TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

トヨタ・プリウス Vol.97 (2000/8/10)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.97 (2000/8/10) 毎週発行
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★8月10日放映
トヨタ・プリウス

トヨタが世界に先駆けて1997年に登場させた量産ハイブリッド・カー、プリウス。実用面で冷ややかな声もありましたが、確実に支持されて登録累計は3万5千台あまり。ハイブリッド・システムに磨きをかけ、第2世代へと進化させた今回の改良は、初めの1歩と同じくらい評価すべき大きな2歩目であると思います。

プリウスのオフィシャル・ページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Prius/
をご覧ください。

基本スペックは、直列4気筒DOHC、1.5リッター、72ps、トルクは11.7Kg。交流同期電動機(永久磁石式同期型モーター)、33kw、トルクは35.7Kg。燃費は10・15モードで29.0Km/Lと公表されています。価格は228万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、20.1Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は64dBでした。ちなみに初期型の番組計測燃費は
18.6Km/Lだったとのことで燃費は確実によくなっているようです。

トヨタの人が言う新型プリウス開発の目的は3つ。1つは走る楽しさを高めること、2つ目は更なるエコロジーの追求、3つ目は装備・機能面の充実です。

具体的には、エンジンとモーターの動力性能のアップ。旧型よりエンジンで58psから72psへ。モーターは30kwから33kwへ。モーターだけで時速約65キロ走行ができるそうです。

エンジンの暖気時間短縮などの結果、燃費の向上を果たし、国が定める超低排出ガスレベルにガソリンエンジン搭載車としては初めて適合しました。

アブラゼミをひっくり返したような」と三本さんが称したエクステリアは、多少リファインを受けた程度でほとんど新旧の見分けがつきません。寸法は全長4310、全幅1695、全高1490、気になる車重は1220kg。

高速道路では「大変パワフルになった」とのコメントです。三本さんはプライベートでプリウスを所有し、その走行距離は約2万キロだったそうです。そのせいか新旧の違いをよくコメントしてくれました。

まず乗りごこちが「カタくなった」とのことです。タイヤ自体の省エネ性能がさらに向上しており、この新しいタイヤに原因があるのではないか、といった見解をしていました。

いつもの山坂道は霧で見通しが悪く、撮影は別の場所でした。そこは道幅が狭く舗装もあまり良くないところでしたが、そこでも「乗り味が硬くなったようだ」と言っていました。

かなり改善された動力性能。「並みの1.5リッターよりパワフルだ」と勾配のある登り坂を走りながらパワフルになったプリウスに感心します。

バッテリーが空になったりすると出てくる「カメマーク」の出現頻度は、旧型にくらべ少なくなったようです。三本さんは登り坂でわざと止まって再び走り出したり、いろいろ試していましたが、撮影のあいだ一度もカメは出なかったとのこと。

カメマークが出るとエンジンのみの走行になり、まさにカメのようにカッタルくなるようです。旧型を知り尽くした三本さんは、その「カメ」を試乗で一度も目にしなかったことにまたまた感心していました。

エンジンブレーキに相当する回生ブレーキを改善。旧型はあまり効かなかったようです。山坂道の下りではトランスミッションのBというセレクトを使い、回生ブレーキを発生させながら下っていました。

また旧型のブレーキはヘンなフィーリングの「カックンブレーキ」だったらしく、この不満も改善しているようです。

旧型の電動パワステは「異常に軽かった」とプリウスの不満点としてよく語られていましたが、さほど違和感のないレベルに改善されたようです。

ほとんど変更がない運転席まわりのインテリア。システムの状況をリアルタイムに知らせる中央の液晶モニターも変わりませんが、絵の色彩などが多少変更されたようです。

シートの形状もほとんど変更がないようですが、生地の色が変わったとのこと。

このように一見、超キープコンセプトの内装ですが、劇的に改善されたのはモーターバッテリーのコンパクト化にともなうトランク容量の拡大です。

リアシートとトランクの間に置かれる第二の心臓。それが旧型の半分以下となり、その分トランク容量がアップしました。

しかも驚くことはリアシートの背もたれを前に倒すとでトランクスルーになり、トランクに入りきれないような大きな荷物でも積載可能になりました。

バッテリーのコンパクト化は目を見張るものがありますが、しかし我々がいつも目にする鉛のバッテリーは、ずっと前から大きさは変わらないのでいささかピンときません。ギックリ腰になりそうなあのヘビーなバッテリーも、本気出せば消しゴムくらいになるのでしょうか。

内装ではそのほかに、チャイルドシートの脱着システムで国際標準のISO-FIX(イソフィックス)に対応しています。

今回から海外の市場導入を予定しているそうで、それには動力性能を向上させることが必須だったとか。

三本さんは「ようやくハイブリッドということを意識しなくてもよくなった」とクルマとして十分なレベルに達したことを評価しているようでした。

「採算を度外視している」という噂のプリウスですが、三本さんのツッコミに対してトヨタの人は「クルマは全体で採算を考えるもの」といった返答でした。商品としての儲けはもうちょっと先の話しかもしれません。しかし、お金よりもっとバリューのあるものが蓄積しているように思います。

急速に進化する新しい技術を駆使しながら更にエコロジーを追求していく姿勢は、次の世紀におけるクルマ社会やクルマそのもののあり方を変えていくための基礎になる重要な取り組みです。その過程ではクルマだけでなく、我々人間も進化すべきだし、新しい価値観を持たなくてはいけないように思います。

と、偉そうなこと言ったあとで恐縮ですが妄想を・・

(妄想)
三清さんとプリウスでドライブデートしていると、自分の偏差値が10くらいアップしたような気がします。

電車やクルマで目的地へ行くより、時間があれば歩いたり自転車で行ったほうがなぜか気分がいい。少し違うかもしれないけど、エンジンがかかってないプリウスの車内にいるとそれに通じるものを感じます。

大排気量のサルーンに乗ってぶっ飛ばすイケイケデートも好きですが、プリウスのほうが三清さんとの距離がピュアに近づく気がする。

男ならデートのとき常に頭のすみにあるイヤラシイ煩悩。ピュアなプリウスに乗っていると軽減されそうです。でもこれは妄想なので、現実はわかりません。

★次週の予定
クライスラー・PTクルーザー