TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

99年を振り返って Vol.65 (1999/12/30)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.65 (1999/12/30) 毎週発行
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★12月27日放映
【99年を振り返って】

いつものお馴染みメンバーで、今年取り上げられた47台の新車を振り返ります。

コメンテーターはモータージャーナリストの山口京一氏。そしてロンゲとパーマがイケてるニューモデルマガジンX編集長の牧野茂雄氏。

番組冒頭、牧野氏は「今年はテストカーのスクープが減った。例年だと新車は年に50台くらい登場するが、この調子だと来年は26台くらいになるようだ」とのこと。新車情報で毎週取り上げるクルマがなくなってしまうのでしょうか。

クルマに対する見方や買い方が変わってきたのか、それとも単に景気の問題か、2000年に向かって我々消費者の意識もターニングポイントかもしれません。

今年を前半、中盤、後半と分けて新車を見ていきました。前半、三本さんの印象深いクルマはトヨタ・ヴィッツ。安くて燃費が良くて庶民的という高性能を合わせ持つクルマ。三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、18.3Km/Lでした。

その後、次々と登場したヴィッツベースの姉妹車はいずれも注目に値するとのことです。

ホンダNSXを10年も乗り続ける走り屋の山口氏は、トヨタの攻勢が本格化したとしてアルテッツァを上げていました。一方でヴィッツの出来の良さも評価しています。

また山口氏は日産について「前半はティーノやシルビアなどのクルマが登場し、いい方向性が見えてきたと思った矢先に、ルノーとの提携というビッグニュースは驚きだった」と振り返ります。

牧野氏はスバル・レガシィB4を上げていました。いいものをつくろうとする気合がクルマに感じられるし、大きなメーカーにはない味があるとのこと。ヨーロッパ的だとも表現していました。

しかし三本さんは「NAは少し期待外れだった」とのことです。燃費も期待したほどではなかったとのこと。番組では三本さんの希望でハイパワーのターボではなく、NAを試乗していました。実用的なNAモデルでB4の本質を見極めようとの意向でしたが、結果は今一つの印象だったようです。しかし4WDに特化しているラインナップ、そして技術は素晴らしいとコメント。

中盤、三本さんの印象に残ったクルマはプジョー・206。合理的なパッケージングそして簡単なつくりで大変よく走ったとのこと。山口氏もプジョー・206は印象深いと上げており、実際ヨーロッパではかなり売れているようです。

もう一台はホンダ・S2000。新時代のリーンバーンエンジンだとの評価です。リーンバーンは回さないとパワーが出ないし、必然的に高回転になるのだと思うとのこと。決して燃費は悪くなく、三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10Km/Lでした。試乗ではかなりブン回したそうですが、計測結果に驚いていました。

BMW328Ci。しなやかで、大変いいクルマのようです。山口氏も「また日本車は欧州に離された」とコメント。

山口氏と牧野氏はともにマツダ・プレマシーを上げていました。走りがしっかりしているとのこと。牧野氏は「ヨーロッパ仕様のシートはすばらしい。後席のヘッドレストしっかり3つ付いていたり、これは技術の差というかマーケットに対する見方に問題がある」として「私たちはバカにされているのではないか」とも言っていました。

シートの出来がヨーロッパ仕様と異なるのは、日産・ティーノなど他にも散見されると三本さん。

後半、三本さんの印象に残ったクルマは、VW・ニュービートル。「品の良い冗談」だと好印象です。

ほかにはトヨタファンカーゴ。イタリアの伊達男、アルファロメオ・アルファ166。英国風インテリアでもてなしてくれたローバー75。また先週のトヨタ・クラウン直噴エンジンは良かった、とのこと。

山口氏は、ホンダ・インサイトアメリカで行われた発表イベントの一般道走行で自ら運転し、32.4Km/Lの好燃費をマークされたとのこと。ほかにはトヨタ・クラウン。キープコンセプトのエクステリアだが、内装は更に成熟しているとのことです。

牧野氏は、マツダMPV。長く乗ってもイヤにならないとのこと。ローバー75の英国風のつくり。そしてホンダ・ヴァンシア。このアヴァンシアについてのコメントの中で「明確な目的を持てば、日本車もかなりいいものをつくる。台数を売ろうと思って中途半端なことをするとそこそこの出来になってしまう」との意見がありました。

同感です。我々が「そこそこ」な選び方をするから「そこそこ」なクルマが出来上がるので、これからは徐々にクルマに対する見方、価値観、そして選び方が変わってくる気がします。

牧野氏はトヨタ・プリウスを6万キロも乗ったとのことで、「クルマに対する見方が変わった」と話していました。

私的に振り返ると、実用的なクルマ、楽しいクルマ、イケてる?クルマがそれぞれラインナップされ、いい意味での自分に合ったクルマ選びが出来るようになったと思います。

最初はカローラやサニーに乗り、年収や会社の昇格に応じてコロナやブルーバードにランクアップし、いつかはクラウンを目指す。こんなクルマ選びはとっくに崩壊しています。またクルマを大きさやパワーだけではかるのもナンセンスなことです。

しかし一方で、ステータス性の高いイメージのクルマが売れる傾向にあります。見栄を張ったり高級なものを所有するよろこびは否定しませんが、楽しいクルマに乗ったほうが楽しいんだ、という価値観を持つ人のほうが今後増えるのではないでしょうか。

これは一つに、我々が安全に対して高い意識を持ち、その結果、ある程度の基準(常識)が出来たおかげでどんなに安いクルマでも一定の安全性が確保され、車格や価格以外でのプラスアルファの要素でクルマが選べるようになったことだと思います。

また安全性を高める技術は走りにも影響したし、我々にとって非常に良いことだったと改めて思います。今後大きな課題である環境問題克服でも、地球を汚さないというだけではなく、クルマが楽しくなる技術へと連動していく予感がします。

私が今年の印象深いクルマを上げるとしたら、ヴィッツファンカーゴは評価されるべきクルマだと思いました。

もちろん走ってイケてるクルマはいいものです。最高の走りや高性能を手にするよろこびは、いつの時代も失いたくないと思います。

さて、三清さんはどんなクルマが印象的だったのでしょうか。司会に徹して自らのコメントがありませんでした。三本さんが気を利かして聞いてほしかったです。頭でっかちのオジサン達より、三清さんの感性のほうが新鮮だったりすることがありますので。

(妄想)ミレニアムと三清さん。三清さんと一緒に過ごしたクリスマス。楽しかったひとときもあっという間に終わり、2000年を迎えるまで少しのあいだ、一息ついてる今日このごろ。

どこかイケてるスポットへクルマで出かけて、「1000年に一度のミレニアムをキミと一緒に迎えられるなんて、この星に生まれてしあわせだよ」などと後ろから飛び蹴食らいそうなサリフを言いたかったのに、Y2Kで出社の私。

三清さんも「年末年始はクルマで出かけないほうがいいわよ」と言ってくれたので今週はクルマに乗りません。

高層マンションのテラスで、ミレニアムに沸くネオンの街並みを眺める三清さんと私。直美「ワクワクするね」。そんな三清さんとは裏腹に、過剰なまでのY2K対応にいいかげん嫌気がさし、あまりワクワク気分になれない私でした。おしまい。

今回の配信数は4,215部でした。来年も引き続き配信していきますのでよろしくお願いします。年末年始、皆様も交通事故などに注意されて、良い年をお迎えください。

三清さんとの楽しい初夢が見れますように・・(私だけか)

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