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三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

スバルアウトバックBP(2014/12)マイカーインプレッション

丸6年、走行9万キロを超えて。2014年12月記載。レガシィアウトバック(2008年式BP9 F型)

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結論は、これまでのクルマ遍歴の中でダントツに素晴らしいクルマです。

思い通りの動力性能。クルマの軽さを感じることが運転を楽しくさせる要因だと認識させられました。ハイソカー世代の自分にとってクルマ=憧れ=高級車=重厚さの方式が抜けきれなかったのですが、志向を変えてくれた1台になりました。

ゴー&ストップ、左右への移動が得意な軽い身のこなし。コーナリングがいい感じ。アウトバックなので吸い付くような、といった感じは無いですが楽しいです。山坂道へ走りに行くことは皆無だし、攻めた走りもいたしません。普段使いでの、思い通りの身のこなしが気持ちいいのです。遠出のドライブ計画があるとワクワクする、そういうクルマです。

決して軽々しいわけではありません。重厚な印象もあります。それは剛性、骨太な印象のことです。前車ステージアに比べて圧倒的に差を感じます。実際に剛性が圧倒的に違うのかどうかは知りません、そう感じるということです。

ヒラヒラ的な身のこなしと同時に、直進安定性も良いです。高速道路を走るのが楽しい。直進安定が良いだけでなくパワーがある。時速100キロ以上でも加速が鈍らない。がんばって走っている感じがしない。これまでの自分の基準からスペックだけを見たときは、高速は苦手な部類だと思ったのですが、まったく違いました。

過去に所有してきたクルマは時速100キロまでは行き届いた設計がされておりそれを超えるとバランスが崩れてきました。たとえば燃費が極端に落ちるなど。アウトバックは100キロを超えてもその印象が130キロくらいまではシームレスに通常域の範囲で、違和感がありません。それを超えると振動だとか燃費とかバランスが崩れてくる。少し余裕が無くなってくると言うかパワー的にはまだ余裕があるものの、無理して飛ばしてます的な印象をドライバーに感じさせる面が多少出てくる。まあ法定速度を考えれば十分です。

6年経過し走行9万キロを超えてもこの性能がまったく色あせない。この耐久性はすばらしい。3回目の車検前に買い替えを予定していますが、まだまだ行けそうだと思えます。前車、前々車の場合は、この時期になると早く買い替えたくてしょうがなくなったものですが。

私はクルマに対して人格的愛着のようなものはありません。素晴らしい道具であるか否かでの一点で、アウトバックは素晴らしい道具であるがゆえに、まだ手放したくない気がするということです。

BP型についてはWeb上でたくさんのインプレッションが存在し、スバル車の中でも良い出来だった、との評価が多くコメントされてます。BH型の成功を受け予算をつぎ込んで贅沢な設計をした、などと言われてますが真意のほどは知りません。

その中でも筆者のアウトバックは最終型であり、アラが消し去られ、最上の装備が標準で与えられ、またベーシックグレードの2.5リッターエンジンは改良し尽くされて磨きぬかれた「最良のレガシィ」です。

400ccのバイクを乗っていた頃、これ以上のパワーは不要だと思ったものですが、クルマでそれを感じることは一生無いだろうと思っていました。桁外れなハイパワー・カーが世の中には存在するものの、自分はサラリーマンだし、金があってもそんなクルマを購入するはずないからです。

しかしアウトバックは6年乗り続けた今も、パワー不足を感じることが無いです。そこが何とも分析できないくらいの驚きなんです。当レポートでの絶賛の要因はここにあります。

パワーは麻薬、あればあっただけいいもんですが、要は不足を感じないということです。

見事に「バランス」された中で不満やストレスの無いクルマに仕上がっているのだと思います。いろいろと、クルマに対する考え方が変わりました。

前車ステージアのときはアウトバックより高出力だったにもかかわらず、パワフルに感じませんでした。エンジンの回転が鈍重だったし、ATの反応が鈍いし(性能が悪いというより省燃費寄り設定のため)、まわすときはヨッこらしょ、という感じでした。そしてその時はすごく大食いでした。したがってクルマが歳を取ればとるほど、ヨッこらしょをしなくなりました。

アウトバックは逆で、経年による劣化を感じなく、このクルマを手放す時が迫っていると思うと、このパフォーマンスをもっと味わいたくて思わずS#にしてしまったりする、自分にとってそんな理想的なクルマです。

4速ATについては、ファーストインプレッションでは「ミラパルコなみ」との文章がありますが誤った文章です。段数のことだけを批評しているもので、段数は関係ありませんでした。要はバランスです。今の新型車にもこの4速ATでいいじゃないか、と思えるほどです。スバル新型車のCVTがこの良きバランスを凌駕していることを願っています。

