TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

フォード・フォーカス Vol.89 (2000/6/15)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.89 (2000/6/15) 毎週発行
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★6月12日放映
【フォード・フォーカス】

昨年ヨーロッパにおいてカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。今年も北米カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。両タイトル制覇は史上初とのことで、その実力が証明されています。

フォーカスのオフィシャル・ページはこちら
http://www.focus-io.com/focus.html
をご覧ください。

基本スペックは、1.6リッター、4気筒DOHC、100ps、トルクは14.8Kg。燃費は10・15モードで11.2Km/Lと公表されています。価格は197万円です。ワゴンは217万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、11.8Km/Lでした。10・15モードより良い結果です。時速100Km走行時の騒音は67dBでした。

全長4155、全幅1710、全高1480、重量は1180kg。

小さなクルマですが、このフォーカスは21世紀に向けた新たな価値を提供するフォードの代表車種であるといいます。このサイズのクルマを「新しい時代のベーシック」と考えている点が興味深いです。

正規代理店フォード・ジャパンの人が言ったフォーカスのコンセプトは、既成概念からの脱却。インサイドアウト乗る人中心)に基づいたパッケージング、オールニュープラットフォームに基づいた卓越のドライビング・ダイナミクス。高い安全性と一クラス上の快適性能。そして独創的デザイン。

既成概念どおりといった感じがしないでもないですが、「新しい時代のベーシック」に我々が求めるものは、確かにフォーカスのコンセプトそのものです。

ヘッドライトの形状がトヨタセリカに似ていると思いました。セリカの独創的なエクステリアは、アメリカ人デザイナーの手によるものだったと思いましたが、しかしアメ車(?)であるフォーカスはヨーロッパで開発され、デザインもイギリスとドイツのケルンにあるデザイン事務所から生まれています。

ちなみに日本に輸入されるフォーカスは、スペインの工場で生産されています。

血統としてはフォードの小型量産車であったエスコートの後継車として位置付けられており、確かエスコートはマツダ・ファミリアの設計が生かされていましたので、この新しいフォードの世界戦略車にもマツダの技術が生かされているのかもしれません。

奇抜なデザインには間違いないですが、テレビ画面で見る限りそれほどインパクトは受けなかったです。ハイマウントのテールランプなども日本車によくある感じ。

トヨタの新型、オーパーにも似ていると思いました。オーパーのオフィシャルページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Opa/

三本さんが「幾何学的」と称したインパネは左右非対象なデザインで、なかなかイケてると思いました。安っぽい印象は受けません。

高速道路では意外とスポーティな感じのようです。素早い車線変更した感想は「実力ある足回り」。

運転していて第一次安全性が高いと感じた、とコメントしていました。イザというときの安全性は当然として、事故を起こしにくくする、回避する安全性能も重要だとか。

FFですが妙なクセはなく、直進安定性も良いとのことです。ただ道路の継ぎ目を超えたときの突き上げが気になる、と言っていました。

山坂道では少し非力な感じ。4速ATはDレンジで無造作に走ってるとキックダウンを繰り返しビジーになります。決して静かとはいえない車内はちょっと快適とは言い難い雰囲気。

三本さんは「もっと大きなエンジンもあるのに、なぜ1.6リッターしかラインナップしないの?」という問いに対して正規代理店の人は「このエンジンで十分だと思っている。しかし今後の要望により考えたい」といった見解でした。

たぶん店頭プライスにこだわった結果だと思いましたが、ただ三本さんも言っていたように、実は1.6リッターも2リッターも製造コストはほとんど変らないようです。

排気量で価格に差がつくのは、上流工程の開発コストなどが上乗せされていると考えるへきかもしれません。

世界戦略車ですから、もちろん日本に合せた右ハンドル仕様。しかし「アクセルやブレーキが中央に寄り過ぎる」と指摘していました。特に「ブレーキは慣れるまで違和感あり」とのこと。

ハンドルの操舵感は「ちょっと敏感すぎるなあ」という発言がありました。そんなにクイックなのでしょうか。またタイヤの鳴り出しが早いと指摘していました。

高いセキュリティを保つため、ボンネットはキーを使って開けます。棒状で変わった形のキーは、内部にデータを持っており複製できないとのことでした。いわゆるイモビライザーでしょうか。

ハッチバックの荷室は高さがあり広いです。後席を前に倒すと更に広大でフラットなラゲージスペースに。

なかなか上手いパッケージングだと評価しながら、「日本の特殊な交通事情でも耐久性は大丈夫?、高温多湿、日本はキツイよ。それに東京の24時間の平均時速は13.5キロだ」などとツッコんでくれます。

日本においては四季を通じ2万キロ耐久試験を実施しており、その際現れた不具合はすべてクリアーしたとのこと。
 
ラジオのアンテナが脱着できるスクリュー式で、「子供がかっぱらう」とツッコミが入りました。しかもルーフ前方の取りづらい位置に付いています。

さて、日本におけるフォードイメージの確立を目指す正規代理店のフォード・ジャパンでは、フォーカスを購入すると、もれなく24時間ロードサービスが原則無料で受けられる体制をとっているそうです。内容は応急処置、代車やホテルの手配など。

また定期的な整備も原則無料サービスということでした。これらの体制について詳しい内容やサービス条件は、フォード・ジャパンへ直接お問い合わせください。

このフォーカス、カー・オブ・ザ・イヤーだけでなく世界中でいろんな賞をゲットしてそうで、フォードの気合が結果としても現れています。世界が賞賛する21世紀のスタンダードとはどんなクオリティを持つものか、実際見てみたいです。

と言うのも、今回の放送を観ただけだと今一つインパクを感じません。まあ妙にインパクトがないほうが、良いクルマということが多いですが・・

★次週の予定
三菱・ランサーセディア