TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

マツダ・トリビュート Vol.115 (2000/12/17)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.115 (2000/12/17) 毎週発行
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★12月11日放映
マツダ・トリビュート】

99年東京モーターショウに「アクティビークルコンセプト」という名で出展。未来的なエクステリアが印象的でした。ジープ型をしていますがいわゆるヘビークロカンではなく、新たな価値を提供する「ドライビング・エンタテイメントSUV」です。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.tribute.mazda.co.jp/

基本スペックは、V6DOHC、3リッター、203ps、トルクは27Kg。燃費は10・15モードで8.4Km/Lと公表されています。価格は254.8万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.0Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65~66dBでした。運輸省排出ガス認定は☆☆。

エンジンは2リッターと、V6の3リッター。

グレード構成は2リッターの「LX」、「LX-Gパッケージ」、3リッターの「GL-X」。2リッターは2WDあり。179.8万円~254.8万円。

全長4395、全幅1825、全高1760、重量1510kg。

トリビュートの名前の由来は英語で、(神に)感謝のささげ物、という意味。「お客様にSUVのささげ物です」とマツダの人。

「しかしデカイ」と三本さん。フォードと共同開発で、これでもアメリカでは小型のSUVだとか。フォードのエスケープは兄弟車。

「それにしても日本ではデカすぎる」という三本さん。マツダの人は「幅はあるが全長はセダン並だ」といいます。確かにショートボディのような寸法。ちなみに先週のホンダ・ストリームの全長は4550でした。

ニューモデル同士で真っ向からぶつかる強力なライバル、トヨタ・クルーガーVのサイズは全長4685、全幅1825、全高1720、重量1825~2005kg。

全幅は同じですが全長はクルーガーVのほうが全然デカイ。

ところでマツダ唯一のヘビークロカン、プロシードマービーは一体どうなっているのでしょうか?その話題はありませんでした。

モノコック・ボディで軽量化を実現。四駆システムも本格的なものではなく、MPVで実績があるロータリーブレーカップリング方式。FFベースで普段は前輪駆動、滑り出すと後輪に動力が伝わるタイプ。前後50対50のロック機構あり。

試乗は三本さんお得意ダート走行が入りました。ラリードライバー経験者の三本さんとしては、攻める走りをすると滑りが気になり不満が出ます。

悪路や、はじめから滑りやすい路面を走る場合にはロック機能を活用したほうがいいようです。一方、重量が軽いことは「ラフロード向き」と評価。

高速ではトルクフルなエンジンで「アメリカの匂いがする」と表現。悪く言えば大味。乗り味は細かい凹凸を拾うとのことで、洗練された乗用車のような乗り心地には達していない様子。

「サスペンションのチューニングに関して、もう少し細かなセッティングの詰めがあってもよかったのでは」。

舵は機敏な設定。「クルマの性格から考えると神経質すぎるのでは」と三本さん。マツダの人は「クイックなほうがアメリカでは好まれる」とのこと。

ダート走行では多少ラフなほうが運転しやすいようですが、実際にはオン中心であることを考えたら、鈍なフィールより機敏なほうが気持ちいいのかもしれません。

運輸省排出ガス認定では、なんと☆☆をゲットした3リッターV6エンジン。ジャガーSタイプやトーラスなどに使われているフォード製。燃料はうれしいレギュラー。ちなみに2リッターエンジンの排出ガス認定は☆。

異様に広い頭上空間。あの三本さんが小さく見えました。コラムタイプのATセレクターにより左右、前後のウォークスルーが可能。

ヘビーなクロカン4WDは、でっかい図体のわりに室内スペースは狭いです。たぶんラダーフレームのせいだと思います。モノコックのライトクロカン系によくあるウォークスルーも、ヘビークロカンにはありません。

5人乗でラゲージスペースは広大。上に開くハッチバック形式。ガラス面が開閉可能で、荷物の出し入れの際、便利。

セカンドシートが外せるようです。するとほとんど貨物車か、またはキャンピングカー状態。広い平らな床に寝袋を持ち込めば、我が家の寝床より快適だったりして・・

スペアタイヤは非常用の小さいやつで、設置場所は車内。ラゲージスペースの下に納まりますが、その収納スペースは非常用のスペアしか入らないので、万が一パンクした際は泥だらけのパンクタイヤをラゲージに積むことに。

クロカン車はパンク頻度が高いという理由から、交換しやすいよう車外にデカイ標準タイヤを設けるわけですが、そういったコンセプトを引きずらなかったのがトリビュート。現実はパンクするような場所を好んで走りませんのでこれで十分。

広い空間とウォークスルー。一番うれしいと感じるのはチャイルドシートを設置するときかもしれません。アタッチメントはISO-FIX対応。

右の運転席側からニョキっと伸びるラジオのアンテナ。ドライバーが少しでも目障りに感じるものは設定しないのが普通。つまりこのクルマのベースは左ハンドルということ。

左ハンドル車はアメリカのフォードの工場で製造。日本向け右ハンドル車は、山口県にあるマツダの工場で製造。ジャパニーズ・クオリティ(偏見?)にこだわる人にはプラスポイントか。

リコールはクルマの評価とは直接関係ありませんが、たまたま米国で兄弟車のフォード・エスケープがやたらとリコールを連発したそうです(5回?)。このトリビュートでも先日、1つリコールの届け出がありました。

5回はちょっと多すぎるかもしれませんが、モノづくりをしているのですから仕方ないです。包み隠さない情報開示とサポートがあればユーザーは納得しますので、是非よろしくお願いします。

最上位車種で254.8万円は競争力あります。気になるトヨタ・クルーガーVの価格は、3リッターの4WDだと284万円~312万円。

このトリビュートでは2年後くらいをめどに、ハイブリッド車の計画もあるとか。

日本ではすっかりブームが去ってしまったクロカン4WD。デカイ、重い、走らない、クサイ(ディーゼル)の4拍子そろって最近では一転して嫌われ者。しかし世界的には流行しているようです。

一度はアメ車に乗ってみたい、でっかいクルマに乗ってみたい。マツダ・クオリティのアメ車はそんな人にもピッタリかも。

(妄想)三清さんとゆかいな仲間たち。トリビュートでさっそく初滑りに行っちゃいます。

広くゆったりしたシートは、大人数で長距離をドライブしたときその良さがわかります。

スノボがやりたい三清さん。でも事務所から禁止令が出ているのでダメ。

快晴。澄んだ空気ときれいな山々。白いウェアと毛糸の帽子がよく似合う。今シーズンから短いカービングにした三清さんは、滑りもなかなか調子良さそう。

そんな三清さんが選んだランチは、カレーにビール。スノボ全盛でも、スキー板が短かくなっても、ゲレ食は昔も今もかわりません。

たくさんの荷物、そして雪道。仲間との楽しいバカンスを演出してくれたトリビュートは、まさにドライビング・エンタテイメントSUVでした。(でも本当は三清さんスキーやんないだろうなあ)

★次週の予定
日産・エクストレイル