TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

マツダ・MPV Vol.51 (1999/9/22)

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     『TVKテレビの 「新車情報’99」 を斬る!』
         Vol.51 (1999/9/22) 毎週発行
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★9月20日放映
マツダ・MPV】

MPVはマルチ・パーパス・ビークルの頭文字をとった単純明快なネーミングです。

初代は90年1月に登場し、本格的なミニバンとして注目されました。当時はボンネットタイプのミニバンが珍しかったですが、時代はミニバン全盛期を迎え、満を持して登場した今回は2代目となります。

今週、三本さんは海外取材のためお休みでした。試乗ロケはいつも通り三本さんでしたが、スタジオ助っ人は、モータージャーナリストの星島浩さんでした。

MPVのオフィシャル・ページを見たい方はこちら
http://www.mpv.mazda.co.jp/
をご覧ください。

基本スペックは、2.5リッター、V6DOHC、170ps、トルクは21Kg。
燃費は10・15モードで8.6Km/Lと公表されています。価格は244.1万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.1Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は65~66dBでした。

けっこう大柄です。全長4750mm、幅1830mm、高さ1745mm。特に幅については1.8メートルを超えるので、それなりの大きさを覚悟しないといけません。ライバルのオデッセイ、シャリオグランディスともに幅は1.8メートル以内でした。

アメリカ市場も重要なターゲットなので、ワールドワイドなミニバンとして、快適な大きさが必要だったのかもしれません。

エンジンはフォード製。数値的にはそれほどインパクトはありませんが、トルク重視の扱い易いエンジンのようです。ちなみに2.5リッターの他に、4気筒の2リッターも選べます。初代はFRの縦置きでしたが、今回からFFの横置き。

出足の瞬発力はそれほど感じないようですが、回転の上がりがスムーズで、タップリとしたトルクでゆうゆうと走る印象です。ハンドリングフィールは「穏やかな感じ」と言っていました。

それでいて乗りごこちは、やや固め。シートはヘビー級を想定した造りで、芯のあるしっかりしたシートのようです。ヘビー級の三本さんがコメントしているのですから、間違えありません。

シートについては「日本車では珍しい」とまで言ってましたので、固めのシートが好きな私としては、ぜひ一度座ってみたいです。

しかし、素材についてはイチャモンが付きました。いわゆるモケット地でケツがシートに張り付く感じ。三本さんはこれが大嫌いです。なお、オプションで皮シートも選べます。

トルク重視のエンジンは山坂道でも不満はありません。コラムタイプのATは4速。衝突安全など、安全対策も世界基準をクリアする出来。

とにかく、まとまりがいいとのことです。このサイズ、車格、そしてこの性能をこの値段で手に入れることが出来るのはすばらしい、クルマは本来こうあるべきだ、とのことでした。

最近のマツダはデザインにも統一性が出てきました。マツダの人も「マツダの顔を出していく」として、「コントラスト・イン・ハーモニー」というのコンセプトを語っていました。光と影、陰と陽、相反するものを表現するとのことですが、ちょっとよくわかりませんでした。

両面にスライドドアーを採用。やはりこの車幅になると、ヒンジドアーより使い勝手がいいようです。

たとえばディスカウントショップなんかで、信じられないような狭い駐車場がありますけど、ヒンジドアーでは少し気を抜くと隣に当たってしまうとか、特にお子さんが乗り降りする場合は気を使うことも多いようです。

自動開閉ではありませんが、半ドア状態の場合、自動的にキッチリ閉る機構がついていました。

スタジオではセカンドシートに三清さんが座って、居住性やシートスライドなど、使い勝手のチェックをしてくれました。

スライドは前後方向のほかに、横にもズレます。中央寄りへスライドさせると、ドアー側からウォークスルーが出来ます。

たとえばチャイルドシートを付けて、中央寄りへスライドさせて、更に前方にスライドさせれば、前席に座るお父さんお母さんに近くなります。

また、男女4人でドライブのつもりが、急に女の子ひとりがドタキャンして3人になってしまった場合、後席の男が、真ん中から顔を出して会話に混ざろうとするちょっと見苦しい光景がありがちですが、そんなとき、セカンドシートを思いっきり中央寄りへスライドさせ、そして前にスライドさせれば、なんとか自然?なポジションになり、疎外感も和らぎます。

サードシートも楽しいです。後ろのハッチバックを開けて、サードシートを後方へ90度倒すと、後ろ向きに腰掛けられるベンチシートに早変わり。ただし、この状態での走行はできないと思います。

三清さんが試しに座ってみます。「これいいですね」と三清さん。ちょっとしたアウトドアシーンでは、軽く腰掛けたいけどクルマの中には座りたくない、という場面がけっこうあります。

私ならこのマイベンチで三清さんとふたり、海でも眺めたいです。

このサードシートは簡単に床下に収納できます。跡形もなく見事に収納され、フラットなラゲッジスペースが生まれます。マツダの人が「カラクリシート」と言っていましたが、まさにそんな感じでした。

販売開始から約3ヶ月、月間目標2500台に対し、倍の受注を受けているそうです。イメージカラーはスタジオに持ち込まれたクラシックレッドですが、売れているのは流行色のホワイトやシルバー。現在は2WDのみですが、今年中には4WDも追加設定される予定です。

今回気付いたのですが、三清さんは赤いボディーカラーのクルマが似合うと思いました。それもビビットで燃えるような、それでいて品のある明るい赤。

三本さんの陰で一見、おとなしそうで控えめな三清さん。それは仮の姿で、本当はMPVのシートのように芯の強い、そしてクラシックレッドのように燃えるようなタイプなのかもしれません。

★次週の予定
ランドローバー・ディスカバリー