TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

オペル・ザフィーラ Vol.87 (2000/6/7)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.87 (2000/6/7) 毎週発行
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★5月29日放映
オペル・ザフィーラ】

本国ドイツでは昨年4月から販売されており、販売累計は20万台。しかも今年4月時点でのバックオーダーが3万台といいますから評価高そうです。生産が追いつかなかったことも、日本市場投入が遅れた理由の一つだそうです。

ザフィーラのオフィシャル・ページはこちら
http://www.yanase.co.jp/slsinfo/showroom/opel_top.html
をご覧ください。

基本スペックは、1.8リッター、4気筒DOHC、115ps。トルクは17.3Kg。燃費は10・15モードで10.6Km/Lと公表されています。価格は288.3万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10.4Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は64~65dBでした。

7人乗りの小型ミニバンです。日本車ではマツダのMPVに似ていると思いました。ベンツのMLにもちょっと似てるかも。

アストラと共通のプラットフォーム。全長4315、全幅1740、全高1675、車重は1420kg。最小回転半径5.3m。

よく知らないのですが、ドイツのゴールデン・ステアリング賞を受賞したとのことです。ゴールデンというくらいですからイケてるハンドリングってことでしょうか。

高速道路の印象は硬め。「4人乗車くらいで丁度いいかもしれない」と三本さん。硬い足回りは「快適性に欠ける」という発言もありました。

いつもの急な車線変更では、硬めの足回りのおかげで背が高いのにもかかわらずロールが少なく安心感があります。

スペック的に非力な感じがしますが、トルク感があって不満なしとのこと。ドイツ車というと、ベンツやBMWのビックカーを連想し排気量はでかいイメージがありますけど、庶民のクルマはどこの国でもランニングコストを考えたバランスが最優先。

日本で販売されるのは1.8リッターのみですが、本国では1.6リッターモデルもあるとのことで、三本さんが「1.6だっていいんじゃない?」と聞くと、輸入代理店の人は「さすがに1.6とATとの組み合わせだとキツイ」という見解で投入は見送っているようでした。

箱根の山坂道では、やはりガンガンイケイケという感じではありません。しかし実用的に不足なしとのこと。ロールの少ない足回りも悪くない様子でした。ATはビジーにキックダウンせずに粘る設定のようです。

ハンドリングについて、特にゴールデンなコメントはありませんでした。他のメディアで見た批評では、ミニバンとは思えない走りを見せてくれる、といった記事が多いようでしたが・・

内装はドイツ車らしいシンプルで落ち着いた感じ。頭上空間はこぶしが縦に2個分程度と十分な余裕。

それにしてもクルマの居住空間は広くなりました。セダン全盛の頃は手のひら2枚分とかザラでしたが。そんなとき、人一倍座高のある三本さんは高速道路で手のひらを頭にのせながら怒り爆発。

そして時速100キロで走行しながら、目の前に迫るフロントガラスやAピラーを「目障りだ!」とばかりパンチしていました。

しかし今では、「クルマの中でバンザイできるほどの頭上空間がなぜ必要か?」などと反対のこと言っている三本さん。結局「こぶし2個くらいが丁度いいかな」とのことです。

必要以上に寝ていないAピラーのおかげで、乗降性は合格。しかもシート座面が高めで座りやすい。コメントはありませんでしたが、視界もいいのでしょう。

最近では日本車でも「3列目シート床下収納」が主流になってきましたが、ザフィーラも床下へ収納します。おかげでスッキリしたラゲージスペース。そして必要であれば7人まで乗れます。

3列目を収納し、さらに2列目シートを前へ倒せば、フラットで広大な荷室空間が生まれます。

変わった機能として、信号などで停止すると自動的にNレンジへシフトします。無駄な負荷を抑え、燃費の向上につながるそうです。またブレーキを放すとDレンジへシフトする仕組みなので、登り坂の発進など、普通のATのようにクリーピングを利用できます。

サイドシェルがガッチリしたクルマが最近増えてますが、ザフィーラもかなりゴツイようです。乗り降りの際、足が引っ掛かりやすいですが、側面衝突に十分対応した結果で仕方ないです。

ボディの周囲をぐるりと囲むように、しっかりと黒いプロテクターが付いています。確かにかっこいいシロモノではないかもしれません。でもダサイとは思いませんし、個人的には付いているほうがいいです。

フロントバンパーの下、俗にチンスポイラーと呼びますが、そこに穴が開いており、これはブレーキ冷却用の空気取り入れ口。大抵こういう配慮は、高性能スポーツ車にしかありません。輸入代理店の人は走りのオペルをアピールしていました。

中々こしゃくなミニバンだと三本さんに言わしめたオペル・ザフィーラですが、ラジオのアンテナに細かいツッコミが入りました。

屋根の後ろで真ん中に、ラジコンカーのアンテナみたいなやつをスクリュー式に取り付けるタイプ。「外し忘れると盗まれるし、最近の子供はこれをコレクションしてる」そうですがホントでしょうか。

こんなもの外すの為にたとえばボディーが汚れていて、服が汚れたらどうする、といったツッコミでした。

外しやすいかどうかの問題より、乗り降りする度に付けたり外したりする前提自体がNGです。

さて、日本においてオペルは今年4月よりGMジャパンにて輸入業務を行うようになりましたが、販売・サービスはこれまで通りヤナセが行うそうです。よって今後もなんら変らないとのことです。

すごくいいクルマですが、国産でもブームですからいいミニバンはたくさんあります。しかもザフィーラに価格競争力があるとは思えません。オペルというブランドとドイツ風な乗り味を求めるこだわりがあって、はじめてセレクトされるクルマであることは否めません。

今となっては3列目床下収納も珍しくないし、投入次期がちょっと遅かったかもしれないと思いました。しかし、いつも三本さんがおっしゃるように、見習うべき点はたくさんありそうです。

★次週の予定
MCC・スマート