☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
Vol.36 (1999/6/9) 毎週発行
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★6月7日放映
【マツダ・プレマシー】
5ナンバーサイズで3列シートの7人乗り。中々すごいコンセプトだと思います。トヨタのスパシオもすごかったですが、プレマシーは適度な車格とバランス、あらゆるシーンにも使えそうなオールマイティ性を兼ね備えた、見事なパッケージングだと思います。
プレマシーのオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.premacy.mazda.co.jp/
をご覧ください。
基本スペックは、1.8リッター、直列4気筒DOHC、135ps、トルクは16.5Kg、燃費は10・15モードで11.8Km/Lと公表されています。価格は186.8万円です。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、9.5Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は67dBでした。
5人乗りと7人乗りがあり、4WDもラインナップされています。エンジンは1.8リッターのみ。今回の試乗車は7人乗りの2WDでした。
無理がない洗練されたスタイリングだと思いました。一部で、ミニバンをドレスアップするのが流行ってるようですが、ベースカーとしても結構いい線いってるのではないでしょうか。その点、イプサムは今一つ化粧のノリが悪いみたいです。
リヤのコンビネーションランプは、「父ちゃんかっこいい」のシャリオ・グランディスに少し似てるかもしれません。ただ、デザイン的にブレーキランプの中にウインカーランプが同居しているのですが、三本さんは「ブレーキも点灯してる場合、ウインカーランプが見づらい」と指摘していました。
ハンドルの応答性は適度に良い、と言っていました。試乗車はディーラーオプションのアルミホイールと195/55R15という高性能タイヤを装着していました。そのせいなのか、三本さんも正確には限定していませんでしたが「音がこもる感じがする」と、ちょっと違和感を訴えていました。
また高速では、ドアミラーが発生させる風切り音も少々気になる、と言っていました。しかし、エンジンノイズは静かなようです。
フロントスクリーンの傾斜角は30度でしたが、頭上空間はタップリしており、スライディングルーフが付いていても、縦こぶしが余裕で上下に動いていました。
山坂道では大人4人乗車でしたが、不満はなく、ATのセッテイングの良さをほめていました。しかしスタジオで、「あともう少しトルクがあれば」とボソッと言ってました。
私は、単純に2リッターにすれば良い、という問題でもないと思います。パッケージとして、1.8リッターというバランスはとてもいいと思うので、もっと思い切って低中速トルク重視へ振ってもよかったのではないでしょうか。
コーナリングでも特に不満はありません。オプションの偏平タイヤも手伝って、軽快な様子です。
いろいろ細かい文句も出ましたが、試乗中は終始、「企画が良い、とりまとめが器用だ、注目に値するクルマだ、マツダの将来は明るい」と大筋、ほめていました。
内装はたいへんシンプルですが、まとまりがあっていいデザインだと思います。内装に関してはトヨタが上手だと思っていましたが、最近はホンダ、そしてマツダもいい造りしてます。
だた、ボンゴフレンディのときも感じたのですが、ライトグレーというのでしょうか、あの色が好きになれません。プラスチッキーな印象がさらに強調される気がするのですが、どうなんでしょう。
シートも同じような色の起毛シートで、いかにもヤワそうに見えます。でも、座ってもみないで批評したら怒られます。
最近のマツダ車らしく、シートアレンジもいろいろ出来るようです。また3列目シートは取り外せます。
前席・後席ともに、乗り降りしづらいといったような不満はありません。ただ三本さんが2列目シートに座った印象では、座面の奥行きがちょっと少ないのではないか、と言ってました。
全高は1570ミリで立体駐車場にも入る、とメーカーの人が言ってましたが、場所によっては1550ミリ制限というのを見ますので、きわどいところかと思います。
私も思わず、細かな部分をツッコンでしまいましたが、「セダンとミニバンの良さを融合させ、新しい価値を創造したい」とメーカーの人が言ったコンセプトは概ね達成されていると思いました。
さて、インフォメーションコーナーでは、タイヤについてのお話でした。TOYOタイヤの人がミニバン専用タイヤの説明をしていましたが、そこにタイヤをブツ切りにしたサンプルが出てきました。
それを見た三本さん、「タイヤはこんなに薄いもんなんだ、タイヤを鳴らすような無理な走りはタイヤのためにいいハズがない」と、なぜか急に怒り出します。ブツ切りタイヤを見た三清さんも「薄いんですね」と驚いた様子。私も改めてビックリしました。
三清さんが仕切るインフォメーションコーナーですが、近頃、三本さんがすぐ脱線し、いきなり一人サンドバックをはじめることが多いので、三清さんも大変です。
しかしこれは、今に始まったことではありませんし、これがないと新車情報の醍醐味も半減するってもんです。視聴者は多かれ少なかれ怒りのサンドバックを伺いたい。でも、それを真横で受け止める三清さんはかわいそう。なんとフォローすればいいのでしょうか。
★次週の予定
ホンダ・S2000