TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・シビック Vol.108 (2000/10/27)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.108 (2000/10/27) 毎週発行
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★10月23日放映
【ホンダ・シビック

初代は1972年に登場。今回で7代目。いつの時代もキビキビとスポーティだったシビックでしたが、大きな付加価値がプラスアルファされたようです。三本さんは、「進化というより、全く新しいクルマだ」と言っていました。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/CIVIC/

基本スペックは、直列4気筒SOHC、1.5リッター、105ps、トルクは14.2Kg。燃費は10・15モードで19.4Km/Lと公表されています。価格は154.8万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、14.7Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は66dBでした。

全長4285、全幅1695、全高1495、重量1170kg。

価格帯は、4WD仕様を含めて134.8万円~182.2万円。エンジンは1.5と1.7リッター。

新型では2ドア仕様は無くなりました。海外向けにはあるそうです。今や国内で2ドアのクルマは全然売れないらしいです。

「今までのシビックは、運動性能やスポーティーなスタイルを追求してきたが、今回は人が快適に過ごせること、経済的に使いやすいことをテーマに、プラットフォームから一新した」とホンダの人。

驚くほど余裕のキャビン。平らな床。背も高くなりました。走りのシビックは、風船をふくらませたような単なるラブワゴンになってしまったのでしょうか。

高速道路を試乗する三本さんのデカイ背中。でも小型車と思えない広々した室内。頭上空間にいたっては、こぶしが縦に2個入るほどタップリしています。

それでいてAピラーはかなり傾斜しています。以前は頭上空間が足りないと「コイツのせいだ」とばかり、傾斜したAピラーに怒りのパンチを食らわせていましたが、今回はそんなシーンはありませんでした。

「さすがホンダ、スポーティーだ。レスポンスがいい」。ステアリングもクイックな印象のようです。

それでいて、乗り味はゴツゴツしていない様子。「やわらかい最近のヨーロッパ車の足回りに似ている。高速道路の継ぎ目に突き上げられない。なかなかウマいセッティングだ」とのこと。

山坂道でも、「マイルドな乗りごこち。ボディー剛性が高くカッチリした印象。コーナーでも大きなキャビンがヨレる感じはない」

ホンダマルチマチックと呼ぶCVT(無段変速機)を採用。「スムーズ。一番トルクがあるところを使おうとしている」とのことで、非力感はない様子でした。

普通のAT車では、登り坂でクリープ現象を利用して止まっていることが出来ますが、一般的にCVTはこの現象がありません。

シビックのCVTを試してみます。約4%程度の登り勾配で一旦停止、ブレーキから足を放します。やはりクルマはゆっくり後退しました。

このグレードには、ブレーキを放すと0.3秒間制動を維持する「クリープエンドシステム」が付いています。基本はブレーキを踏んでいることが前提で、足を放してしまった場合の一瞬のラグを助ける機能でしかないようです。

三本さんは「普通のAT車に馴れてしまって先入観を持っているから、CVTを運転する場合その特性を知っておく必要がある」といつもアドバイスします。

Uターンしながら、10センチくらい段差のあるところをゆっくりと乗り越えていました。「うまい具合いに乗り越える。サスペンションの仕上げがいい」とホメます。

「どうしてDOHCでないのか」という問いにホンダの人は「DOHCは高回転でパワーを出すのには向いているが、日常的な3000~4000回転のトルクを厚くするにはシングルのほうが向いている」とのこと。

もはや「環境」というセールスポイントなしでは商品にならなくなってきた昨今。ここで「運輸省排出ガス認定制度」について少し触れます。

まず「平成12年排出ガス規制」は、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)をこれまでの「昭和53年排出ガス規制」より70%の削減を義務付けています。

運輸省排出ガス認定制度」は、平成12年規制よりもさらに排出量を低減したクルマを低排出ガスとして認定する制度。低減レベルに応じて3段階に分類され、認定車両にはリヤガラスにステッカーが貼付されます。

「良-低排出ガス」(G-LEV)は25%低減
「優-低排出ガス」(E-LEV)は50%低減
「超-低排出ガス」(U-LEV)は75%低減 
 
期間限定でそれぞれに自動車取得税が優遇されます。

ステッカーに表記される「☆」マーク。
良-☆。優-☆☆。超-☆☆☆。

シビックは☆☆です。ちなみに先週のブルーバードシルフィは☆☆☆でした。しかしあのステッカー、もう少しカッコいいデザインにならないものでしょうか。

シンプルだけど安っぽくないインパネ。三本さんも実用的で悪くないといった感想でした。中央のインパネに配置されたATセレクターが目を引きます。真ん中を仕切るものがないので運転席から助手席へ、そして前後のウォークスルーも可能。

シート座面の地上高は620ミリ。三本さんには乗り降りし易いと好評でした。またシート自体も座りごこちがいいとホメています。「快適を追求するとシートも手を抜けなかった」とホンダの人。

後席も広いです。野中さんが座って足を組んでみます。よく前席を前へいっぱいにスライドさせておいて後席の足元を広く見せる演出がありますが、そんなインチキがないことを三本さんが前席を更に前へスライドさせて証明していました。

大きなキャビンを確保するため、エンジンルームはかなり犠牲となりました。ボンネットの中は狭いです。メンテナンス容易性に問題ないのか少し心配です。

今週発表された新型マーク2もロングホイールベース、ショートノーズだそうで「オーバーハングは短く、ホイールベースは長く」という傾向は今後も広まりそうです。

ドアーにサイドプロテクターがまったくありません。ホンダの人は「スッキリしたデザインを重視した」として、ツルッとした曲面にこだわっていました。

三本さんは「NSXで懲りた。オールアルミボディだったから、ちょっとヘコんだだけでも修理ができず、ドアーを交換するしかなかった。マイッタよ」と言っていました。しかし一体どこで傷つけられたのでしょう。少なくとも私が行くディスカウントショップの狭い駐車場で、NSXを見たことはありません。

ラジオのアンテナは最近のヨーロッパ車に多い、屋根につく釣りざお先っちょタイプで可倒式。スクリュー式と違い、たぶん盗まれることもないだろうし、洗車機に入れる際もラクかと思われます。

私事で恐縮ですが、先日、伸び縮みするオートアンテナがイカれてしまった愛車の修理費が思いのほか高かったので、シンプルなアンテナがいいと思う今日このごろです。

後席を前に倒すと、フラットなラゲージスペースが出現。ホンダの人が言うにはマウンテンバイクが3台(前輪外して)積めるそうです。

カローラがこんなに変われる時代だ」と宣伝されていますが、「シビックがこんなに変わってしまった時代か」と言い換えたいです。

カローラか。シビックか。考えると夜も寝れなくなりそうです。

(妄想)三清さんと、横浜の街をめぐる楽しいデート。そんなときシビックはベストチョイスです。

いろんなスポットで遊ぶからすぐに駐車したり、乗ったり降りたりします。そういうことがスムーズに出来ると、デートもさらに楽しくなる。

そして夕暮れ。埠頭から眺めるライトアップされたベイブリッジ。シビックなら、なんとか助手席の三清さんに寄り添うことも可能。でも半ケツずれてかなりキツイ姿勢。

「場所をかえて、いつまでもベイブリッジを眺めようか」全室オーシャンビューの横浜プリンスホテルへ向かうとき、リーンバーン走行状態を示すエコランプは一度も点燈しませんでした。

★次週の予定
トヨタ・カローラ