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『TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
Vol.116 (2000/12/24) 毎週発行
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★12月18日放映
【日産・エクストレイル】
日産にはこれまで、ライトクロカンと呼べる車種がありませんでした。たくさんのライバル達を見据え、明確なコンセプトで登場したスポーツ・ユーティリティ・ビークル。どう評価されるか注目です。
オフィシャル・ページはこちら
http://www.nissan.co.jp/X-TRAIL/
基本スペックは、直列4DOHC、2リッター、150ps、トルクは20.4Kg。
燃費は10・15モードで12.0Km/Lと公表されています。価格は200万円。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10.0Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65~66dBでした。運輸省排出ガス認定は☆。
エンジンは2リッターNAと、280psをたたき出すターボがスポーティバージョンとして用意されます。
グレード構成はノンターボの「S」、「X」。ターボモデルの「GT」。価格帯は185万円~282.5万円。試乗車は「S」グレードの4WDでした。
全長4445、全幅1765、全高1675、重量1400kg。
プラットフォームはブルーバードと共通。コンセプトはガンガン使えるタフ・ギア。4人が余裕で乗れて、4人分の荷物がきちっと積める広い室内。汚れに強いタフな内装。シートは撥水加工で多少の水なら拭いておけば大丈夫。取り外して水洗いできるラゲージスペースの床。
開発にあたっては、直接、若者達と接して調査したといいます。若者が求めていたものは、仲間と一緒に楽しめる、ヒエラルキー(階級、制度)のない、道具としてのクルマでした。
「これは飾っておくクルマではありません」と日産の人。高いオフ性能と、セダン並みのオン性能を兼ね備えたとのこと。RVだからいいんだ、というエクスキューズ(いいわけ)を一切なくすこと目指したとか。
ネーミングのトレイルとは足跡。道具として使い込んだ足跡に、このクルマの評価が見えるのかもしれません。
エンジンは横置き。日産自慢のオールモード4WDは、FFベースの電子制御カップリング方式。スカイラインGT-Rでも実績を積んでいる四駆システムです。
3パターン駆動制御は、前輪だけの2WDモード、路面状況にあわせて後輪にも駆動力がつたわるAUTOモード、前後の駆動力を固定するLOCKモード。
高速での乗り味は、乗用車に近い印象とのこと。ハンドリングは機敏なフィーリング。
時速100キロ時のエンジン回転数は約2500~2600。エンジン音は静だそうで、騒音の大半はロードノイズなど。
いつもの急な車線変更を行っても、特に不安はない様子でした。「2WD状態のほうが反応は機敏だが、AUTOのほうがロールが少なく安定している」と言っていました。
「ガンガン使ってほしい」と日産の人。使うというより、ダート道をガンガンかっ飛んでしまった三本さん。
レスポンスのいいエンジンと、クイックなステアリング。オフ性能を試すため、まず大きな段差を乗り越えてクルマの挙動チェックします。「まあまあだ。ダンパーの利きもいい」とのこと。
コーナリングでは素直なハンドリングを見せつけ、なかなかの実力派だと評価。
今度はダートでフル・ブレーキング。いろいろやってくれます。「ABSの利き具合は悪くないが、欲を言うと車速が遅くなったときにロックさせてほしい。そうすればあと2メートルは制動距離が短かくなるのでは」とのこと。
「最初は見た目で少々馬鹿にしていたが、この種のクルマとしては思ったより高性能だ」とホメていました。
頭上空間はこぶしが縦に余裕で動く程度。十分な空間を有していますが、この手のクルマにしてはやや狭い印象とのこと。
機能的なインパネまわりは、日産ではめずらしいセンターメーター。三本さんは機能的だとコメント。
センターメーターがどんなデザインになるのか期待したのですが、少々拍子抜けました。機能的かもしれませんが斬新さに欠ける気がします。ただ中央へずらしただけ。
ドリンクフォルダーがいっぱい付いているようです。中央には500ccのペットボトルが2本スッポリ納まるスペシャルホルダー。エアコンにより、冬はあったか夏は冷え冷え。
さらに運転席右側にあるカップフォルダーには灰皿がセットできます。右側灰皿は、喫煙ドライバーの理想。ちなみに灰皿はオプションで1500円です。
フロントフェンダーの部分には、サターンでも使われていたような軽いプラスチック樹脂を採用。少々へこんだくらいでは大丈夫。押すとベコベコするようですが、展示車をベコベコベコベコするのはやめましょう。
タフなラゲージスペースは広くてフラット。リアシートを前に倒し、座面を外すと1.8メートル以上もの平らな空間が生まれます。
ベーシックモデルで200万円という価格設定は、当初から決まっていたといいます。コスト第一主義で、割り切ったクルマづくりをはじめた新生日産。
オプションリストが約150点もあるというのがおもしろいです。トヨタ・bBのような遊びごころを持っているエクストレイル。
SUVとして基本的なところをキッチリおさえながら、個性を主張できる要素も取り入れている。スバル・フォレスターを彷彿させるスポーティなバージョンも用意され、中味的には抜け目ないSUVに仕上がっているようです。
あとはエクステリアが受け入れられるかどうか。実はここが一番重要な要素かもしれません。
(妄想)雪道などのウィンター・リゾートで威力を発揮するエクストレイルですが、スキーは先週行ってしまったので、今週はメリー・ミレニアムで盛り上がる東京ディズニーランドへ。
街もクルマも人々も、まるで今月になってから今世紀を締めくくるかのような慌ただしさ。
ソリッドでライトなフルタイム4WDは、都会の喧騒の中をキビキビと走りぬけ、夢のステージへ2人を誘います。
まわりにあるものは、ほとんど20世紀に生まれた。そう、私も三清さんも。
イルミネーションに飾られた夢と魔法の王国で、20世紀最後の聖夜に交わされた2人の会話。
私:今世紀最大の出来事は?三清さん:アナタと出会えたこと。
花火:(ドン、パパーン!)
★次週の予定
2000年を振り返る