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『TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
Vol.129 (2001/3/23) 毎週発行
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★3月19日放映
【トヨタ・カローラ・ランクス/アレックス】
カローラ・ベースのクルマは他にフィールダー、今回のランクスとアレックス、現在ミニバンも開発中です。
オフィシャル・ページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Runx/index.html
基本スペックは、直列4気筒、DOHC、1.8リッター、190ps、トルクは18.4kg。6速MT。燃費は10・15モードで13.0km/Lと公表されています。価格は189.4万円。
三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、12.4km/Lでした。時速100km走行時の騒音は67dBでした。国土交通省排気ガス認定は☆。
全長4175、全幅1695、全高1470、重量1150kg。
価格は139.8万円~195.8万円。
カローラは32年間連続で年間国内登録台数ナンバーワンの座をキープしているそうです。日本を含む世界14ヶ国で生産されており、その生産台数はなんと年間100万台。
トヨタの人は、「NCV(ニュー・センチュリー・バリュー)の第3弾。洗練されたデザイン、爽快でしなやかな走り、先進パッケージ、ミディアムクラスに匹敵する高い質感。そして1.8リッターモデルのスポーティな味付けのサスペンション」とアピールします。
おすぎとピーコがCMで絶賛するオシャレなエクステリアもセールス・ポイント。
トヨタは南フランスのニースに、多様な国籍のデザイナーを集めたデザイン・センターを持っています。「ヴィッツのようにヨーロッパでデザインしたのか」という三本さんの問いにトヨタの人は、「日本とヨーロッパの協業です。特にリア部分は若い日本人デザイナーによるもの」とのこと。
ランクスとは「究極の走り」という意味で、アレックスは「いろいろな場所へ行く」といった意味があるとか。販売店の系列関係に起因するらしいですが、アレックスにはカローラという名前は付きません。
エンジン・パリエーションはフィールダーと同様で、1.5リッターと、セダンには無いスポーティな1.8リッター。
1.8リッターには6速MTが用意され、かつての走り屋レビン/トレノを彷彿させます。
試乗車は1.8リッター6速MTのハイ・パフォーマンス・モデル。高速では「シャッキリ感があるサスペンションだ」とイケてる風なコメント。
操舵感はクイック、反応が早い感じ。ただトヨタ風に?やや遅れてクルマがついて来る感覚があるとか。
このRS180のSエディションの乗り味はカタめ。売れ筋の1.5リッターモデルは、また違った乗りごこちだろうと思われます。
高速道路の継ぎ目で、特に後輪のハーシュネス(ゴトンというショック)が気になるとか。
6速MTを「歯切れがよく気持ちがイイ」と、頻繁にシフトノブを操作する三本さん。
時速100キロ時のエンジン回転数を測定します。3速で5600回転、4速で4600、5速で3500、6速では3000弱。完全に遊んでます。
ドライブ好きな三本さんをファンにさせるエンジンとトランスミッションの組み合わせは、セリカと共通。
山坂道でも2速から5速までガンガン使いながら、最近にしてはめずらしくカッ飛ばしていました。
3000回転を超えるとオタケビを上げるエンジン。「イイ歳のオジサンにはちょっと照れくさいな」と言いながら、アクセルを緩めない三本さん。
今回は燃費がかなり悪そうだと思いましたが、結果は10・15モードに近い値だったとは驚きです。VTRに出ないところでは相当ケチケチ走行だったのか?
高さがある割にコーナーでロールしない様子。「限界を感じるためにも、ある程度ロールは必要」というのが三本さんの一貫した見解です。タイヤは195/65R15。
最小回転半径が5.1m。「このサイズのクルマで5mを超えるのはイケマセン」とツッコミます。
1.5リッターFFなら4.9m。1.8リッターモデルや4WDだと5mをハミチンします。「ヨーロッパの小型車は小回りが利くクルマが多い。なんとか5m以内にならないものか」と三本さん。
シート生地をホメています。カローラには他に起毛したタイプの生地もあるようですが、「これに全部統一してくれませんかねえ」と登録台数ナンバーワンのクルマにケチをつけ始めます。
インパネメーターはエキサイティング?な赤文字。「夜はいいが昼間は見づらい。赤文字で有名なBMWなどは昼間は白色、夜間は赤色と使い分けている。そのくらい配慮してくれないと赤を使うべきじゃない」と定番のツッコミ。
「FFのくせに足元が狭い。もっと広々できないか?昔ながらのセンターコンソールなど本来ジャマだ。もっと新しい試みができないものか」、また「こういうクルマだってウォーク・スルーが出来たっていいじゃないか」などと、今回はやたらとツッコミが激しかったです。
後ろの屋根にラジオのアンテナがついています。これが真ん中に設置されており、手が届きにくく取りづらいらしい。「クルマが汚れていたら服が汚れてしまうよ。端っこに付けてくれたら取り易いのに」。
トヨタの人は「真ん中のほうがデザイン的にカッコイイから」と本当のことを言うと、バカモーーン!とばかり、「真ん中だけがカッコイイんですか?髪の毛だって7:3分けとかいろいろあるでしょう。そんなこと床屋のオヤジも知ってるよ」
これに言い返すと単なるケンカになりそうですが、要するに口が悪いゴットファーザーが言いたいことは、「使い勝手を何より優先してほしい」ということ。
さらにインフォメーション・コーナーで、女性の視聴者から「クルマにはハンドバックを置く場所がない」、という男子は考えたこともないツッコミがあり、振られたトヨタの人は「そうですねえ、助手席または足元に置いてもらうしかない」といった返答をすると、またバカモーーン!とばかりケチョンケチョンに言われる始末。
登録台数ナンバーワンのクルマづくりに携わっているトヨタの優秀なエンジニアも、ここまで言われとは思ってなかったか(笑)
このようにスタジオではちょっと違う方向でツッコミが目立ちましたが、試乗レポートを観る限り、三本さんをかなり気持ち良くさせたクルマです。
また試乗中に、「カローラとは明らかに違うパワーモデルで、これでRが付くようなバージョンでもあればレースが出来るのではないか」とコメント。かなりパフォーマンスがありそうな様子でした。
最後に「ハッチバックのクルマは人気がないようだが」という問いに、トヨタの人はホンダ・シビックやスズキ・エリオを例に上げて、「コンパクトクラスにおいては2ボックスのシェアが段々伸びてきている」とのことで今後は期待できると予想。
ヨーロッパでは使い勝手のよい2ボックスが既に主流です。そのヨーロッパへの輸出は検討中とのこと。「ヨーロッパ市場におけるコンペティターは?」という問いにトヨタの人は、ゴルフ、プジョー、アウディ、フォード・フォーカスを上げていました。
日本車の高い信頼性の上に、ヨーロッパ車に見られる合理的な要素を完全に踏襲するワールド・ワイドなナンバーワン・カーが出来るまで、三本さんのツッコミが収まることはないでしょう。
(妄想)ランクス/アレックスの紹介の中で「爽快な走り」というのがありましたが、爽快な三清さんと春のファン・トゥー・ドライブ。
路面の凍結を心配しながら山坂道を走るのはもうたくさん。澄み切った青空の下、あたたかな太陽とシスコムーン?を感じながらドライブしたい!
まぶしい笑顔。爽快な風。そんな春のシーンにランクス&アレックスはマッチしていました。
★次週の予定
日産・プリメーラ