現在、走行距離は9万3千キロで、バッテリーは4年目に一度交換したのみ。夏タイヤは5年目、走行距離7万キロで一度交換※したのみ。スタッドレスはこれまでに2セット購入し、1セットを3シーズン使用し、2セット目を現在使用中。※7万キロのうち夏タイヤで走行は約4万キロ程度

なんとブレーキパッドは一度も交換していません。一回目の車検時はもちろん、二回目の車検時も「まだ大丈夫」との判断で交換を見送りました。スゴすぎます(自分がスゴいのか)。パドルシフトでエンジンブレーキを多用するからだと思います。また高速道路走行が比較的多いです。でも都内走行も結構多いですけど。

唯一、段数が少ないと思うときはこのエンブレ使用時に3速と2速の中間の制動がほしいと思うときです。

ATフルードは無交換です。それでもミッションがヤレてきたとは感じられないです。加速性能、駆動系から感じるレスポンス変わらない印象です。

燃費はファーストレポートの数値と大差無いです。Bメーターは一度もリセットしてないのですが、リッターあたり11.0キロでした。

外観や内装の話になります。
ステージアのときは錆びがひどく、ブレーキローターを途中で交換しています。またマフラーを保護していたセンターパイプカバーが錆びて剥がれるという事象がありました。

アウトバックも下回りは早期から錆びが発生していました。ステージアのインプレッションにも書いているようにスキーが趣味で、冬はかなりの頻度で雪国へ行くため、道路にまかれた凍結防止剤のせいで錆びが進行してしまいます。これは今も同じです。しかしアウトバックブレーキローター交換は必要無かったし、マフラーもかなり錆びてはいますが、トラブルにつながる事象はありません。

アウトバックレガシィ)が特別錆びに強いようにつくられているとは思っていませんが、この点も合格点です。マフラーや下まわりが錆びること自体は仕方ないことと考えています。防錆処理などはしていません。

ボディの塗装について。こちらもキレイなままです。これはステージアのときもそうだったように2~3ヶ月に一度はキッチリ手洗い洗車をしてワックス(フクピカ)を心がけているからだと思います。

ゴールドという色はとても楽な色です。定期的なワックスがけをしてボディをキレイに保っていれば、うっすらホコリが覆っていても目立たないのでボディの光沢によって汚れた感じがしません。

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ファーストインプレッションで「ハイソカー的でないこと」や「安っぽいこと」を不満として多く書いていますが、現在は不満に感じなくなっています。クルマの価値を評価する上で、そのようなことは評価に直結しないと気づいたためです。安っぽくて良いというわけでも無いですが。

高速道路での車内騒音はうるさいほうと思います。アフターで交換したタイヤにもよりますが。純正のオーディオが聴きづらくなるので、止めたりします。しかしこれもクルマとしての不満点ではありません。いいクルマ=静か=高級車 の法則が自分から消えたからです。ステレオが心地よく聴けないこと自体はもちろんネガですけど、それでもいいという感じ。うるさいといっても耳障り的な感じがしないことが、これまでも言っているバランスの一つかもしれません。何度も「ウルサイ」と書いてますがガーガーうるさいわけではないので誤解無きように。ステージアのようなコンフォート系のクルマに比べて、というレベルです。

さて、ナビに対する評価は6年経過した今も最低レベルです。ストラーダ自体に不満があるわけではありません。ディーラーオプションとしての完成度の低さ、取って付けたような設置仕様のことです。本体が運転席シート下に設置してある為、DVDが挿しづらいので一回しか見たこと無いし、CDやSDカードを挿して音楽を聴いたことがありません。

助手席の足元に設置された小さなモノラルスピーカーは、4年経過した頃に両面テープが剥がれて自分で補修(最近また剥がれてます。助手席に座った者が蹴っ飛ばしている懸念もあり)。これがオーディオ&DVD&地デジ機能満載のストラーダFクラスの唯一のスピーカーなんです、っていう設定はあきれます。機能満載と書きましたがナビと地デジ以外使ってない為、ほかの機能がどんな性能かも実はわかってません。

ストラーダから出る音は蹴られて剥がれるスピーカーだけ、あとはFMトランスミッター方式です。これがディーラーオプションか?素人のポン付けと変わらない。詐欺にあったようなもので、お金を返してほしいくらいです。

まあこれも6年前の話。レヴォーグのナビオプションはクルマと一体化しナビ自体の選択肢も増えて、たとえばダイアトーンのサウンドナビなどはかなり良さそうですが(この違いは何なんだ)。

ファーストレポートでは「クルマでテレビは見ない」と書いていますが、実は結構見てます。帰りの高速渋滞で気を紛らわす為に見ることがあるし、スキーで車中泊することもあるので、地デジはあったほうがいいです。でも必須かと言うと無くてもいいです。

