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『TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
Vol.144 (2001/7/5) 毎週発行
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★7月2日放映
【アウディ・A4】
憧れているはずのベンツのシンボルよりも、なぜか4つの輪に惹かれる。他に類をみないクワトロ・システムに、スタイリッシュでエレガントで知的な要素を兼ね備える。名実ともに、真のプレミアム・セダンと呼べるのではないでしょうか。
オフィシャル・ページはこちら
http://www.audi.co.jp/new_A4/member/index.html
基本スペックは、V6、DOHC、3リッター、220ps、トルクは30.6kg。
燃費は10・15モードで8.2km/Lと公表されています。価格は533万円。FFモデルは363万円から。
今回の三本さんのインプレッションは、北海道の屈斜路(くっしゃろ)湖で行われた、アウディ・ジャパン開催によるプレス向け試乗会にて収録しています。よって残念ながら、いつもの燃費および騒音測定はありませんでした。
全長4555、全幅1765、全高1410、重量1660kg。
エンジンは2リッターと3リッター2種類。いづれもめずらしい5バルブDOHC。駆動方式は前輪駆動と4WD。2リッターは無段変速CVT、3リッターは5速AT。
スタジオにはアウディ・ジャパンの外国人社長がじきじきに出演。社長は「A4はアウディ・ラインナップの中で最も台数を売る中心車種。自信に満ちあふれ、高いスタンダードをもつ洗練されたユーザーにふさわしいクルマ」と気合を込めて紹介します。A4のセールスポイントは以下のとおり。
ミドルクラスの新基準をさらに超えるため、デザイン、セーフティ、ビークルダイナミクス、をテーマに開発。
美しいスタイリングと優れた空力特性。cd値は0.28。先代のA4より0.02低い値。
ボディは主にスチールを用い、アルミニウムのパーツを多用することで軽量化を促進しながら、高張力鋼板の積極的な利用で、先代にくらべボディ剛性が45%もアップ。
世界でもっとも厳しい衝突安全テストの一つ、ユーロNキャップで4つ星をゲット。
テイラーメイドのスーツのようにシックリくるインテリアと、ボディーのサイズアップにともない、広くなった後席とトランクルーム。
北海道の美しい自然をバックに最高のロケーションでA4に試乗する三本さん。残念ながらロケ当日は雨でしたが、屈斜路湖畔の自然のすばらしさは、箱根の比じゃありませんでした。
2リッターFFモデルと、3リッターのクワトロモデルに試乗。
まずは2リッターFFモデル。2リッター直列4気筒エンジンは、130ps、トルクは19.9kgで絶対パワーはないものの、2000回転を超えたあたりから最大トルクに近づき、低中速トルク重視の扱いやすいユニット。
無段変速の「マルチトロニック」は、マニュアル感覚のシフト操作が可能。三本さんはマメにシフトチェンジしながら、効果的に山坂道を下っていました。
ステアリングはキビキビした印象。「このFFは実に後輪がよくついてくる」とのことで、バランスがよさそう。
先代でクワトロモデルにのみ採用されていたリアのトラベゾイダル・サスペンションが、今回からFFモデルにも拡大。
次に3リッターのクワトロモデル。5速ATのティプトロニック。ステアリングの印象がFFモデルとくらべてぜんぜん違う様子。「やや後輪駆動のクルマに近い印象だ」とのこと。
フロントとリヤのアクスル間に、トルセン・ディファレンシャル・ギアを搭載。フルタイム4WDとしての完成度を見せつけます。
「4WDの乗用車に一度乗ると、二輪駆動のクルマが頼りなく感じる。特に雨の日などで操縦性、走行安定性が優れているんだ」と三本さん。
スタジオでは社長に、「大きくなりすぎたのでは?むかしの80(A4の前身)はよかった」とツッコミます。
社長は「プレミアムBセグメントとして、居住空間の確保が必須だった。ベンツEクラスなどに匹敵する、ひとクラス上をねらっている」とのこと。
クワトロモデルで5.2mの最小回転半径は、そのサイズをカバーする性能だと思いました。
最近私も浮気しそうになるくらいに笑顔がまぶしい野中アナが、いつものようにシートへ座ってくれます。
ホイールベースの延長により足元スペースが拡大された後部座席。頭上空間ともに余裕がありました。
助手席は座面が前に伸びる機能付きで、ももの部分をサポート。足が長い野中さんはさっそく座面を伸ばしてみて、「快適デス」とのこと。
内装はヨーロッパの高級車らしい、落ち着きと機能性を兼ね備える仕上がり。
話題のエクステリア。VWのボーラもかっこいいセダンでしたが、A4もイケてる。
試乗会の会場、屈斜路湖畔には、新型A4とともにベンツCクラス、BMW3シリーズが置いてありました。いずれも強力なライバルたち。
なぜその隣りに日本車がないのだろうか?このサイズのプレミアム・セダンこそ、日本がリーダーシップを取るべきジャンルではあるまいか。
来週の新車情報は、いよいよその候補が登場します。
(妄想)三清さんがドライビングするA4。その組み合わせは、最高にトータルコーディネートされたプレミアム・セダン。
素肌がまぶしいノースリーブの腕。ステアリングにからみつく細い指。そして、ちょっとマジな横顔。
私は助手席の本革シートに身をゆだねながら、「つぎはボクをドライビングしてほしい・・」などとさらなる妄想に浸るのでした。
★次週の予定
トヨタ・ブレビス