TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

クライスラー・ネオン Vol.68 (2000/1/19)

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 『TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.68 (2000/1/19) 毎週発行
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★1月17日放映
クライスラー・ネオン】

96年5月に「日本車キラー」の呼び声高く登場しましたが結果は惨敗。その教訓から今回は、高級で豪華なネオンが日本市場へリベンジです。

ネオンのオフィシャル・ページはこちら
http://www.chrysler.co.jp/japanese/chrysler/neon/
をご覧ください。

基本スペックは、2リッター、直列4気筒SOHC、133ps、トルクは18Kg。
燃費は10・15モードで11.2Km/Lと公表されています。価格は215万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、11.7Km/Lでした。10・15モードよりいい結果です。時速100Km走行時の騒音は67dBでした。

今回輸入されるのは、LXという最上級グレードのみ。前回とは180度違ったマーケティング戦略といえます。

高速道路でのインプレでは、乗り味がよくなったとのこと。粗さが無くなったともコメントしていました。

ATは3速で、日本車の常識からすると少ないギアです。正規代理店の人は「トルク重視のエンジンでトランスミッションとのマッチングはベスト」と言っていました。時速100キロのときエンジン回転数は約2600。

ひさびさに頭にこぶしをのせる頭上チェックが出ました。見た目はAピラーがかなり傾斜していますが、車内の頭上空間はこぶしが一個上下に動かせるくらいタップリしていました。

しかし、三本さんからはコメントがなかったですが、映像を見る限りでは視界はあまりよくないのではないかと感じました。どうなんでしょう。

また、三本さんの座高がチョー高いのか、ヘッドレスト位置が三本さんの首下あたりでした。シートが小さめなのでしょうか?

山坂道では、やはり3速ATでちょっと使いづらそうです。2速から3速のあいだが大きいから、頻繁にキックダウンが起こるとギクシャクとまではいかないと思いますが、少し違和感を感じる様子でした。

燃料は経済的なレギュラーガソリン。「走りとしては可もなく不可もなく、これで十分という感じだ」とのこと。

革巻のステアリングをほめていました。太さに変化があり握り感がいいとのこと。最近はやたらとブッといものが多いですから、そんな不満からネオンのステアリングに好感したのかもしれません。

内装は豪華さを演出しています。レザーシート、木目調パネル、革巻のステアリングはお褒めが出た通り。

このレザーシートは本国アメリカではまだ設定されていないそうです。今のところレザーシートの仕様は日本と台湾向けだけで、台湾でも日本同様レザーシートが人気だとか。

全幅は1715mmで5ナンバー枠を少しオーバー。エクステリアに関しては、正規代理店の人は「洗練されたデザイン」とアピールしていました。

あの丸いヘッドライトはそのまま継承しており、全体的に丸みをおびて、バンバーなど細部にまで手が入り、確かに初期のチープな印象はなくなりました。

室内空間も拡大。試しに三清さんが座ってみます。後席に座った三清さん「広いですねえ」。

トランクも大きく改善したそうです。また、後席が分割可倒式で前方へ倒れることでトランクルームとつながり、より大きな荷物を積むことが可能です。

灰皿やシガライターはオプション。電源ソケットにはフタがしてありました。ヘビースモーカーの三本さんは、「ケチケチしないで標準でつけてよ」とか言っていましたが、私はオプションで正解だと思います。

ヨーロッパが統一されるように欧州のクルマ達が同じようになっていくなか、アメ車は個性的といえます。クライスラーはダイムラーに吸収合併されましたから、ネオンはアメ車とはいえないのかもしれませんが、ネオンには個性が感じられません。

クルマを選ぶ際に、その個性や自分のクルマに対するコンセプトで選ぶ場合(デザインも含む)と、個性より安心で選ぶ場合と、大きく2通りあると思われます。

後者は、最も売れているクルマだから間違いないといった理由だったり、逆にあえて個性的なクルマを避ける傾向があったりします。そこには、個性的なものは不安定な存在だ、という思考があると分析できます。

もしこのネオンが後者に該当するタイプのクルマであるなら、売れるかどうかむずかしいと思いました。それともこれは、ネオンというアメ車?に乗りたいという、すごく個性的な人向けなのでしょうか。

もしかしたらアメ車だ何車だと区別して考えること自体、時代遅れなのかもしれません。そしてこのネオンが評価されれば意識も変るのかもしれません。

しかし、ボーダレス、グローバルなこの時代に古い考え方かもしれませんが、人それぞれ個性があるように、その国の風土や環境、文化などでクルマにも個性が反映すると思います。

その個性の中でも、いいもの(ウケるもの)を更に洗練させてアピールすべきだと思います。アメ車なら、例えば押し出しの強いデザインや演出とか。

丈夫で耐久性が非常に高いとか。それはドイツ車のようなカッチリした丈夫さとはまた違う、大陸のラフロードをガンガンいってもビクともしないイメージですとか。

個性とそれに伴う技術が確固たる評価を得たとき、ほかの部分で日本車などに劣る点が若干あったとしても、もっと多くの層から(マニアでなくとも)支持されるような気がします。

仮に日本車が優秀だとした場合、真似るべきは日本車ではなくて、日本的な高品質性だと思うのです。日本車を真似たアメ車がアメリカで売れるのはわかるのですが、それが日本で売れるのでしょうか。はじめから日本車を買うと思うのですが。。

以上のようにネオンというクルマのイメージが沸かないので妄想はサボリます。三清さんの本日の装いは、毎度うまく表現できなくてもどかしいですが、ロングの巻スカートみたいなアジアっぽいイケてる装いでした。私は色っぽいと思いました。三本さんはこれを「ベトナムの正月みたい」と表現していました。三本さんのイキな表現力にはまだまだかないません。

★次週の予定
日産・バサラ