TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・ストリーム Vol.114 (2000/12/7)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.114 (2000/12/7) 毎週発行
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★12月4日放映
ホンダ・ストリーム

ストリームは「2000~2001日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。5ナンバーサイズで7人乗り。ホンダの人は「コンパクト・ミニバンの決定版です!」と自信満々でアピールします。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/STREAM/

基本スペックは、直列4気筒DOHC、2リッター、154ps、トルクは19Kg。
燃費は10・15モードで14.2Km/Lと公表されています。価格は189.8万円(試乗車は209.8万円)。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10.3Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65~66dBでした。運輸省排出ガス認定制度は☆☆。

全長4550、全幅1695、全高1590、重量1410kg。

エンジンは1.7リッターと、i-VTECと呼ぶ新開発の2リッター。iはインテリジェント(知能化)の略だそうです。

グレード構成は1.7リッターの「G」、「L」、2リッターの「iL」、「iS」。全グレード4WDの設定あり。158.8万円~209.8万円。

「ストリーム」は英語で流れ、時流といった意味で、21世紀のクルマとして新たな時流を創りたいという想いから命名されたとか。エクステリアはその名のとおり、流れるようなフォルムを実現したとのこと。

ホンダの人は「決してオデッセイの縮小版ではありません」と強調します。室内高は1300ミリとオデッセイより広々しており、それでいて低重心。スポーツクーペのような一体感を持ち合わせた新時代の快適ミニバン。

プラットフォームはシビックと共通。フロントノーズはシビックよりも50ミリ長くなっていますが、エンジンルームは共通。サスペンションの形式と構造も同じだそうです。

三本さんは「私から言わせれば(前後長で)もっと小さくてもいい」とのこと。

ホンダの人はコンペティターとしてトヨタイプサムの名前を上げていました。7人乗り、コンパクト・ミニバンの教祖イプサム

イプーなどと意味不明な宣伝をしているイプサムですが、登場した時期やその後いろいろなクルマに影響を与えたイプーは偉大です。イプーの寸法は、全長4530、全幅1695、全高1620~1645、重量1400~1480kg。

マツダ・プレマシーは、全長4295、全幅1695、全高1570~1590、重量1300kg。

三菱・ディオンは、全長4460、全幅1695、全高1650~1690、重量1380~1460kg。

オペル・ザフィーラは、全長4315、全幅1740、全高1675、重量1420kg。

いずれもコンパクトで7人乗りの室内ユーティリティを持つ強力なライバル達。確かにこの中で全長が最も長いのがストリームでした。

試乗はスポーティ仕様のiS。新開発の2リッターi-VTECエンジンは、吸気バルブタイミングのリフト量をエンジン回転数にあわせて連続的に制御するとのこと。全域でスムーズな特性で扱いやすくなったと言っていました。

個性的だった逆時計まわりエンジンはi-VTECから正回転へ。ホンダはこのi-VTECを全車に展開させる計画で、今後は正回転に統一し、逆時計まわりエンジンはなくなるようです。

現在、1.7リッターもラインナップするストリームは、正回転と逆回転が混在しておりトランスミッションも別々に用意されています。

操舵感はダイレクトな感じでスポーティーな印象。背が高いぶん横傾きはあるようですが、グラッとこない適度に硬い足回り。

室内インテリアもなかなかの質感。センターに配置されるATはSマチックの5速。マニュアルのような操作も可能で、三本さんは「操作しやすい」と言っています。

「クルマは高さ方向に余裕があったほうが快適だ」という三本さん。でも以前は、バンザイできるほど頭上空間が必要なのか?とコメントしていたときもあります。とにかく最近はこぶしを頭の上にのせるシーンが観れないのが残念。

頭上空間がやたらある場合だと実はシート座面が不自然に低かったりするケースがありますが、ストリームはそんなことはないようです。フロアは平らで足元が広々。

オデッセイも前方の見切りが悪いらしいですが、ストリームも見切りはよくないようです。慣れれば問題なしということか。

ホンダらしいオシャレなラインのエクステリア。三本さんもほぼ気に入った様子。しかしリアのコンビネーションのテールランプにツッコミが入りました。

「真っ赤な稲荷の鳥居みたいだ」。三本語録に登録したい見事な形容。

スタジオに来ていたホンダのエクステリア担当者は、「コストはかかったが、かっこよく仕上がった」という見解。

ぐるっと囲むようなコンビネーションは、どこがダミーでどこが点燈するのかよくわかりませんでしたが、高い位置で大きくひかるテールランプは、夜に信号待ちですぐ後ろにつくと眩しいと感じることがあります。ライダーも眩しいと感じるようです。

ヘッドライトの中?にあるフロントのウインカー・シグナル。ヘッドライトが点燈した場合の視認性に問題ないのでしょうか。

ディスチャージヘッドライトがオプションで用意されます。iSには標準装備。今やこのディスチャージを選択できることはクルマ選びの重要なポイントとなっていると思います。

サイドプロテクターがありません。駐車場で隣りのクルマにドアを当てられると愛車にキズがつくかもしれません。プロテクターはオプションにて用意されているそうです。

クラストップレベルの安全性能。栃木にあるすごい衝突実験施設はダテじゃありません。実験施設をもっているからホンダのクルマは安全だと即言い切れませんが、逆にあれだけのものを持ってるのに衝突安全性が劣っていたら「何のためにあるんだー」ということになります。

エアコン・フィルターが高性能。ディーゼル・ガス臭や花粉などもシャットアウト。チャイルドシートのブラケットはISO-FIX(イソフィックス)対応。室内高のあるクルマは、お父さんのチャイルドシート脱着作業もラクのではないでしょうか。

3列目シートにもヘッドレストが付き、シートの背もたれの中に収納できます。シート自体もスッキリと床下収納。

見事なパッケージと手ごろな値段で、さすがカー・オブ・ザ・イヤー受賞車といった感想です。強力な既存のライバル達から一歩秀でたか。

ホンダはコストパフォーマンスが高いと思わせるクルマをつくるのが上手いと思う。

大ヒットしているオデッセイは近ごろは巷にあふれかえり、ユニクロのフリース状態。

見慣れた2.4リッターのオデッセイにするか、i-VTEC搭載のストリームにするか。オデッセイの値引き事情を知りませんが、ストリームなら最上位車種のiSでもお釣りが出るはず。まさに同門対決。

(妄想)いそがしくなる師走を前に、三清さんとストリームでのんびりドライブへゴー!天気のいい休日に、なぜか日帰り温泉ヘ行ってしまう。

日中のポカポカとあたたかい日ざしを受けて、日だまりのようなストリームの車内。今日は2人だけのラブワゴン。

夕方になるとすぐに日が暮れるこの時期ですが、ディスチャージヘッドライトだと暗い帰り道でもルンルン気分。

楽しかった小旅行。コストパフォーマンスの高いストリームは、クルマにうるさい三清さんの顧客満足度も◎でした。

★次週の予定
マツダ・トリビュート