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『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
Vol.63 (1999/12/16) 毎週発行
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★12月13日放映
【ローバー・ローバー75】
1994年にホンダとの提携が終わり、BMWの傘下に入ったローバー。BMWからたくさんの資金援助を受けて、20年ぶりに自社開発された純血の英国車がこのローバー75です。
ローバー75のオフィシャル・ページはこちら
http://www.rover.co.jp/ROVER75/
をご覧ください。
基本スペックは、2.5リッター、90度のV型6気筒、177ps、トルクは24.5Kg。燃費は10・15モードで9.9Km/Lと公表されています。価格は469万円です。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.2Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は64dBでした。
日本に来るのは、今回試乗した上級仕様のコニサーと、いくつかの装備がレス仕様のクラブというグレードの2種類。エンジンなどクルマはまったく同じです。クラブは425万円。
高速道路では「イギリス車っていいな~」と英国流の豪華さにひたっていた三本さん。
英国車はゴージャスで豊かな感じを表現するのがうまいとのことで、確かに同じヨーロッパ車と言えどもドイツ車のような質実剛健な印象ではありません。
乗りごこちはフラットでスムーズ。ステアリングはいい意味でクイックなようです。FFの癖はなく、舵は正確で反応がいいとのこと。
ただ、この手のクルマとしてはハンドル径が小さいようで、少々違和感を感じたようです。
エンジンは低中速トルク重視で使いやすく、パワー的に不足はないとのこと。BMWのエンジンではなくてローバーオリジナルです。
エンジンはBMWのほうが魅力的だと思うし、価格的にもメリットが出ると思うのですが、どうなんでしょう。
ローバーのオリジナル・コンセプトを貫くにあたり、親分のBMWの品質管理基準を厳しく採用し、クオリティ面で格段の向上がなされたとのこと。
クルマや走りに関してほとんど褒めまくり状態でしたが、フロントスクリーンが寝ており前方上斜め視界が悪い、と不満が出ました。
丸みをおびたデザインのせいか、小さく見えるかもしれませんが、サイズ的にはBMWの5シリーズ並みだそうです。
デザインは斬新でもありレトロチックでもあり、これぞ大人のデザインとでもいいましょうか。かと言って決して地味でもありません、イケてます。
内装がまたイケてます。試乗車のモスグリーンの色彩は、なんともいえない落ち着きと品の良さを演出。三本さんも気に入った様子です。
座りごこちのやさしそうなレザーシート、レトロな文字盤のインパネメーター、木目の装飾、アナログ式の時計。何者にも似ていないセンスです。ジャガーともまた違います。
三本さんは「いい家にお呼ばれされたようだ」と表現していました。
ボンネット、トランクともフードはダンパー式。最近、三本さんはこのダンパー式にこだわっていて、安っぽいヒンジ式の国産車にちょっと怒ってます。よっぽどヒンジで荷物が挟まっちゃったり、イヤな経験があったのでしょうか。
コストがかからなくて、もっと安くいいものが出来ないか、という言い方でツッコんでいます。怒りのサンドバックというほどではありません。
さて代理店の人の説明では、「英国伝統の味わいを現在の手法で表現した」として、「エレガントで気持ち良くてラクな移動をお約束する、ドライビング・コンフォートというコンセプトを目指した」と言っていました。
そして「ナイス・ジェントルマン、ナイス・レディーに乗ってほしい」とのこと。三本さんは自ら「ノイジーマンが試乗してきました」とおっしゃっていました。ノイジーとは騒がしい、やかましいという意味。
ナイス・レディーといえば、言わずと知れた三清さん。英国風が似合うかどうか?きっと似合うハズ。せめてスタジオでシートに座ってほしかったです。
(妄想)早朝の箱根。早々と出発しなければならない三清さんと私。直美「すごい霧・・」。私「箱根の朝はいつもガスってるよ」。直美「どうしてキリって出るの?」。
三清さんの声をかき消すようにローバー75のエンジンをかける私。ベンツの場合、その黒いレザーシートに座るとなぜか無口になる三清さんだけど、ローバー75のインテリアは会話したくなるようだ。直美「ねえ、どうして?」。
私「今度、三本さんに聞いてごらん」。直美「・・・」。ゆっくりと走り出すローバー。フロントガラズごしに遠くをみつめている三清さん。
うっすらとモヤがかかった道路わきの木々と、三清さんの横顔のコントラストがとても神秘的でした。おわり。
★次週の予定
トヨタ・クラウン