TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

トヨタ・クルーガーV Vol.122 (2001/2/1)

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.122 (2001/2/1) 毎週発行
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

★1月29日放映
トヨタ・クルーガーV】

ハリアーとは腹違いの兄弟と考えていいようです。都会的ハリアーと、アウトドア派のクルーガーV。トヨタのラインナップは全くスキがありません。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/KlugerV/index.html

基本スペックは、V6DOHC、3リッター、220ps、トルクは31Kg。燃費は10・15モードで9.0Km/Lと公表されています。価格は304万円。国土交通省排ガス認定は☆

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.0Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は64dBでした。

全長4685、全幅1825、全高1720、重量1730kg。

ちなみにハリアーのサイズは全長4575、全幅1815、全高1665、重量1750kg。

エンジンはハリアーと同じで、2.4リッターとV6の3リッター。ディーゼルの設定はありません。価格は230万円~312万円。

四駆システムなどの駆動系はハリアーと同じですが、プラットフォームはエスティマと共通です。足回りはクルーガーV専用。

ハリアーアメリカでバカ売れしているように、走り・ユーテリティ・アクティビティが両立した、「使えるクルマ」が今世紀も根強い人気。力強いスタイルというオマケも付いてきます。

トヨタの人がアピールしたクルーガーVのポイントは、「SUVの魅力・楽しさと乗用車として高い基本性能の融合。力強いスタイル。高い走破性。大きなラゲージスペース。シャープでシンプルなデザインの中に適切な着座ポイントで乗降性と見晴らしの良さを両立。上質な居住空間。すぐれた乗り心地とすぐれた操縦・走行安定性を実現」。完璧デス。

次世代SUVの要素をすべて満足するというクルーガーV。どんなクルマなのでしょう。

高速道路では「しなやかな乗りごこち。それでいて足元はしっかりしている」と高速安定性は上々。

V6のパワーユニットは、MAXパワーよりトルクを重視した使いやすいエンジン。

必殺!高速での小刻み走行。不安定なロールもなく、安定している様子でした。

見事な足回りは、箱根の山坂道でもイケてる走りを見せてくれます。「ロールが気にならない。これは乗用車と同じレベルだ」と三本さん。

ビスカスカップリング式の四駆システム。駆動配分は通常で前後50:50。Uターンでハンドルいっぱいに旋回してもスムーズだったそうです。

三本さんの現在の愛車はトヨタプログレプログレのフルタイム四駆はFRベースの湿式多板クラッチですが、「いっぱいに旋回するとちょっとギクシャクする。どっかおかしいんじゃないか。見てほしい」などと主査にクレームをつけていました。

「スゴミのあるデザインをしているが、乗ってみるとおだやかでやさしい乗り味。コントロール性能が高い。静かでよく行き届いた、好ましいクルマだ」。三本さんのコメントを断片的に列記しましたが、要するにかなりホメています。

しかしデカイ。デカ過ぎる。1825という全幅はキツイです。スキー場の駐車場で隣りにランクルが来てしまったら、たぶん出れません。

やはりメインターゲットはアメリカ市場か。三本さんがそのようにツッコむとトヨタの人は、「輸出だけ考えればサイズはもっと大きい方が好まれる。海外と日本市場の両方を視野に設定した」といいます。

本当に我が国の事情を考慮したのか、かなり疑問。ハイラックスサーフは1800。ランドクルーザープラドで1820。まあセルシオは1830ですけど。

いいクルマだと検討しても、この幅で躊躇する人が必ずいると思う。

おかげで車内はかなり広い様子。当然です。しかし、「大きなクルマの割には、前席のシートが小ぶりだ」と三本さん。これは意外な指摘。実際にショールームで座ってみるしかありません。それで違和感がなかったら、三本さんがデカすぎます。

頭上空間はタップリ。視界も良好で気持ち良さそう。

視界の悪い(せまい)クルマはイケマセン。そういうクルマを長時間運転していると、だんだん顔があぶらギッシュになってきて、頭痛がしてきます。

立派なセンターコンソールがあり、前後左右のウォークスルーはできません。タイト感を演出したコックピット。

三本さんいわく「暗い」内装。フォローすれば落ち着いた配色。サードシートはありませんので、相当広いカーゴルーム。床下や小物入れなど、収納も多いようです。

見た目は重くカッタルそうなクロカンルック。シャーシーの設計が新しいせいか、数値の上ではハリアーより若干軽め。

ハリアーより室内が広く走破性が高い(と思われる)クルーガーVは、ラフロードが多いアメリカではピッタリかもしれません。

最近はクロカンルックの新しいSUVがポツポツ登場してきました。先週のヒュンダイサンタフェもそうでしたが、マツダ・トリビュート、日産・エクストレイルなど。ミニバンスタイルもそろそろ飽きてきた頃なのでしょうか。

ディーゼルを前提とするヘビークロカンは、進化が止まっている様子。

ハリアーと今回のクルーガーVを手がけたトヨタのチーフエンジニアは、「走りが乗用車と同じなら、走破性が高く行動的で、室内は広いほうがいいに決まっている。この傾向は当分続くと思う」と言います。

数年前、RVと総称された走らないクルマ達。今はSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)、AUV(オールラウンド・ユーティリティ・ビークル)など様々に進化しながら(中身はいっしょかもしれませんが)、繁栄はしばらく続きそうです。

(妄想)カップル同士4人で行く、お気軽お泊りスキー。

やたら荷物の多い三清さん。でもビックなクルーガーVなら、たくさんの荷物でもカーゴスペースへ余裕で積めます。

ゲレンデ・ビューのロケーションで、ちょっと気取ったディナー。おしゃれなバーで語り合う大人のアフタースキー。

学生時代にアルト4人乗車でスキーに行った話しをすると、大ウケする三清さんでした。

★次週の予定
ホンダ・ライフダンク