TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

日産・ステージア Vol.165 (2001/12/4)

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TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.165 (2001/12/4) 毎週発行
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★11月26日放映
日産・ステージア

初代は1996年に登場。Lクラスワゴンの新しい市場を開拓。2代目となる今回は、スカイラインから採用が始まった日産の新しいFRプラットフォームを採用し、走りとプレステージ性をさらに追求。

私事で恐縮ですが、新型ステージア250RS FOURをこのたび購入、納車されてから半月が経ちました。今週は私のマイカーインプレッションも交えながらお送りします。

オフィシャルサイトは
http://www.nissan.co.jp/STAGEA/M35/0110/index.html

基本スペックは、直噴V6、DOHC、3リッター、5速AT、260ps、トルクは33kg。FR。燃費は10・15モードで10.6km/L。価格は320万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.2km/Lでした。時速100km走行時の騒音は64~65dBでした。

全長4765、全幅1760、全高1510、重量1590kg。最小回転半径5.5m。

日産の人がアピールしたポイントは次のとおり。

1、ゼロリフトによる抜群の高速安定性と安心感ある余裕の走り。新開発4輪マルチリンクサスペンションによるコントロール性能と、直噴V6エンジンによる力強くなめらかな走り。

2、機能的で心地よい上質なインテリア。誰でも最適な運転姿勢がとれるベストツーリングポジションや、リクライニング付きリアシート。

3、ワゴン専用に改良したリアサスペンションで、ホイールハウスの張り出しが少ないラゲージルームを実現。またリアガラスハッチ、オープナー付きラゲージアンダーボックス、リモコン可倒式リアシートなど、ワゴンとしての便利装備を採用。

4、そして世界最高水準の安全性能。

先代とサイズを比較すると全高で20ミリアップし、全長で35ミリ短縮。しかしホイールベースは130ミリ拡張され、室内は90ミリ拡大。

前輪の車軸より後ろに重心位置を持ってきたV6エンジンと、2列目シート下に移動された燃料タンク。重たいものをすべて車軸の内側に配置することで、前後の重量配分はほぼ50対50とするFM(フロントミッドシップ)パッケージ。

ロケの初めからいきなり三本さんの違和感が噴出し、高速走行における感想が少なかったのが残念でした。

その違和感とは、直径37センチの小径ステアリング。三本さんは、「38センチから41センチの間がベスト」だそうで、「このクルマは直進安定性が高いので気にならないが、径が小さいとわずかなハンドル操作で反応してしまう」とのこと。

さらに、Aピラーがかなり傾斜しておりフロントガラスが乗員に近いこと。「万が一のとき、シートベルトをしていないとフロントガラスに顔面を強打する」。

エクステリアデザインについて、「デザインとは機能のパッケージングだ。ドライビングプレジャーなどといっても、自動車をもはや冗談で乗っている人は少ない。デザイナーは安全について十分に考慮しなくてはいけない」とのこと。また「Aピラーの内装色が明るすぎて目障り」とのコメントも。

以上のような怒りのコメントで終わってしまった高速道路。補足させていただきますと、高速における直進安定性は高いほうだと思います。そして5速ATによりエンジン回転数は低く抑えられ、法定速度による高速クルージングはガソリン消費も少ないです。ちなみに燃料は全グレードでハイオク仕様。

風きり音は比較的少ないと思います。また車両下面に付くリアディフレクターが空気の流れを制御することで、揚力を抑えるゼロリフトを達成しているといいます。どれほどの効果なのかよくわかりませんが、ワゴンの安定感としては十分なレベル。

三本さんが指摘した小径ステアリングについて。私は個人的に小さいのが好きで、新型スカイラインに試乗したときから気に入っております。ステージアの場合、操作上に特に問題ないと思います。

フロントガラスが近いことは私も違和感ありました。さらに屋根がフロントガラス上部へ入り込んでくるようなデザインをしているため、これが斜め上方向の狭さを感じさせます。

頭上空間は狭くありません。シートの調整にもよりますが視線はどちらかといえば高いほうです。

交差点などでAピラーがじゃまに感じることがあります。これはディーラーオプションのスモークバイザーを付けたことが、Aピラー越しの視界を悪くしている原因だと思います。

山坂道では、「パワー不足をまったく感じない。やる気になれば驚くようなスピードで登っていく。スポーツカーなみだ」と三本さん。さらに「頭を振るような動きが抑えられている」とのこと。

2.5リッターNAは16インチを履き、試乗車の3リッターとターボモデルは17インチ。「タイヤが音を立てるようなことはない」と足回りの完成度をホメる三本さん。

私も三本さんのマネをして、箱根の山坂道を走って来ました。三本さんのように攻めの走りは出来ませんでしたが、「頭を振るような動きが抑えられている」という表現は実感する次第です。

直進が得意な大柄のクルマという印象から、ワインディングでは一転してクルマの大きさを感じさせない回頭性のよさを感じます。また長いボディのわりには、回転半径が小さいほうです。

2.5リッターNAでは205/65/R16というめずらしいサイズの16インチタイヤタイヤを履いており、おかげて乗り心地はたいへんいいのですが、箱根の山坂道では少し不安を感じました。

