TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・ステップワゴン Vol.136 (2001/5/17)

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 『TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.136 (2001/5/17) 毎週発行
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★5月7日放映
ホンダ・ステップワゴン

初代は1996年5月に登場。当時、三本さんは「こんな四角なクルマが売れるのだろうか」と思ったそうです。しかし通算47万台も売れる人気車種に。2代目もホンダマジックが続くでしょうか。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/STEPWGN/

基本スペックは、直列4気筒、DOHC、i-VTEC、2リッター、160ps、トルクは19.5kg。燃費は10・15モードで12.2km/Lと公表されています(車両重量が1520kg以上のとき)。国土交通省の排ガス認定は☆☆。価格は229.8万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、10.7km/Lでした。時速100km走行時の騒音は65~66dBでした。

全長4670、全幅1695、全高1845、重量1510kg。価格は185.8万円から。

日本で最適なミニバンを目指したという新型ステップワゴン。初代同様、全幅は5ナンバー枠におさまりました。

小さくても最大の空間、最高の使い勝手をトコトン追求。そして徹底的に「子供」へ的を絞ったコンセプト。オフィシャルページを見るとその思想がモロにわかります。

想定するユーザーのターゲットは、小さな子供の居る家族。ホンダの人は「上の子は小学3年生、下の子は幼稚園の年中くらいの家族」だと言っていました。

それは「家族の青春時代」なんだそうです。子供が中心。何をするのも家族と一緒。あらゆることが家族でバンザイ。そして、家族の青春時代は意外と短い。

そんな貴重な青春時代を楽しくサポートしてくれるクルマ、それがニュー・ステップワゴンです。

小学3年生くらいの子供たちに実際リサーチすると、彼らがクルマに求めるものは「食べる、遊ぶ、寝る、何でも積める、そしてどこへでも遊びに行ける」であり、「イカ走り」「ナンパ受けする」と答える小学生はほとんどいなかったようです。

「子供たちが満足できる」ことがステップワゴンの第一コンセプト。100Vのコンセントもついてますので(上位車種に標準)、ナビのモニターで即ゲーム可能。

子供は満足しても、忘れてはいけない家族のキーマンはママ。パパがクルマ選びの情報収集を行い、それを受けて最終決定を下すママゴンの評価ポイントは「便利、経済性、そして環境」。

最後で恐縮ですが、パパの気になるポイントは「安心(安全)とプライド」。プライドとはクルマに対する「世間の目」といったところでしょうか。

クルマを値段で優劣つける時代は終りました。いつかはクラウンなんて冗談じゃない(クラウンがいけないのではなく、その階層的なモノの考え方)。また高価なクルマは盗まれてしまう、といったリスクも発生してきました。

ステップワゴンについてホンダの人は「ヒエラルキー(階層、階級)を感じさせないクルマづくりを目指した」と言っています。まさに公私共に青春時代を送る世代が共感できるクルマ。

