TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

スバル・レガシィランカスター6 Vol.91 (2000/6/29)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.91 (2000/6/29) 毎週発行
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★6月26日放映
【スバル・レガシィランカスター6】

レガシィには走りを追求したセダンのB4、ルックスも走りもイケてるツーリングワゴン、SUVとしての走破性を兼ね備えたランカスターがあり、今回はランカスターに新開発の水平対向6気筒3リッターエンジンが追加されました。

レガシィランカスター6のオフィシャル・ページはこちら
http://www.subaru.co.jp/legacy/l_caster/in_lc.htm
をご覧ください。

基本スペックは、水平対向6気筒3リッター、220ps、トルクは29.5Kg。燃費は10・15モードで10.4Km/Lと公表されています。価格は294.8万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.4Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は63dBでした。燃費について「ずっとエアコンを使ってたし、少し遊びすぎた」とフォローが入りました。

現在、水平対向エンジンを量産しているのはポルシェとスバルだけとのことですが、その特徴は以下のとおり。

シリンダーレイアウトが互いに対向するような形をしており、左右対称で慣性力をうち消すことで優れた回転バランスを得ることができる。

左右の重量配分が同じであり、トランスミッションも縦置きなのでミッションからプロペラシャフト、リヤデフまですべて左右対称に設計ができる。

低重心で、エンジンのクランク軸の真ん中が重心位置となり、そこからまっすぐ後ろへパワートレーンが配置できる。このあたりにスバルのクルマはよく曲がる、といわれる理由があるようです。

シリンダーが寝ていてバンク角は180度と言えるから、高さがないぶんコンパクト。今回の6気筒エンジンも従来の4気筒とくらべ、なんと2センチしか大きくなってません。

欠点としては、左右でパーツが分かれるため部品点数が多くなりコスト増。そのせいか多少重量がかさむのでしょうか。今回もエンジンの寸法は若干大きくなっただけなのに、重量は40キロも重くなったとのこと。

ボクサー6(シックス)こと水平対向6気筒エンジンは、以前スバルのフラッグシップ・カー、アルシオーネというクルマに搭載されていました。排気量は2.7リッターと、後に3.3リッターがありました。

アルシオーネジウジアーロがデザインを担当した、スマートで未来的なクルマ。特にアメリカ市場を狙ったようでしたが、あまり売れなかったらしいです。

今回、新開発6気筒を載せたランカスターも、アメリカ市場を重要なターゲットの一つと考えているようです。

好景気のアメリカでは4気筒より6気筒があたりまえ状態になっているそうで、余裕の6発エンジンが待たれていたところ。

高速道路でのインプレは「トルク変動が少なく、スムーズだ」とのことで「この点は4気筒より数倍すぐれている」と言っていました。どこからでもトルクが出る感じで、余裕がある様子が観て取れます。

ゆったりした乗り味はアメリカ人好みだと思う、とコメントしていました。

今回の主な変更点はエンジンであり、外観を含めた基本的な部分はほとんど変わらず。

見えない部分ではパワーユニットのトルク増大に伴う強化が行われており、たとえばフロントディスクブレーキのローターの径が15インチから16インチへ拡大したりと、余裕のランカスターらしさを出しています。

三本さんはB4の印象が強いのか、「頭が重くなった感じ、回頭性が変わった」と言っていました。

このあたりはランカスターとしての味付けなのか、それともフロント重量増の弊害が出ているのか、よくわかりませんでした。

内装も変わらないようです。シンプルな内装が好きなハズの三本さんですが、「ドイツ車じみている。合理的なら良かろうというコンセプトだけではダメだ」といったようなコメントがありました。

これからの流れとして内装もひと工夫ほしいといったところでしょうか。確かに最近の新型車には、質感向上の努力とワザが見受けられます。

たとえばトヨタ・RAV4。以前はいかにも安っぽいプラスチッキーな感じでしたが、新型はその辺りかなり改善してきたと感じました。材質の見直しや工夫、斬新なデザインや機能を取り入れるなど、質感の向上が成されていると思います。

私の勝手な想像では「このクルマの値段わかってんの?軽くてしかも安くつくらないといけないんだから、内装なんてプラスチックになっちゃうんだよ、しょーがねーだろ」といった感じ。ショーガは八百屋で売ってますけど、私もショウガない、と思ってました(寒)

そんなことで少し工夫の足りないランカスターの内装ですが、私的にはあのMOMO社製ステアリングが実装されているだけで、うれしくなってしてしまいます。

B4などに付いているブラックフェイスメーター、いわゆるオプティロンメーターはランカスターには付かないそうです。スポーティなイメージのブラックフェイスメーターは不釣り合いとのこと。

この3リッターエンジンが今後、B4やツーリングワゴンにも展開していくのか、そういった話はありませんでした。

しかし、新開発の6気筒がたいへんコンパクトに仕上がったことで、4気筒ユニットも今後さらにコンパクトに進化する可能性が出てきました。

レガシィが多くのファンから支持されていることは、このメルマガ上で行った「新車情報大賞を斬る!」で、レガシィが2年連続トップになったことからもわかります。

レガシィのとことんクルマづくりにこだわっている姿勢、そして何より我々でも手の届く範囲にあることがその評価につながっていると思います。この「手の届く範囲」というのがすごく重要です。いくらこだわりのエンジンだメカニズムだと言っても、高価なボルシェのような存在では我々の五感に響きません。

このようなクルマを世に送り出しているスバルに好感を持っていまいます。「選択と集中」でそれが商売的にも成功している状況は、生意気ですがうれしい限りです。

以前、新車情報にゲストで登場したマガジンX編集長の牧野氏も「スバルのクルマづくりは、いい意味でヨーロッパ的な味がある。良いものをつくろうとする気合を感じる」と表現していました。

今後も「選択と集中」で、「こだわりの思想と技術は絶対負けない」というようなクルマをつくり続けてほしいです。と申しましてもライバル車と比較して総合的な結果も出さないといけませんから、メーカーは本当に大変だと思います。

さて、今週のインフォメーションコーナーは、トヨタグループのアラコから発売されている一人乗りのコンパクトな電気自動車、「エブリデーコムス」の紹介でした。

広い一般道路を走るにはちょっと不安ですが、近所へ買い物や高齢者の移動手段として、また騒音がないからデリバリーサービスで使うのに向いているとか、用途はいろいろ考えられます。

インターネットでも販売しているということで、オフィシ
ャルページはこちら
http://www.araco.co.jp/everyday/coms/index.html

話は変わりまして、、新車情報オタクの私としましては、単なるクルマ情報だけ配信していても、最近何かもの足りなさを感じております。

憧れの三清さんが居たときは、毎週登場する新車で三清さんと夢の中のドライブデート。

ほとんどメールを使ったストーカー行為、またはイカレた白昼夢野郎といった感じでしたが、3月末で三清さんが降板してからというもの、ニッポンの空洞化ならぬ新車情報を斬る!の空洞化を招いております。

三本さんも歳でアドレナリンの分泌が減っているのか、最近は頭でっかちのメーカー開発者を持論でブッタ斬る「怒りのサンドバック」も少なくなってきました。

そんな硬直したメルマガの流れを打破すべく、批判覚悟で想像しながら妄想?したいと思います。

三清さんとエブリデー。なぜかディズニーランドみたいなところを、2台のエブリデーコムスが走ってます。もち、三清さんと私。三清さんはすごく楽しそう。

かわいらしいエブリデーコムス。幻想的な街並み。バッテリーが上がるまで2人は走り続けたのでした。(夢はいつも意味不明)

★次週の予定
VW・ポロ