TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・ライフダンク Vol.123 (2001/2/8)

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TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.123 (2001/2/8) 毎週発行
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★2月5日放映
ホンダ・ライフダンク】

人気の軽自動車ライフにインタークーラーターボが付いたホットモデル。ターボ搭載車では初めて?国土交通省排ガス認定☆☆をゲット。ホンダでは全車で星2つが付くよう取り組んでいるとのことで、走りのホンダであり続けると同時に、環境面でも抜かりありません。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/auto-lineup/dunk/

基本スペックは、直列3気筒SOHCターボ、660cc、64ps、トルクは9.5kg。燃費は10・15モードで17.0km/Lと公表されています。価格は131.5万円。国土交通省排ガス認定は☆☆

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、13.0km/Lでした。時速100km走行時の騒音は70dBでした。

今回は雪の影響で山坂道の走行がありませんでしたので、好燃費傾向の数値が出ていると思われます。

また2000年10月より軽自動車の法定速度が時速100kmになったのを受けて、一般車と同じ100キロ走行時での騒音測定となりました。ちなみに従来通り時速80km時での騒音は68dBでした。

全長3395、全幅1475、全高1610、重量860kg。

価格は121.5万円~143.5万円。

「ダンク」とはダンクシュートのダンク。フレンドリー・マルチスモールのコンセプトに、ハイパワーなターボユニットを組み合わせたエキサイティング・ミニ。

車種別に発表される月間販売MVPでは「軽自動車を除く」となっており、軽自動車がどれだけ売れているか特に注目しないとわかりませんが、ライフについては1997年4月に発売以来、今年1月までの累計は56万台を超え、月平均で1万5千台も売れているというから驚きます。

ちなみに最も売れている軽自動車はスズキ・ワゴンR。月平均で約2万台を売り上げてトップ、次がライフ、ダイハツ・ムーブと続きます。

軽自動車を除く2000年12月度のトップはトヨタ・カローラで1万7千台、2位はホンダ・ストリームで1万4千台弱。軽自動車の世界にはカローラ並みに売れているクルマがゴロゴロいることになります。カルロス・ゴーン日産社長が軽自動車市場へ参入したくなる気持ちもわかります(それだけではないでしょうけど)。

軽自動車について旧態依然の優遇税制に批判的な声がありますが、みんながこれだけ軽自動車に親しんでいる実態もまた無視できません。

高速道路を100キロで流す三本さん。安定感や動力性能、乗り心地など特に不満はない様子。

スタジオで野中さんが「時速80キロから100キロへ引き上げられて、これまでの軽自動車に問題はないのですか」という質問に対しホンダの人は、「開発では最高速度の限界を想定して行っている。時速100キロやそれ以上であっても何の問題もありません」とのこと。

特に1998年10月以降の新規格軽自動車は、既に十分なポテンシャルを持っているようです。これまで新車情報に登場した軽自動車のインプレッションの中でも、「時速80キロまでなんておかしい」といった三本さんの発言が幾度かありました。

時速100キロ時のエンジン回転数は約5000。ミッションは3速AT。燃費のことを考えたら、今まで通り80キロくらいで巡航していたほうがいいかもしれません。

3速の理由は?という三本さんの質問にホンダの人は、「このクラスのFF用には3速ATしか持っていない」とのこと。

理由というのは特に無くて、手持ちのアイテムで賢く成立させた、といったところ。できれば多段もしくはCVTのほうが有利だと考えているようです。

ライバル達は4速ATを採用しており、この点はマイナスかもしれません。騒音が目立った高速走行でしたが、軽自動車の街乗り中心の性格からすればあまり欠点といえないのかもしれません。

三本さんも指摘していたように、エンジン周辺のアイテム不足は、ホンダ独自の逆回転(反時計回転)エンジンに起因しているようです。他社とはエンジンの回転方向が逆で、ミッションなどを自社開発している現状。

ホンダの独自性として貫いていたわけですが、ストリームから搭載が始まったi-VTECから正回転へ。ホンダはこのi-VTECを全車に展開する計画ですので、今後は反時計回転から決別するようです。いずれ軽自動車にも波及していくと思われます。

ダンク専用に一新されたフロントまわり。インタークーラーの外気取り込み口は正面に。

64psというのは業界自主規制であり、エンジンのパフォーマンスはもっと秘めているようです。

三本さんが「本当は何馬力くらい出せるの?」と聞くと、もともとエンジン畑だったというホンダの主査は「100馬力くらいは軽くイケる」とのこと。

660ccにターボで過給して極限までチューンしているような印象ですけど、実際には余裕のよっちゃん。そういった意味でエンジンの耐久性に全く問題がないとのことでした。

三本さんは「ホンダらしく横並びから抜け出して70馬力くらいにしたら」などと言っていました。

3気筒についてツッコむとホンダの主査は「4気筒のほうが静粛性は高いが、トルクは3気筒のほうが出しやすい」とのことでした。

乗り味は悪くないようでしたが、しかしサスのストローク量が少ないと指摘。

アップライトなポジションで視界は良さそう。頭上空間もたっぷり。足元もたっぷり。後席のレッグスペースもたっぷり。

スポーティー感を演出をしたというオレンジのインパネメーターは「見づらい」。夜、照明を点けると逆に見やすくなると言っています。

ハンドルから生えるタイプのコラムシフト。「ストリームのようなインパネシフトにならないか」と三本さん。まあ欲を言えばキリがありません。

シート生地は平織りのファブリック。「このシート生地はイイねえ」とホメています。座面も乗り降りしやすい高さでグー。

税金面で優遇しすぎると指摘される軽自動車。ちょっと自家用乗用車とくらべてみます。

まず毎年納める自動車税。最低水準は1000cc以下の29,500円。

500ccアップするごとに約5千円づつ上がっていきます。ちなみに私のクルマは2.7リッターなので51,000円。軽自動車は一律7,200円。国土交通省排ガス認定の適用によって自動車税は軽減されます。詳しくは国土交通省のHP「自動車税制のグリーン化」
http://www.mlit.go.jp/kankyo/green.html
をご覧ください。

車検のとき納める重量税。最低水準は~1tで12,600円。0.5t刻みで6,300円づつアップします。払うときはこれの3年分もしくは2年分だからキツイっす。

ちなみに私のクルマの場合1.5t~2.0tクラスに該当し、車検時に払う2年分の額は50,400円。軽自動車なら2年分で8,800円ポッキリ。

軽自動車の税金が安いのではなくて、私のクルマが高すぎる!

環境を汚しているクルマに乗っているのだから当然だ、という意見もあるでしょう。ここでは軽自動車の税金の有利性について示しただけで、高い安いの議論はしません。

軽自動車は同一条件の中で切磋琢磨しているワンメイクレースのようです。クルマ本来の本質をトコトン追求し、技術も文化も健全な市場のような気がする。

税金の額について問題があるのなら、いずれ是正していけばいいだけのことで、それより、世界に誇れる日本独自のクルマ文化が今世紀もますます発展することを願いたいです。

(妄想)軽自動車をちょっとかわいく飾って、小器用に運転するワンギャル(ワンダフル・ギャルの略)。

時々反対車線のセブンイレブンへ強引に突っ込んで行く無謀な運転が見受けられますが、嫌いじゃないです。

三清さんがライフダンクを運転している姿は、イケイケワンギャルというよりイケイケ若妻。

お買い物では機動性を生かし、いろんな店をまわって値段を比較、一番お得な店で目的の品をゲット。しかし燃料代がかかっていることは、あまり意識しないのでした。

★次週の予定
スズキ・グランドエスクード