そんな新型ステップワゴンにニッポンの頑固オヤジが試乗します。

i-VTECエンジンは低中速トルクを重視した設定で、実用域で必要十分なパワーとトルクを発揮。高速道路、山坂道通じて過不足は感じないと言っていました。

4速AT。ちなみにMTの設定はありません。時速100キロ時のエンジン回転数は約2600、3速では約4000。

工夫された斬新なインパネシフト。ゲンコツみたいなシフトノブ。ハンドルに近い位置にあって操作しやすそう。

操舵感は「わりあいにハキハキしている」という表現でした。ステアリングの操舵は軽いようです。

おだやかに発生するロール。「乗り味はマイルドでステアリング特性に合っている」とのコメント。

シート座面が高く見晴らしのいい運転席。「でも運転に違和感がない」と言っていました。

ロケ当日は風が強かったらしいですが、「横風の影響を意外と受けないなあ。クルマが乱されない」と言っています。

「室内が静かだ」と何度かコメントしていました。運転者と3列シートに乗る人とが普通に会話できる、とのこと。

ワインディングで感じる高いボディ剛性感。特にねじれ剛性は大幅に向上したそうです。

山坂道にて、カーブでのロールはそれなにり抑えられているとのことで「従来よりかなり進歩している。特にエンジンは良い出来だ」との評価でした。

豊富なシートレイアウトは子供達を退屈させません。オプション設定の「ビルトインテーブル」を使って車内で楽しいお食事が可能。

スタジオではホンダの人と三本さんが車内に乗り込み、テーブルを囲んで話す場面がありました。ホンダの人の身長は180センチ、三本さんも170センチオーバー&80キロのでっかいコンビでしたが、狭苦しい様子はありませんでした。

完全にフルフラットするシート。快適な寝心地は初代ゆずり。これなら子供達との車中泊も余裕。でも大人のカップルズ車中泊は控えましょう。

ドライビング・シートはホールド性が向上し、パパの長時間ドライブをサポート。

試乗車のシート色はベージュ。ほかにイエローとブルーがあって選べるようです。三本さんはこのメインカラーであるベージュの色合いが気に入らないようでした。

待望の電動パワースライド・ドアー。上位車種に標準装備です。キーレスエントリーに対応。ホンダの電動スライドといえばオデッセイの親分、ラグレイトで実績あり。

はさまれ防止装置付き。スタジオで三本さんの足を使って実験。電動クローズ中のドアーに意図的に足をはさむと、まるでエレベーターのようにドアーが開きました。

ステップワゴンのスライドドアーは従来どおり片面のみです。ライバルのセレナでは両面開いてパワースライド。セレナのとき、その安全性について議論がありましたが結局どうなんでしょう。片面と両面、どちらが有利と判断するか。

使いやすさはアクセスの良さから。子供にとって重要なのは「乗りやすさ」ではなく、「降りやすさ」なんだそうです。その視点で低く設定されたサイドステップ。

換気のため少しだけチルトする後部座席の窓。このあたりは「もうすこし目新しい工夫がほしかったところ」と三本さんは指摘。

今回、もう一つの目玉は「ステップコンポ」です。車載用の折りたたみ式自転車。電動アシスト付きで、クルマでの充電が可能。

もちろんこれは別売り。充電器込みで11万9千円。チト高いか。将来はオマケ?で付けてほしい。

そういえば昔、ホンダ・シティを買うと「モトコンポ」が付いてくるなんて広告がありました。モトコンポはシティ専用に開発された車載用のミニ原チャリです。ホンダのやることは昔からすごかった(笑)

ステップコンポの試乗もしてくれた三本さん。電動アシストでラクチンみたいです。2段変速付き。クルマ同様、1速目、2速目とマメにギアチェンジし、その性能を確かめていました。

それもそのはず、三本さんはなんとホンダの電動アシスト自転車「ラクーン」を所有しているとか。古いバージョンらしくて、「私のラクーンはすぐにバッテリーが上がって困る」と嘆いていました。

ホンダの人によると、ステップコンポの開発にはそのラクーンのノウハウが活かされているとのことでした。

ステップコンポは、専用の収納ボックスにより完全収納できます。ただし収納にはかなりコツが必要かも。折りたたむというよりは、バラすといった感じでした。

「ステップコンポ」は子供達にとって最高の遊び道具になるかもしれません。そしてステップワゴンは、最高の「子供部屋」かもしれません。

(妄想)三清さんとステップワゴンで行く、初夏のピクニック。新緑。フレッシュな風と太陽。そして三清さんのスーパーフレッシュな笑顔。

お昼は、ステップワゴンご自慢の「ビルトインテーブル」を広げて車内でラブ・ランチ。すこぶる快適です。広いクルマでよかったなあと感じる瞬間。

でも私と三清さんと、ステップコンポが2台ほしかったデス(チャリの2ケツはあぶないのでやめましょう)。

★次週の予定
トヨタ・WILL VS