンダのハイブリッド・カーがこのインサイトです。

インサイトのオフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/INSIGHT/
をご覧ください。

動力系はガソリンエンジンと電気モーターの組合せで、エンジンについての基本スペックは、1リッター、3気筒、Vテックでリーンバーン仕様、70ps、トルクは9.4Kg。5速MT。

モーターについては、交流同期電動機、定格電圧144V、最大出力10キロワット、最大トルク49Nm。これらを馬力などに換算すると、約13ps、トルクは約5Kg。

燃費は10・15モードで35Km/Lと公表されています。価格は210万円です。

ロケで使用したのはCVT仕様で、こちらの10・15モードは32Km/Lと公表されていされています。三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、20.5Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は69dBでした。

トヨタ・プリウスでは、モーターで走り出し、エンジンがアシストする設定ですが、インサイトでは逆にエンジンがベースでそれをモーターが助けるかたちです。

加速時はエンジンとモーターが同時に働き、クルーズ時はエンジンのみ、減速時(エンジンブレーキ)はバッテリーを充電、信号などでの停車時はアイドリング・ストップします。

ヨーロッパでよく言われる3リッターカーに適合しています。3リッターカーとは、3リッターの燃料で100キロ走るというクルマを指します。そうなると、10・15モードが32Km/LのCVT仕様は、3リッターカーではないことになります。

2人乗りの2シーターで、重量はMT仕様でなんと820Kgと軽自動車なみ。そのひみつはオールアルミの軽量ボディーです。

それでも時速55キロのフルラップ衝突で生存空間75%。時速64キロのオフセット衝突もクリアーする、十分な衝突安全性を確保しています。

三本さんは「昔、鉄の弁当箱は落としても丈夫だった。アルマイトの弁当箱は落とせばグニャってした。なんでインサイトのボディはそんなに強度があるのか」と世代を感じさせるたとえで質問します。

ちなみにアルマイトとは、アルミを酸化させて腐食を防ぐ処置を施したもの。

ホンダの人は「確かに材料自体は鉄にくらべて弱い。たとえば家庭用のアルミサッシも同様だがアルミの押し出しという特性を利用して複雑な断面を形成し、衝突時はそれをつぶすかたちにすると高い強度が得られる」とのこと。

高速道路インプレッションは、「威勢がいい」とのことです。燃費のことしか考えてないようなハイブリッド・カーといえども、走りはホンダスピリット健在のようです。

山坂道でも力不足は感じない、と言っていました。そしてかなりのコーナリング性能を持っているようです。三本さんは98年11月の時点でプリウスを所有しており、走りに関してはこのインサイトのほうに分があるようです。

アクセルから脚を放した途端にシステムがバッテリーチャージへ切り換わるようで、インパネを見ながら「忙しいこっちゃ」とつぶやきます。

ふつうのクルマと同じように扱える点が感心した、とコメントしていました。これは走りや使い勝手の感想だと思われますが、もう一点私の想像では、エンジンが基本でモーターがアシストするほうが感覚的に自然に受け入れられる気がしました。

電気自動車に初めてを乗った人の感想で、エンジンをかけずに走り出すことは何だか不安や違和感があった、と言っていました。

プリウスの場合、スタートのときエンジンは使わないのに、クルマに乗ったらとりあえずエンジンをかけます。そしてクルマを走らせるんだ、という気分を味わった後?エンジンは停止し、モーターでスタートします。

キーをさし、イングニッションをひねってスターターを回し、エンジンをかけてタコメーターを眺める。我々エンジン世代はこの儀式がないとクルマに乗った気がしないのかもしれません。いずれ慣れるのかな。

インパネはオレンジ色のデジタルメーターで未来的な感じ。バッテリー残量計や瞬間燃費計などが付き、やはり普通のクルマとは様子が異なります。

2人乗りについては、空力デザインと燃費との兼ね合いから、当初より決定していたコンセプトとのこと。

私はセンスが悪いですからボディーデザインについてあまり指摘したくないのですが、空力を徹底的に煮詰めた結果とのことです。かなり目立つと思いますが、とにかくイケてるクルマは目立つべきです。

走行中、大抵のクルマはリアに空気の渦が発生し、それがクルマを後ろへ引っ張ろうと作用しますが、インサイト独特なリア・デザインはその渦の発生を解消しています。

「ほぉー軽い軽い」とアルミ製のボンネットをパタパタやっていた三本さん。

ラゲッジスペースはハッチバックタイプで、面積はあるように見えました。ただ電動機ユニットがあるせいで、かな上げ底。荷物をたくさん置くと後方視界を妨げるかもしれません。

電動モーターは排気量に換算すると500ccくらいに相当し、エンジンは1リッターですから、クルマとしては、1.5リッター程度のスペックと考えられるようです。

さて、三清さんはビビットなオレンジ色のお洋服。そんなハニーな姿は「今週の三清さん」からご覧ください。

★次週の予定
トヨタセリカ