TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

スズキ・ワゴンR+(プラス) Vol.46 (1999/8/19)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.46 (1999/8/19) 毎週発行
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★8月16日放映
【スズキ・ワゴンR+(プラス)】

大ヒットした軽のワゴンRは、今年の3月で累計100万台を突破したそうです。このようなワゴンR旋風を海外でも巻き起こそうと企む世界基準のワゴンR、そんなクルマがこのプラスらしいです。

ワゴンRプラスのオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.suzuki.co.jp/dom4/lineup/plus/frame.htm
をご覧ください。

基本スペックは、1リッター、直4DOHC、インタークーラー付きターボ、VVT(可変バルブタイミング機構)、100ps、トルクは12.4Kg。燃費は10・15モードで15.4Km/Lと公表されています。価格は140.8万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、12.2Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は67dBでした。

ワゴンRプラスは、ワゴンRワイドのフルモデルチェンジに相当します。エンジンのラインナップは2種類で、NAとターボ。いずれのエンジンも排気量は1リッター。ツインカムでVVT仕様です。

スタジオには、軽のワゴンRも同時に持ち込まれ、デザインの比較などをしていました。以前のワイドでは、いかにも幅だけワイドにしました、みたいな感じでしたが、今回は、ワゴンRのデザインコンセプトを、更にワンランクアップさせたような、まとまりの良さを感じました。

前身のワイドでは角張ったデザインがマズかったのか、ユーザーの男性比率が70%も占めるなど、今一つだったようです。やはり女性に受けないとダメってことでしょうか。そういえば街であまり見かけませんでした。今回の丸みを帯びたデザインは、そんな反省から提案されたようです。

ヨーロッパではこのワゴンRプラスをオペルブランドで販売する計画があるそうで、三本さんはしきりに世界戦略についてツッコんでいました。

しかしスズキの人も口が固く、「いろいろ戦略はあるが、まずは国内のユーザーに乗ってもらいたい」と、足がかりとしてまずは国内において評価を期待している様子でした。

世界基準のクルマ造りは、衝突安全など万全のようです。また、デュアルエアバックやABSが標準で付くなど、安全装備も抜かりなしです。

コンセプトはワゴンRそのものですが、プラットフォームは別物で、名前も形もよく似ていますが全く別のクルマと言えそうです。流用パーツはサイドパネルとドアーだけとのこと。

高速道路ではノッポのわりに安定感がある様子です。横風が発生していたようですが、「思ったほど影響を受けなかった」とのことです。

ハンドリングはスローなフィーリング。入力してすぐに反応するような機敏さはないようです。三本さんはハンドルの径が小さすぎると言っていました。個人的には小さめのほうが好きですけど。

山坂道では「トランスミッションが多少ビジーになるが」とコメントがありましたが、リッターカーですから確かに余裕があるとは言えないのかもしれません。また撮影では、ヘビー級の三本おじさんをはじめ、大人が数人乗り込みますので、馬力よりトルク特性で印象が変わってくるのだと思われます。

しかしターボが付いているし、絶対的なパワー不足はない様子です。またロールも背が高いクルマのわりには少ないようです。

インパネはシンプルながら悪くないです。スズキの人は、塗装?で質感を出すような工夫をしていると言っていました。

コラムシフトで足元はすっきりしています。ベンチシートの定義がよくわからないのですが、助手席と運転席はつながっています。三本さんは助手席のドアーから乗って、運転席まで移動したりしていました。できればこういう演出三清さんにやってほしいです。

この手のクルマの魅力はそのデザインもさることながら、アップライトな視界や室内の開放感だと思われます。ラゲッジスペースは高さまで含めればそこはビッグな空間です。

セカンドシートを前に倒すと、更にフラットで広いスペースが生まれます。その際、三本さんがほめたアイデアとして、ヘッドレストが前に折れ曲がってじゃまになりません。

大抵は、ヘッドレストを事前に外してからシートを倒したりしますが、この場合いちいち外してどこかへ収納したりする手間がないので便利だと思いました。なお、軽のワゴンRにもこの機構を順次採用していくそうです。

プラスの魅力はプライスにも反映しています。ハイスペックなターボモデルで140万円強とは戦闘力を感じます。もちろん安いNAも選択できるわけで、ちなみにNAは70ps、トルクは9.7kg。また4WDの設定もあります。

たとえば優秀なリッターカー、トヨタ・ヴィッツ。こちらは、NAで直列4気筒DOHC、1リッター、70ps、トルクは9.7Kgで128万円でした。なんとNAのエンジンスペックは全く同じでした。

私だったらどちらを選ぼうかと、勝手に悩んでしまいました。ヴィッツについての記述は、バックナンバーページの一覧表上のVOL25に載せております。

さて、シックな色合の衣装でも、今回のような明るいイエローのお洋服でも何でも似合う三清さん。Q&Aのコーナーでは、なぜ軽自動車にはディーゼルがないのですか、というスゴイ質問でした。

三本さんは「どんなに小さなエンジンだってディーゼル可能。メーカーがやらないだけ」と技術的には何の問題もないことを教えてくれました。また「模型のエンジンには2ccのディーゼルだってあるよ」と言うと、三清さんは、ひえ~チッコイ!(とは言わなかったけど)と驚いていました。まさか三本さんの趣味はラジコンでしょうか。

黒煙モクモクのディーゼルは本当に見苦しいと思います。人体にも悪影響があるとのことで、見苦しいだけでは済まされません。

アメリカや、石油がジャブジャブ出る中近東ではディーゼル嫌いだといいますが、この場合は嫌いというより必要性が無いんだと思います。資源の乏しい我が国では、あらゆる可能性を模索しながら技術革新をリードする宿命なのかもしれません。その技術革新を支持(指示)するのは、やはり私達ユーザーの意識と声なんだと思います。

★次週の予定
99年上半期を斬る