TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

トヨタ・セルシオ Vol.105 (2000/10/5)

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TVKテレビの 「新車情報2000」を斬る!』
         Vol.105 (2000/10/5) 毎週発行
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★10月2日放映
トヨタセルシオ

セルシオ」とは最高を意味するラテン語。21世紀の最高級車とはどうあるべきか。トヨタの答えが3代目セルシオです。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Celsior/index.html
をご覧ください。

基本スペックは、V型8気筒DOHC、4.3リッター、280ps、トルクは43.8Kg。燃費は10・15モードで8.2Km/Lと公表されています。価格は730万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.4Km/Lでした。10・15モードよりいい結果です。時速100Km走行時の騒音は59~60dBでした。

これまで番組に登場したクルマで60dBを切るケースは滅多になく、三菱のプラウディアくらいしか記憶にありません(三菱・プラウディア/VOL75)。

トヨタの人は、今回のフルモデルチェンジの特徴について以下の4つを上げていました。

4リッターから4.3リッターに拡大された余裕のパワーユニット。ヨー慣性モーメントを低減させた成熟のサスペンションで、操る魅力と高速走行における安心感を追求。

スタイリッシュなフォルムとcd値0.25の空力。

スマートキー・システムやメーデー・システム(緊急自動通報システム)など先進のITSを結集。

超低排出ガスレベルのクリーンな排ガスと、クラストップレベルの安全性能。

サイズは全長4995、全幅1830、全高1470、重量1840kg。全長と全幅は先代と同じです。全高だけが55ミリアップして室内の居住性を向上させています。

グレードはA、B、C仕様の3種類。C仕様が最も上級でエアサスペンションになります。スタジオにあったのはC仕様。三本さんが試乗したのはB仕様のeRバージョン(600万円)でした。

高速道路を時速100キロで走るセルシオ。さすがの三本さんもツッコむスキがないようです。

静かなのは当たり前。「実にスムーズでトルクフル。底力がある」と三本さん。

舵は軽いようです。それで直進安定性はハツグン。三角目の新しいフロントマスクは、運転者から前方の見切りが良いようです。

「これ以上の高級は望めない」と三本さん。派手でもなく地味でもない「上等」とほめたインテリア。

本皮シートには小さな穴が開いていて、そこからエアコン吹き出します。我が家のラブソファーより何倍も快適そうです。

eRバージョンの足回りは、ヨーロッパ向けのスポーティーな設定。山坂道ではロールの少ない走りを見せてくれます。先代からすでに洗練されていた最高級車は、さらに「操る魅力」までも併せ持ったようです。

頭上空間がたっぷりしています。三本さんの座高でこぶしが上下に動いていました。ヘッドクリアランスは従来より前席で25ミリ、後席で40ミリアップしたそうです。

さらにホイールベースを75ミリ拡大したことで、室内は従来より50ミリ広くなりました。

燃料タンクを床下へ移動。おかげでトランクは広くなっています。残念ながら時間切れでトランクの中は見れませんでした。

このクルマはなんと、キーを使用する必要がありません。

ドアを開けるのもエンジンを始動するのも、そしてドアをロックするのも、スマート・キーと呼ぶ魔法の鍵をポケットに忍ばせておくだけでOK。どこにもキーを挿入しません。スマート・キーを携帯している人間を、クルマがご主人様と認識します。

スタジオで実際試してみます。スマート・キーをポケットに入れたオーナーがドアノブに手をかけると自動的に開鍵。この場合、オーナーが手をかけたドアのみ開鍵するようです。

運転席に乗り込んでも、キーはポケットに入れたまま。スタータースイッチをひねるとエンジンがかかります。スマート・キーを持つ者だけがエンジンをかけることが出来るそうです。

エンジン停止。クルマから降りてドアを閉めます。ドアノブの横にボタンがあり、それを押すと4枚ともロックされるようです。ハザードが一瞬点燈し、確かにロックされたことを知らせます。

もちろん盗難防止のイモビライザーを採用。IDコードの照合などすべてのセキュリティがワイアレスにて対応しているとのこと。キーを使わず手のひらだけでクルマを操る様子は、ボクらの憧れ「ナイト2000」に少し近づいたようです。

更に感心するのは、オプションで緊急通報システム「ヘルプネット」に対応しています。

運転席すぐ上、ルームミラーの付近。カバーに覆われた「非常ボタン」があって、それを押すと(株)日本緊急通報サービスのヘルプセンターへ開通。24時間体制のオペレーターと話しができます。つまりこのセルシオには電話が組み込まれています。

エアバックが開くような事故があった場合、クルマが自動的にヘルプセンターに事故の発生を通報します。

オペレーターが運転者に「大丈夫ですか?」(と言うか分かりませんが)と呼びかけて返事が無い、もしくはうめき声だった場合、すばやく119番通報してくれます。そのあいだはオペレーターが励ましてくれるかもしれません。

ナビゲーションの情報をクルマが自動的に送信しており、場所はドライバーが告げなくても、先方は正確な車両の位置を把握しているというわけです。このセルシオに乗っていればとりあえず「人知れずどこかで死んでいた」といったことはなさそうです。

アメリカでも「レクサス・リンク」と呼ぶ同様のメーデー・システムが機能しているそうです。

しかしイタズラで「非常ボタン」が押されることはないのでしょうか。セルシオのオーナーたる人格者なら有り得ないと思いますが、まさか「携帯を忘れたから電話を取り次げ」なんて日本一わがままなオッサンがいるかも・・

クルマ自体も世界最高水準の安全性能を誇っているようです。「人を守ることから助けることへ」一歩を踏み出したセルシオ。万が一でも起こり得るリスクに対して、あらゆる対応をしていると評価できるかと思います。

その他にはノンストップ自動料金収受システム「ETC」に対応し、ユニットをオプションで容易に組み込めるようになっています。

最新テクノロジーをふんだんに取り入れ、あらゆる「最高」を追求したセルシオ。やはり値段も最高です。

エアサスが標準の高価なC仕様が、国内では6~7割を占めるとか。アメリカではエアサスはオプション設定で、その比率は1割程度だそうです。

「現時点の最高のテクノロジーを味わいたい」そんな気持ちにさせられる一台です。同時に、我々一般ピープルでも、このクオリティを享受できる日が来ることを願ってやみません。

(妄想)
ドレスアップした三清さんを、某ゴージャスなスポット?エスコート。

ゴージャスに着飾った三清さんは、ちょっとだけ叶姉妹妹のほうに似ていると主張するのは私だけでしょうか。

慌ただしい夕暮れどきの都心。外界の風景に左右されない車内。そこは2人だけの異次元空間。

セルシオという名の上質な異次元カプセルは、人もクルマも溢れ返った喧騒の中を、スムーズにテレポートしていきます。この瞬間が、2人にとって最もゴージャスでした。

★次週の予定
ダイハツ・YRV