これらのサイズはAR-Xの18インチモデル以外、スカイラインと同じものが採用されています。

マニュアルモード付き5速ATは、下りが続く山道で有効でした。ただマニュアル操作はワンテンポ遅れる感じです。ATセレクトレバーは形状、節度感ともにマル。

スカイラインにも搭載されているこのミッションはジャトコ製。モーターショーでもそのカットモデルが展示されてるのを見かけました。

このATで不満がひとつ。変速ショックは非常に少なく結構なのですが、アクセルから足を放したときに、ミッションからの軽いショックがあります。加速時や車速などの状況によっては大きなショックを感じることがあります。このショックが将来、大きくなりそうな予感がして、これはかなり不満。私のクルマに何か問題があるの
かな?※ディーラーに症状を伝えたところ、ATとのマッチングを調整することで解消しました。同様の現象が出ている方は是非ディーラーにご相談を。

ブレーキはいいと思います。重いたいクルマですが、このブレーキのおかげで今のところ不満を感じません。

いろいろと批評されているエクステリア。やはりこれは好みの問題。私は少しばかり「ヘンな顔」が好きなので気に入ってます。ちなみに女子は美人好みデス。

黒い樹脂製の下まわり。合理的な雰囲気で私は好きな点のひとつ。しかしそう思わない方が多いようで、そのようなオシャレな方には純正エアロパーツが用意されていますので、それを選べば上から下までボディと同色になります。

インテリアはスカイラインとほぼ同じ。これもエクステリア同様に賛否両論あるようですが、妙に豪華さを演出しないところが気に入っています。まずまずの質感と、使い勝手でマル。ポップアップ式ナビゲーションモニターはたいへんスマートでこれもマル。

ステアリングをチルト調節をすると、インパネメーターがフードごと動きます。ステアリングによってメータが隠れることがないよう、「常にベストポジション」に配慮した装備。

RXグレードはわかりませんが、RSについてはインパネの夜間照明はオレンジ。しかし視認性は悪くないと思います。

小物入れが多くて便利。特にシガーライター下にあるインストサイドポケットは、携帯電話を入れておくのに重宝します。本来はタバコを入れるのにちょうどいいかもしれません。フロントドアポケットは開口部が広がるので、分厚い物でも入るのがマル。

ラゲージは広いです。ホイールハウスの張り出しが少なくフラットな空間。2列目シートを前に倒せば、三本さんも言っていましたが足を伸ばして寝れマス。

ここでの見せ場は、バックドアー側から2列目シートが前に倒せるリモコン可倒式リアシート。さらに飛び道具?としてはオープナースイッチを引くことでガバッ!とせり上がるラゲージの床。床板に高価?なダンパーが付いています。いずれも友人に差をつけるのに有効な装備ですが絶対必要か、と言われると何ともコメントし兼ねます。

ダンパーでかっこよく開いた床下には、トレイボックスによって仕切られた収納スペース。トレイボックスの下にはスペアタイヤ。BOSEサウンドシステム装着車は、このスペアタイヤの真ん中にウーハーが設置されます。

バックドアは軽い樹脂製で、電動オートクロージャー付き。軽く下ろすだけで最後は電動でキッチリ閉まるというわけですが、これは高級感の演出だけでなく、電動で引っ張ることでドアとボディを圧着し、ボディと一体化させる。ドラミングが発生しない飛行機のドアのように、それ自体がひとつの構造物としてボディの剛性化に寄与するといいます。

燃料タンクが2列目シート下へ移動し、容量が先代の68リッターから80リッターへ大幅アップ。これならスキーへも無給油で往復できそう。

FOUR仕様はトルクスプリット4WD。日産ではアテーサと呼ぶタイプでスノーシンクロモード付き。雪道でどれだけその威力を発揮するのかまだわかりません。しかしながら雪道では装備よりも調子こいてスピードを出さないことが肝要なり。

ボンネットフードはアルミ製。しかし安っぽいツッカイ棒。三本さんがツッコむと、「ダンパー式にすると重くなってしまう。せっかくアルミを採用して軽くしたのでダンパーはやりたくなかった」と日産の人。私は、ラゲージフロアボードにダンパーを使ってしまったのでボンネットまで回らないのかと思っていました(笑)

最後に、国土交通省排気ガス認定の☆がない。これはよろしくない。今から登場するクルマは環境面でも5年先、10年先を見据えたスペックを持たなくては…。

現在はかなり「愛車バカ」状態で、甘口になってしまいました。もっと走り込んで、そしてワゴンとして使い込んでから、辛口マイカーインプレッションをいずれホームページに掲載したいデス。

さて、三本さんが本を出しました。
三本和彦のニューカー・ベストセラー大解剖」¥1,400
http://images.amazon.com/images/P/4883382559.09.LZZZZZZZ.jpg
アマゾンで注文しようとしたら、在庫切れでした…。

※先週は信じられないくらい忙しく配信が遅れました。また妄想している余裕もなかったため、妄想コーナーは休みします。

★次週の予定
プジョー・307