TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

三菱・ランサーセディア Vol.90 (2000/6/22)

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 『TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.90 (2000/6/22) 毎週発行
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★6月19日放映
【三菱・ランサーセディア】

初代ランサーは1973年1月に登場し、今回で7代目。6代目ランサーを放送したときの様子がVTRで出ました。三本さんは、当時アシスタントだった豊田さんを助手席に乗せ、すごい勢いでダートをかっ飛んでいました。その映像を見ながら「若いときはいろいろやるもんだ」と照れくさそうに苦笑いしていました。

ランサーセディアのオフィシャル・ページはこちら
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/LANCER-CEDIA/
をご覧ください。

基本スペックは、1.8リッター、4気筒DOHC、直噴GDI、130ps、トルクは18Kg。燃費は10・15モードで16.2Km/Lと公表されています。価格は186万円です。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、11.8Km/Lでした。時速100Km走行時の騒音は66~67dBでした。燃費について「ロケ当日は暑くてずっとエアコンを使ってた」とフォローが入りました。

エンジンのラインナップは1.5と1.8リッター。現在は2WDのみ。車両本体価格は全グレードで200万円以下におさまっています。

ランサーセディアのコンセプトは、5ナンバーセダンのスタンダードを目指すこと。

コンパクトなボディー。でも室内は広く。エクステリアとインテリアはあくまで上質に。燃費が良い。走りはスムーズで楽しく。そして安全と環境に配慮されていること。

ランサーセディアはこれらのニーズを実現しているといいます。

今回注目としては、GDIと無段変速機CVTとの組み合わせにより、GDIの特性を最大限に生かせるとしています。

高速道路では「比較的やわらかい足回りで乗りごこちがいい、マイルドだ」としながらも、「俊敏でスポーティな感じ」と表現していました。

操舵感は「ややダルな感じ」だそうで、これには高速道路でも山坂道でもその鈍な感じがちょうどいい、と言っていました。

三本さんはシーケンシャルモード付きのトランスミッションを「ガチャガチャ・マチック」と呼んでいました。ランサーセディアの6速シーケンシャルモードは、マニュアルのような使い方ができてエンジンブレーキを多用する安定したドライビングを可能にします。特に山坂道では使い勝手がよさそう。

しかし、クリープ現象が少ないため、登り坂での発進の際、ブレーキから足を放すとクルマが後退する現象についてツッコンでいました。

実際に箱根の山坂道でテストすると、普通のAT車では止まっていられると思われる傾斜約7%程度の登り坂において、ブレーキを放すとゆっくりクルマが後退して行きました。

クリープが全く起こらないのではなく、傾斜角6%以下なら後退することはないようです。

トランスミッションは全車CVT仕様でMTは選べません。世界135ヶ国へ輸出するそうですが、それにはMTの設定があります。海外のマーケットだとMT需要はまだまだ多いそうです。

室内はタップリしている、と三本さん。シートは高めの着座位置で屋根も高いから乗降性に不満なし。コンセプト通りの快適セダン・パッケージングをしています。

トランクフードがヒンジ式で、それをツッコンでいました。三本さんは高級なダンパー式が好きです。ただ三菱の人も言い訳けしていたように、ランサーセディアのヒンジは荷物のじゃまにならないよう配慮されていると思いました。

後席のアームレストの部分がトランクルームと貫通し、スキー板などの長物収納が可能です。

試乗していて三本さんは「なかなかお買い得だと思う」と言ってましたが、私もそう思いました。コストパフォーマンスは高そうです。

三本さんは触れていませんでしたが、騒音の数値が若干高めなのが気になりました。

三菱には同じカテゴリーにミラージュがありますが、こちらはディンゴなど小型SUVラインを担い、ランサーは小型セダンに特化します。

小型セダンの善し悪しは、セダンとしての良さや特徴をどこまで追求しているか、という点がポイントではないでしょうか。そしてエクステリア(外観)と、室内の居住性や快適性との兼ね合い。

セダンの場合、室内空間で不利な反面「居心地の良さ」で勝負だと思います。RVのような広い開放感はなくても、なぜか落ち着く居心地のよい空間の演出。

それにはまずシート。上質なシートはそのクルマの印象すら変えます。RVと同じシートがついているのなら、広いRVのほうがいいです。ちなみに豪華本革張りが上質シートではありません。

そして小型セダンとしては「走りのダイレクト感」もほしいところです。コンパクトなボディーなのに走りが重たい印象では、このクルマの取り柄はなんだろうと思ってしまいます。その上燃費まで悪かったりしたら、このままアップルへ直行したくなります。

私ごとで恐縮ですが、ここ最近、大きなセダンに魅力を感じません。確かに豪華な内装や装備に憧れますし、重厚な乗り味は魅力的です。しかしそれ以前に、大柄すぎるエクステリアに違和感があります。

これは単なる私の趣味なのか、年齢(年代)でそう感じるのか、それとも世の中のトレンドが小型車へ回帰しているのでしょうか。

私は東京都に在住し都内もよく走るし、関東近郊へドライブにもよく出かけます。私見で日本の道路では、車幅で1750mmを超えると、運転していてストレスを感じるのではないでしょうか。

小さい高級車、トヨタプログレは登場してしばらく経ちましたが、大変いいコンセプトだと思います。ただし庶民にはチト高価すぎますが。

大きなクルマだから室内が広い、というのは過去の法則。大きいクルマは安全で小さいクルマは危険だ、というのも物理的には言えますが機能的には過去の話。と言うか昔の乗用車は大きくても小さくても安全性には問題がありました。

乗車定員が多ければいいというものでもありませんが、5人しか乗れない大きな大きなセダンの存在意義とはなんでしょうか。重低音マフラーやツライチを施すための素材提供車としてなら、存在意義があるかもしれません(笑)

さて、今週のインフォメーションコーナーは、ドイツで行われたメルセデス・ベンツの新型Cクラス、その試乗会三本さんが行って来たときの報告でした。

かなりイイらしいです。「室内が広くなり、走りもスムーズ。足が良くなりロールが少なくなった。さらにメルセデスらしくなった」とのこと。

そして三本さんは「くやしい、くやしい」と言っていました。価格はほぼ据え置きとのことですが、それでも決して安くはないし、私はそんなに悔しくありません。

★次週の予定
スバル・レガシィランカスター6