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『TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
Vol.96 (2000/8/3) 毎週発行
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★7月31日放映
【ランチア・リブラ】
ランチアといえばデルタ。あの角張ったスパルタンなエクステリアのファンも多いハズ。リブラは2リッターのちょっと高級な4ドアサルーンです。新車情報では以前にもランチアのデトラというクルマを取り上げたことがありましたが、いずれも日本ではあまり馴染みがないクルマ達です。
リブラのオフィシャル・ページはこちら
http://www.lancialybra.com/
をご覧ください(リブラを紹介した日本語ページは見当たりませんでした)
基本スペックは、直列5気筒DOHC、2リッター、154ps、トルクは19Kg。
10・15モードが公表されていませんので、ヨーロッパの参考値から燃費は市街地モード7.0Km/L、郊外モード11.9Km/L、混合モード9.5Km/Lと公表されています。4ドアサルーンの価格は383万円、ステーションワゴンは388万円です。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.8Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65dBでした。燃費について、常にエアコンを使用し、アイドリング時間も長かったとフォローがありました。
ヨーロッパでは1999年9月に登場し、CMキャラクターはハリソン・フォードを起用しているそうで、現地ではメジャーなクルマだと思われます。
日本には上陸したばかりで、実車を目にした人は非常に少ないのではないでしょうか。雑誌等では紹介されていたのかもしれませんが、私は今回はじめて観ました。
試乗車はシルバーで、丸いヘッドライトが印象的です。その雰囲気はベンツのEクラスにも似ていますが、エクステリア全体のイメージは何者にも似ていない個性的な感じ。
アルファロメオと共通のプラットフォームですが、味付けは異なるようで、アルファはスポーティー、ランチアはフォーマルな印象で差別化がはかられているようです。
4ドアサルーンのサイズは全長4466、全幅1743、全高1462。
リブラとは天秤座という意味のラテン語で、バランスといった意味もあり、その名の通り性能やあらゆる面でバランスのとれたクルマだとのこと。
試乗車のライセンスプレートが間に合わなかったとのことで、高速道路でのインプレッションがありませんでした。試乗はワインディングのテストコースで行われ、試乗車には「新車情報」のプレートがついていました。
試乗したコースは勾配のあるワインディングで、いつもの山坂道とよく似ていました。撮影された映像にはうっすらと霧が出ており、その中を走る上品なリブラはなかなか絵になっていました。
個性的な形状をしたトレーディングアーム式のリアサスペンションは、「すぐれたサスベンション」と三本さん絶賛です。ストローク量が多く、乗りごこちもいいとのこと。
マニュアルトランスミッションが主流のイタリア車ですが、日本向けにアイシンワーナー製のATを採用し、クルマとのマッチングもいいようです。シーケンシャルモード付きでワインディングも楽しそう。
三本さんは、イタリア車を所有したことはないそうですが、「たいへんいいクルマだ。イキイキ走る。クルマ道楽の人にぜひお勧め」と営業マンのような口調で視聴者に迫ります(笑)
「アフターフォローがしっかりしているなら、私もイタリア車を所有したい」とおっしゃる三本さん。
イタリア車で長年の実績とノウハウを持つ、平行輸入元の「ガレーヂ伊太利屋」では、品質保証期間を設けるなどのサービスや、十分な保守・メンテナンス体制を全国規模で展開しているとのことです。
外観も個性的なら、同じヨーロッパ車でもドイツ車とは異なる室内インテリア。サルーンですから豪華な演出をしています。
本皮シートが標準装備で、ちょっとだけ木目パネルが随所に施されています。この「ちょっとだけ」というのが決してケチっぽいわけではなく、施し方が新鮮でかつ品がいいです。三本さんも「木目がベタっと一面に張ってあるより効果的だ、演出がうまい」と褒めています。ちなみに木目は本物です。
濃いブルーが基調のインパネ。センスを感じるデザイン。イタリア車を好む理由の中には、このインテリアが好きだという人も多いだろうと思います。
最近恒例になりつつある野中さんの後席チェック。サンダルをパタパタさせながらクルマに乗り込みます。クルマに来るのも乗り込むのも、三清さんより行動が2倍くらい早いです。身長160センチでスリムな野中さんには十分すぎるほどの居住空間。
後席は前に倒すことが可能で、トランクと貫通。イザという場合はたくさんの荷物を積める合理性をも兼ね備えています。
ランチアの年間総製造台数はたった?17万台。このリブラに至っては毎月約6000台あまりの生産規模です。そして日本に平行輸入されるのは年間で300台。我が国においては希少なクルマと言えます。
ちなみに2000年6月度、国内で最も売れたクルマはホンダ・オデッセイでしたが、1ヶ月で約1万4千台。偶然リブラとすれ違った日はきっといい事があるでしょう(笑)
一般ピープルはほとんど知らないこのリブラを、さりげなく乗りこなせる人はかなりオシャレだと思います。私的にはフェラーリの4ドアセダンを彷彿とさせる、一種独特のカッコ良さを感じました。
(妄想)
三清さんも知らなかったランチヤ・リブラ。私がデートに真っ赤なリブラで乗り付けると、三清さんは驚く様子もなく、自らドアを開け助手席に乗り込んだのでした。
シートに沈まり、そのイタリアンな雰囲気の中に身をおいた三清さんは、はじめてなのにとても居心地がいい様子。
物怖じせずに初対面のランチヤ・リブラとこんな自然に向き合えるなんて。あの三本さんだって身構えたのに。
パスタが大好物なのは知っていたけど、三清さんの前世はイタリア人だったのかもしれません。
まあそんなことより、出だし好調の今日これからのデート展開に気合が入る、ニッポン男児の私でした。
★次週の予定
トヨタ・プリウス