TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ランドローバー・フリーランダ Vol.135 (2001/5/4)

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TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.135 (2001/5/4) 毎週発行
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★4月30日放映
【ランドローバー・フリーランダ】

英国の名門ローバーは1994年にBMWによって買収されましたが、その超赤字体質に耐えきれず、結局バラバラに切り売りされ、そのうちランドローバー部門は現在、フォードグループに属しています。これで007がBMW乗る理由はなくなりました。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.landrover.co.jp/

基本スペックは、V型6気筒、DOHC、2.5リッター、177ps、トルクは24.5kg。燃費は10・15モードで7.7km/Lと公表されています。価格は335万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.0km/Lでした。10・15モードより良い燃費。時速100km走行時の騒音は67dBでした。

全長4390、全幅1810、全高1770、重量1580kg。

日本に導入されるのは2.5リッターモデルのみ。価格帯は295万円より。3ドアのショートもあり。

四駆専門のランドローバーのランナップは、レンジローバー、ディスカバリーディフェンダー、そして今回紹介すフリーランダー

フリーランダーは最も安価で、いわゆるライトクロカン的存在。ヨーロッパでは97年末に登場し、2年間で約12万台も売れた4×4のベストセラー。

「どうして日本導入がこんなに遅れたのか?」という三本さんの質問に正規代理店の人は、「当初は1.8リッターと、2リッターのディーゼルターボのみで、しかもATの設定がなかった」とのことで日本導入は見送られていたようです。

新しい仕様では、マニュアルのような操作ができるステップトロニック付5速ATを採用。ニコニコ安心の日本製だそうです。

さらに初期モデルよりパーツで約70%もの改善・改良が施されている、との話しでした。

日本の高速道路を「砂漠のロールスロイス」の孫?でひた走る三本さん。

小型4×4といっても車幅で1.8メートルを超える決して小型とは言えない図体。でも全長はハイラックスサーフハリアーより短く、RAV4よりは長い、といったサイズ。

「乗り心地は悪くない」とのことでしたが、やかましいと言っていました。風切り音、ロードノイズ、メカニカル音、そしてエンジン音。あらゆる音が耳についたとか。オフロード車とはいえ、ガソリンエンジンで67dBはうるさいほうか。

時速100キロ時のエンジン回転数は約2600。5速ののくせに高め。これも騒音の一因。三本さんは、「でもまあこれがコンセプトなんだろう」と納得していました。

次に「ハンドルが太すぎる」と言ってます。三本さんの感覚で直径3センチほど。小径、革巻きステアリングで見た目はスポーティーでいいんですが、「太いすぎると握力が十分伝わりにくい場合もある」とのこと。

操舵感はキビキビしている模様。オンロード性能を強く意識した結果か。しかしその操舵力は重たいようです。特に山坂道では「これと格闘するのはキツイ」といった発言も。

「格闘」というのは、このクルマのエンジン特性も影響している模様。「パワーの出かたが重たい」と言っています。「目覚めが悪い、大男がのっそり力を出す感じ」と表現。

車重は意外と軽いし、パワーも十分なはずなのに、軽快なフィーリングが得られないようです。

先進のエレキ制御が自慢。急な下り坂で速度を自動的にコトロールするHDC、滑りやすい路面でもグリップ力を制御するETC、急ブレーキ時の危険を回避するというEBDなど。

特にHDCはランドローバーの特許だとか。番組冒頭に紹介されたPRビデオでは、チョー急な下り坂にて、ATセレクターの横にあるボタンを押すとあら不思議、アクセルやブレーキを操作しなくても、自動的に最適な速度でジワジワと下っていきます。イメージとしてはクロカンのトランスファーにある4Lみたいな感じでしょうか。

4WDのシステムはFFベースのフルタイム四駆で、路面状況に応じて前後の駆動配分が変化。

試乗車の内装は本皮シートで品のある豪華さ、かつ英国風の明るい色合い。

室内は広いようですが、乗り込むときに、三本さんの大きな顔がひっかかるようです。屋根が若干低いのか、Aピラーの立ち位置がよくないのかもしれません。

ボンネットの形状が工夫されていて、先端の見切りがいいようです。ボンネットは鉄板。

サイドファンダーは樹脂製でパンチしてもヘコみません。今回は三本さんに代わって代理店の人が自らパンチしてアピールしていました。

バンパーは塗装されていない黒い樹脂。日本車でこのような外装にすると売れなくなるので、ほとんど見られません。

ドアーのサイドプロテクターは付いていませんが、オプションで用意されているそうです。

三本さんが感心していたのが、リアの荷室のドアー。ガラス窓が付いていてキーのリモコンで自動開閉。つまりハイラックスサーフのような感じですが、おもしろいのは扉を開けると窓が自動的に1センチ程度下がります。

空気を逃がしながらスムーズに開閉する、といった理由。ドアーを閉めると窓も自動的にキュッと閉まる、といった具合。国が違うと金のかけかたも違います。でもすべてのドアーにその機能がないと、趣旨として意味がない気もするが。

日本市場へは年間2000台を計画。ライバルは?と質問されて正規代理店の人は、トヨタ・RAV4、ホンダ・CR-V、日産・エクストレイルマツダ・トリビュート、フォード・エスケープ、価格的にはトヨタ・ハリアーを上げていました。

強力なライバルに苦戦しそうですが、ランドローバーをよく知る人には、たいへん魅力的なクルマかもしれません。

(妄想)遠くシルクロードの砂漠に夕日が落ちて、空には金色の三日月と、宝石のようなキラキラ星。

英国製の気品あるインテリアに身をゆだねる三清さん。はるか遠くを眺める横顔。幻想的でエロティック、いいえエキゾチック。

私は某国の特殊情報部員。三清さんの運命はいかに・・・

2人を乗せたフリーランダーは、神秘的なビリジアンブルーの砂漠の海を、どこまでも走って行くのでした。

★次週の予定
ホンダ・ステップワゴン