バックモニターは必須です。後退時の事故は皆無になりました。ステージアのときは障害物に気づかずリアバンパーを二回ほど凹ませた経験がありました。モニター映りは夜でも良いし、手放せないアイテムです。

前車ステージアの6年経過後レポートでは、6年間に起きた様々なトラブル報告」を長々と披露、説明しています。ステージアオーナーの方は一度は検索キーワードから訪れたことがあるのでは。

さてアウトバックの場合は、、ほとんどトラブルありませんでした。

4年目に右フロントのハブベアリングに異常が発生。このレポートを書くため記録を見て思い出したくらいで、その当時どんな状況だったか、何に困ったか覚えていない程度の事象。異音でもしたのかな。保障にて無償交換。

困ったことで記憶にあるのが、スマートキーの電池切れです。突然ドアーが開かなくなったため、内蔵されているアナログキーを挿して開けてしまいました。ホーンがけたたましく鳴り出し、止め方が分からずパニックに。旅行に出発する早朝だったため参りました。旅行先のスバルディーラーで電池交換してもらいました。それ以来、切れる前に自分で交換するようになりました。マスターキーが切れるときは、スペアーキーも切れてましたので、これではスペアーとは言えません。事前に電池交換するのは意外と面倒ですよね。テレビのリモコンなどは切れたときしかやりませんから。もう少しこう‘スマート’にならないものでしょうか。

あとは、志賀高原の雪道にてドカ雪で除雪が間に合わなくガチガチの雪のかたまりに下回りをヒットし、右側フロントマットガードを破損し交換。これはもちろん有料、部品と工賃で1万円弱。

不満に感じたトラブルは、2年目頃より、クルマの振動でリアハッチバックから共振音が発生し、かなり耳障りで気になっていました。エンジンブレーキで回転数が3000~3500回転くらいに上がったとき、「ブーン」という音が後方から発生していたのです。ディーラーに出向きメカニックを乗せて再現させているのですが、原因特定に至らず、その日は何か処置して多少マシになりましたが完治せず。その後3年目か4年目の定期点検から戻った以降、「ブーン」はまったく聞かれなくなりました。何をしてくれたのでしょうか。

本件については自己分析ですが欠陥ではなく、ディーラーオプション設置時の作業ミスがあって、それが起因で異音が発生していたのではないか、と想像しています。

バックカメラ設置のためか地デジのアンテナ設置のためかリアハッチをたぶん一度外すのでしょう、ダンパーのヒンジ部分に、白いチョークでマーカーしたような印しが今でも残っています。

ファーストインプレッションでも批評しているとおり、ディーラーオプション設置作業のずさんさは問題あると思います(納車直後の不備状況は当ページ下部のファーストインプレッションをご覧ください)。

外注に作業させているのでしょうけど、たまたまスキルの無い作業者にあたってしまったのか。しかし上がってきたものを確認するのは指示した側ですよね。

話を戻して、アウトバックはトラブル件数的にも超合格点です。

たとえばこれが外車のインプレッションだった場合は、価格の安い日本車とくらべ良いところを絶賛したあと、トラブル報告がずらーっと出るのだろうと思います。

外車(ヨーロッパ車のみ)の良いところにスバル車は似ているんだと想像します。あくまで想像です。アウトバックはその「印象や味」が似てるところがあるのかもしれません。

しかし外車はトラブルが多い。もちろん最近はずいぶん改善していることは知ってます。

前々車の愛車、スペインで生産されていた日産ミストラルは、日本車なのに現地で調達可能なパーツは現地ものを採用したせいで品質が落ちていました。もちろん日産が定めた品質基準を満たしたものだったと思いますが。ある日ワイパーが動かなかったときは、驚きを通り越し「ガイシャだあ」と感動しました(笑)

クルマという商品は単にエンジンやミッションが壊れない、だけでは不十分で多くの機能の集合体ですから、爪の先までそれが及ばなければ全体として良い商品にはならないと思います。

昨今の外車は、もはやエンジンやミッションは壊れないでしょうけど、爪の先まで行き届いているのか、私にはまだ見極められません。

前記したように私はクルマに妙な愛着は無いです。壊れるけど可愛いとか、ときどき調子が悪くなる気分屋なところが愛嬌があるとか、形や色が気に入って手放せないとか、そういう感覚はないです。

三本さんではないですが爪の先まで行き届いた商品をしっかり評価して、また購入する。大事なことです。

ステージアのときにくらべスキーに行く回数は減りました。しかし走行距離はかわらない。スキー場往復以外の、お出かけドライブが多くなったせいでしょう。アウトバックは走るのが楽しい良いクルマです。

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