TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

トヨタ・ヴィッツ Vol.25 (1999/3/24)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.25 (1999/3/24) 毎週発行
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★3月22日放映
トヨタ・ヴィッツ

スモール・イズ・スマート(小さいほど賢い)のキャッチコピーはホンダだったと思いますが、このカテゴリーのコンセプトに国境はないようです。どの車も限られたキャパシティの中で、数値的には同じような感じですが、造り手の気合そのものが、真のスペックなのかもしれません。ヴィッツは前評判からその気合が感じられました。

ヴィッツのオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Vitz/index-n.html
をご覧ください。

基本スペックは、直列4気筒DOHC、1リッター、70ps、トルクは9.7Kg、
燃費は10・15モードで19.6Km/Lと公表されています。価格は128万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、18.3Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は66dBでした。

びっくりヴィッツな燃費です。さらに驚く騒音の静かさ。三本さんの高速道路での印象も、「静かだ!ロードノイズと風切り音くらいで、エンジン音はほとんど気にならな」とコメントしてました。

最近、ヴィッツをよく見かけるようになりました。中々洗練されたデザインだと思います。前から見ると、日産のティーノにも似ている鼻先がとんがった感じで、これは流行なのでしょうか。バックスタイルは幅が大きく見える、安定感があるデザインです。

そのデザインですが、日本とヨーロッパ(ベルギー)とそれぞれにあるデザイン事務所を競合させて、最終的にヨーロッパ側のギリシャ人がデザインした案が採用されたとのことです。そう言われるとギリシャっぽい(?)気がしてきました。

ヨーロッパ・テイストぷんぷんなヴィッツですが、その乗り味は、ソフトな印象でハンドルも軽いようです。高速道路での、ハンドル小刻み攻撃でも、しなやかな印象で安定してるように見えました。

山坂道でも三本さん、不満は言ってませんでした。上り坂では頻繁に3速へキックダウンしていましたが、ぎこちない感じではありませんでした。三本さんの運転がうまいのか、本当にこの1リッターエンジンは見事なトルク特性を持っているのか、実際に乗ってみないと分かりません。

最近では「知能AT」が常識化しているようですが、このATは学習機能の無い普通のタイプですから、下り坂では、4速のままどんどん下って行ってしまいます。三本さんはオーバードライブをオフにして、エンジンブレーキを発生させながら下っていました。私などはこれが普通だと思っています。

ABSの性能を確認するために恒例になった「片輪ダート・急ブレーキング・チェック」では、「ど~ん!」という三本さんの掛け声をと共にブレーキングしていましたが、安定してる様子でした。「このクラスのABSではトヨタは世界一だ」と言っていました。

以上のように結構いい走りしてたと思いますが、これであの燃費結果だったとは改めてびっくりヴィッツです。

三本さん達は毎週同じようなロケをやってますし、いい数字の出る走り方とか、見えない部分ではケチケチ運転に徹してるとは思われますが、それを考慮したとしても大満足のレベルではないでしょうか。しかし、これでエアコンを使用するとどうでしょう。1リッターしかありませんから、だいぶパワーは食われると思います。確かに夏場のロケではエアコンをガンガンに使用するため、全般的に燃費は悪く出る傾向にあるようです。

タイヤは155/80R13という今では珍しいくらいの偏平率を履いています。確かにこれではコーナリングを楽しむ、という性格ではありませんが、山坂道で特に不具合があるわけでもありません。しかし、ヨーロッパ仕様などでは175/65R14が主流で採用される、とトヨタ人が言っていましたので、自分でインチアップするのもいいかもしれません。

ヴィッツのグレードは、価格の安い順にB、F、Uとアルファベット一文字で現わします。今回試乗しているのは最上グレードのU。また、インターネットでしか買えないという、Uグレードをベースにした「ユーロスポーツエディション」というのがあるらしいですが、それは175/65R14でアルミを履いてるそうです。詳しいことはヴィッツのホームページをご覧ください。

エンジンは1リッターながら、可変バルブタイミング機構付きです。ここに、燃費と出力の見事なバランスの秘密があるようです。

プラットフォームから全て新設計で、これぞ世界戦略パッケージングと思わせる室内の造り、このサイズでこれ以上何ができるのか、といった印象です。

Aピラーの傾きは32~33度。結構な後傾の部類に入ると思われますが、乗降性はいいようです。三本さんは、ドアーが大きくて開口部が広く、背も高いためだと分析してたようでしたが、前のドアが大きいために後ろのドアが犠牲になっていませんでしょうか。ヴィッツは5ドアと3ドアがありますが、この5ドアの場合で、後ろのドアからの乗降性はどうなんでしょう。今度は三本さんに、後ろの乗降性も確認してほしいです。

シンプルにも質感を感じるインパネは、最近トヨタが好きな、中央に配置されるセンターメーターです。タコメーターは無いようでした。少し気になったのは、カーナビの液晶モニターがセンターメーターの高さまで飛び出しており、センターメーターの視認性に問題ないのでしょうか。

後部座席は前後にスライドします。後席を一番後ろに下げた場合の荷室は狭いですが、前にずらしたり、前に倒したりすれば、その時の用途に応じてスペース・レイアウトできます。

三本さんは「ほめるだけが能じゃない」と言いながら、ほめていました。私は負けじと、いろいろアラをツッコんだつもりですが、やはり「ほめる」に値する車だと思います。リッターカーと言うとセカンドカー的イメージがありますが、ファーストカーとして見ても「これでいいじゃないか」と思わせる車ではないでしょうか。初期注文4万5千台。みんなもほめてるみたいです。

さて、ヴィッツにはオシャレなカラーがそろってるようです。番組では、ヴィッツオリジナルの「ボディカラーに合せたマニキュア」というのをプレゼントしていました。こういうキャンペーンを企画するところは、やはり女性を意識しているのでしょうか。

三清さんはこの中から「パールローズ・メタリックオパール」という色のマニキュアをヌリヌリして見せてくれました。メチャ似合ってました。水色のスーツとマッチして三清さんとってもグーです!画面いっぱいに映った三清さんのきれいな手に、オジサンの手が覆いかぶるんじゃないかとハラハラしましたが、今回はそのようなことはありませんでした。

★次週の予定
新車情報大賞’98