TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

トヨタ・イプサム Vol.141 (2001/6/14)

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TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.141 (2001/6/14) 毎週発行
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★6月11日放映
トヨタイプサム

今の子供たちにクルマの絵を描かせると、ミニバンになるそうです。今日のミニバン黄金期を築くお手本になったのが、初代イプサムではないでしょうか。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Ipsum/index.html

基本スペックは、直列4気筒、DOHC、2.4リッター、160ps、トルクは22.5kg。燃費は10・15モードで12.0km/Lと公表されています。国土交通省の排ガス認定は☆。価格は259万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、9.7km/Lでした。時速100km走行時の騒音は66~67dBでした。

全長4650、全幅1760、全高1660、重量1490kg。

初代の5ナンバーサイズから、新型は3ナンバーへ移行。エンジンはハリアーやクルーガーVにも搭載されている、定評の2.4リッターガソリンエンジンの一本立て。

コンペティターとして、かなり意識したというオデッセイの寸法は、全長4770、全幅1795、全高1630、重量1650kg前後(2.3リッターモデル)。

イプサムのほうがややコンパクト。重量も軽く、オデッセイの2.3リッターエンジンを搭載するモデルにくらべて少しばかり余裕あり。

コンセプトは「ミニバン・トゥモローの提案」。これからのミニバンに求められる要求を原点から問い直し、ミニバンの将来像を提示すること。トヨタの人がアピールしたポイントは以下の通り。

1、インテリジェント・パッケージ。むやみに大きくせず、コンパクトなサイズで室内のスペース効率を高めるとともに、初代から実現している最小回転半径5.5mを確保するなどの取り回しのよさを継承。

2、インテリジェント・ユーティリティ。多彩なシートアレンジ。初代のウィークポイントであった「荷物スペースが少ない」ことに対応するため、スペアタイヤを助手席下へ移動し、タップリした床下収納スペースを設置。

3、アドバンスフォー・デザイン。カタマリ感と質感を強調したダイナミックなスタイル。

4、ドライビング・プレジャー。パワフルなユニット。セダンの運動性能を兼ね備える。

プラットフォームは新開発。この新プラットフォームが、トヨタ・ラインナップの中で今後どのようにバケいくのか注目されます。

高速道路をイプーする三本さん。ちなみに意味不明だったイプー君は、新型よりお役目ごめんになった模様。

自動で可変するインテリジェント・ダンパー「H∞(インフィニティ)TEMS」の凝った乗り味に感心する三本さん。乗員数や荷物の重量変動に左右されない、ハイレベルな安定性や乗りごこちを提供。

山坂道ではTEMSを「スポーツ」に固定。ワィンディングが気持ちイイ、と言っていました。

振動や操縦安定性、限界まで攻めた場合のタイヤの鳴り出し方など、「チューニングが煮詰まっている。乗用車(セダン)と同じ性能」とのこと。

試乗車はFFでしたが、5台に1台は4WDが売れるといイプサムの四駆システムは「アクティブ・トルクコントロール4WD」。発進、加速、滑りやすい路面、コーナリング時など車両の状態を検出し、最適な駆動力を後輪へ配分するすぐれもの。

オプション設定の「ブラインド・コーナーモニター」は、フロントグリルの鼻先に設置され、左右を映す小型カメラ。見通しの悪い路地から出て行くような場合に威力を発揮。

初代モデルにもあったかもしれませんが、これまたオプション設定の「音声ガイダンス付きバックガイドモニター」。奥さんも駐車ラクラク、バックでOK。

さすがトヨタの新型らしく内装はプライス以上の出来。最近のトヨタは常にワンランク上をねらってきます。

特に我々日本人は、クルマを走る道具というより居心地のよい空間と捉えるので、内装の質感は重要なポイント。しかしキメ細かい内装は海外でもウケるわけで、誰でもワンランク上がいいに決まってる。

毎週恒例、スマートな野中さんのシートチェック。3列目シートに座ってくれました。

1列目より2列目、2列目より3列目のほうが座面が高く、視界良好。そのせいで3列目の頭上空間が若干少なめ。身長160センチの野中さんで、天井に頭が触れました。

背もたれを少しリクライニングですると、頭上空間に余裕が生まれ野中さんでも快適に。

3列目シート後ろの床下収納スペースは有効だと思いました。ビッグな容量もさることながら、フタがあるラゲージはいいもんです。何でもかんでも入れてしまわないように注意しないと。

ゴルフバッグが一つ横にスッポリ入るようです。または旅行用スーツケースが縦に2つ。そしてあまり運ばないでしょうけど、くぼみを利用して高さのある観葉植物などいかがでしょう。

先に書いたとおり、この収納スペースはスペアタイヤを助手席の下へ移動したことで実現。ジャマだったんですね、スペアは。以前から思っていたのですが、使うときだけ膨らむタイヤ、というのはダメか。時代はすでにランフラットに移行しているのでボツでしょう(笑)

この床下ラゲージは、4WDモデルでは容量が約半分になります。スキーに行くときに、たくさんの荷物が収納できないのはちょっと残念。

2列目3列目を前に倒せば、奥行き190センチの広大なラゲージになります。MTBがそのまま積めることを前提に考えられた設計は、フラットで高さのある空間を実現しています。

エクステリアについては、私はセンスがないので何も申しませんが、車幅について少々。

以前も書いたのですが、車幅1750ミリまでが「快適乗り回し」の許容範囲だと思います。イプサムは1760と少しハミチンしましたが、オデッセイの1795よりはコンパクト。みてくれ競争にならなかったのがよかったデス。

大きすぎると文句をいうと、「その下に小さいやつをラインナップしていますから、そちらを」などと言い返されますが、それは少し違うと思う。プログレや、そして先日発表されたブレビスを出してきたトヨタは分かっているようです。

不満がない様子だった試乗レポート。しかしポツリと、「イプサムでなければならない、何かが見つからない」と三本さん。

雑誌ペストカーで、クルマ好きのテリー伊藤が新型イプサムについて、「ミニバンとして一つの理想形。頂点を極めたミニバンは、これ以上進化できないだろう」と書いていました。つまりミニバンとは所詮、つまらん乗り物だと。

テリー伊藤を浮気引用したのは、私も同じように感じたからです。

欠点はない。しかしサムシングというかワクワクするものがない。安価でこの性能を手に入れるワクワクした満足感はあるでしょうが。

サムシング?スピリット?ミニバンにそんなもの不要。いや、すべてのクルマにそんなもの不要。そんな訳のわからんモノを付加するから日本のクルマは幼稚になる、と嘆いたジャーナリストも多かったはず。

イプサムこそ、クルマ本来の正当な進化なのか。それとも、つまらんクルマなのか。買いなのか、そうでないのか。考えると夜も眠れません。

(妄想)イプサムにMTBを載せて、三清さんと初夏の高原へ。

同じカラーのMTBでラブ・サイクリング。楽しいっす。2人で抜群のロケーションを見つけて、ラブ・ランチ。三清さんお手製のお弁当が登場です。

運動したあとだから余計ウマッ。デザートのさくらんぼも、あっという間に平らげてしまった。このまま三清さんのチェリーも食べてしましたい・・

そんなアツアツカップルにもバッチリ使える、イプサムした。

★次週の予定
フォード・モンデオワゴン