TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

プジョー・406ブレーク Vol.83 (2000/5/5)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.83 (2000/5/5) 毎週発行
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★5月1日放映
プジョー・406ブレーク】

プジョーでブレークとはワゴンタイプのクルマを言います。ワゴンの呼び方はメーカーや国によっていろいろです。グランツーリスモと呼んだり、ツールと言ったり。ベンツのTはツールの略ではないでしょうか。イギリスではエスート。アメリカではステーションワゴン

406ブレークのオフィシャル・ページはこちら
http://www.peugeot.co.jp/
をご覧ください。

基本スペックは、2リッター、直列4気筒DOHC、135ps、トルクは19Kg。運輸省の10・15モードが公表されていなくて、ヨーロッパにおいて公表されている燃費は、市街地で8.1Km/L、120キロ高速走行で15.1Km/Lだそうです。価格は313.5万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、13Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65dBでした。

2リッターエンジンの他にV6の3リッターもラインナップされ、こちらの価格は423万円。

ネーミングの406の「4」はグレードを示します。1~6まであるそうで数字が大きくなるほど車格が大きくなります。「06」はバージョン、いわゆるこれまでのモデルジェンジの回数を示しています。

「06」モデルはそろそろ末期にさしかかっており、今年の秋より、フラッグシップ・モデルである607が登場するそうです。

全シリーズが同時にフルモデルチェンジするわけではなくて、順次変わっていくようです。例えば日本のメーカーのように、マイナーチェンジしてからすぐにフルモデルチェンジするようなことは考えにくいから、今回4年ぶりのマイチェンとなった406ブレークや、昨年出た206など、当分継続されるのではないでしょうか。

今回の変更点は、新開発2リッターアルミ合金製エンジン。従来にくらべ27キロも軽量化しているとのことです。

外観ではフロントまわりの変更が目を引きます。クリアレンズのヘッドライト、おしゃれ?なハニカムグリル。またボンネットフードを軽量化している点も見逃せません。

フロントフェンダーパネルの鋼板の厚みを0.2ミリ増しており、ボディー剛性の向上と安全性の向上を果たしている、と正規代理店の人は言っていました。

高速道路では、「昔のプジョーの排気音はトランペットを吹き鳴らしたような音がしたもんだが、今のはそんなこともなく快適だ」とのこと。それってどんな音だったのでしょう。

三本さんは「プジョーをホメすぎると人によく言われるが」と断りながらも、「実になめらか、気持ちよく走る。しなやかな乗り味と、したたかな足まわり。世界的に見ても優れたセッテイング」と本当にベタ褒め。

機敏な印象で、運動性能が高いイメージ。ハンドリングはシャープで、わずかな操舵で反応するようです。

今回はやっていませんが、以前、三本さんがブレークのラゲージスペースに、300キロの荷物を積んで走りを試したことがあるそうですが、この乗り味や基本的な操舵感は変わらなかったそうです。

1800回転くらいから最大トルクの90%を出すという、トルク重視のセッテイングにより、山坂道でも不満はない様子でした。

山坂道に限ったことか、それとも全体を通してなのか「あまり4速までシフトしていかないなあ」と言っていました。

国産車の場合は燃費を重視するためか、頻繁にシフトしていく傾向にありますが、少なくとも山坂道では2速3速をキープするような設定。この点、違和感があるかもしれないとのことでした。そこで「プジョーもエンジン音は高鳴らなくなった」とフォローするようなコメントもありました。

また、「コツンとシフトショックがある」とのこと。日本製の優れたオートマチックトランスミッションに慣れていると、気になるかもしれません。三本さんは「この程度は気にならない」とおっしゃってます。

三本さんの好感度が更にアップしそうなシンプルな内装。変更点はハザードスイッチの位置や、ホーンスイッチがセンターパッドタイプになったりと、若干の変更程度。

シートも「気持ちの良いシート」と、これまたベタ褒です。座面が少し長く大きくなったとのことで、座り心地が増したようです。

日本でワゴンはほとんどスタイルからハヤリましたが、外国車のワゴンはあくまでその実用性から人気なんだと思います。

ラゲージスペースのつくり方や仕上げにお金がかかってる印象です。たとえば「荷ズリ」と呼んでいましたが、ハッチを開けて床の一番手前の部分。荷物を出し入れする際に、こすったり傷が付きやすいようですが、ここが丈夫な金属製。

外側のバンパー本体もシッカリしたつくりになっているようで、体重82キロのヘビーな三本さんが座ってもミシリとも鳴りません。クルマはそれなりに沈み込んでました。

後席を前に倒すと更に広いラゲージスペースになりますが、使い勝手はとてもよく出来ていました。もちろんヘッドレストを外す必要はありません。

倒したシートを元に戻す際も、シートベルトの金具がどこかへ行ってしまわないようにゴムを利用した簡単な仕組みにより、しかるべき位置に金具が出てくるようになっていたり、こういうシンプルでイケてる配慮が三本さん大好きです。

プジョーではお馴染み、フロントバンパーの角っこや、ドアーに黒いABS樹脂のプロテクターが付いています。

三本さんも再三指摘していますが、ドアーのサイドプロテクターは私も必須だと思います。日本の駐車場は狭いです。いつ、お隣のドアーが当たってくるかわかったもんじゃありません。でもそのくらいのことで傷が付くとか、外観に変化が出るようなシロモノで、クルマとして使い物になるのでしょうか。

今や、バンパーはボンネットと同じくらい大事なボディーの一部。ボディーと同色に塗られたキレイなバンパーはメチャ高価なパーツです。

バンパーとはなんぞや、と一人で悩んでみても、泣く子とデザインには勝てません。が、そうは言っても野外を何万キロも走るわけですから、バンパーが全く無傷で走り続けるなんて、ある意味奇跡に近いかもしれません。

このプロテクターは、高価でオシャレなパーツであるバンパーを少しでも守ってくれます。しかも安く手軽に交換できるハズ。でも美観を損ねるとの理由で、それすら無いクルマが大半です。

プジョーでもプロテクターだけ交換できます。フロントバンパーに付くものは、左右それぞれ一個あたり5600円。正規ディーラーでの工賃は8千円から一万円だそうです。

三本流コンセプト満載のプジョーですが、日本での販売実績は年間1万台以下だとか。やはり日本人のフランス車へのイメージは、未だに良いとは言えないのかもしれません。

試乗など何らかのかたちで一般の人でもクルマに接する機会があればいいと思います。三本さんの良い良いというコメントだけで、私も実際にはプジョーに乗ったことはありません。

別の視点では、今後同じフランスのルノーとお近づきになることで、フランス車の偏見は一気に解消するかもしれません。そうなると、個性的であり質実剛健でありオシャレでもあるプジョーは、いづれ日本でも花開くときが来るかもしれないと思いました。

頑固一徹、三本コンセプトも花開いてほしいです。

★次週の予定
日産・ティーノハイブリッド