TVKテレビの新車情報を斬る!

三本さんと三清さんの新車情報が大好きで長年メルマガを発行していた筆者のブログ

ホンダ・インスパイア/セイバー Vol.138 (2001/5/25)

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 『TVKテレビの 「新車情報2001」を斬る!』
         Vol.138 (2001/5/25) 毎週発行
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★5月21日放映
【ホンダ・インスパイア/セイバー】

インスパイア/セイバーは米国ホンダにて開発・生産されており、約97%のパーツが現地調達。ビック3のアメ車より、アメ車してます。

オフィシャル・ページはこちら
http://www.honda.co.jp/INSPIRE/

基本スペックは、V6、SOHC、VTEC、3.2リッター、260ps、トルクは32kg。燃費は10・15モードで9.3km/Lと公表されています。国土交通省の排ガス認定は☆☆。価格は345万円。

三本さん達のロケの満タン法で計測された燃費は、8.4km/Lでした。時速100km走行時の騒音は65dBでした。

全長4860、全幅1795、全高1420、重量1550kg。2.5リッターV6バージョンもあって価格は272万円。

現行型は1998年秋に登場し、アメリカではアコードに続く人気の小型セダン。今回はマイナーチェンジです。

インスパイアとセイバーは姉妹車で、違いはフロントマスクなど顔つきが異なる程度で中身は同じ。

キャデラック・セビルを思わせるスタイリッシュで優雅なエクステリア。全幅1.8mに迫るサイズは、日本では大きめ。でもプラットフォームはアコードと共通だそうです。

英語が得意?の三本さんが、日本資本のアメ車に試乗します。

余裕タップリの高速クルージング。時速100キロ時のエンジン回転数は2000。追い越し加速はスゴイものがありました。

「実用域でのパワフル感と使い勝手はすばらしい。ツインカムでないと良いエンジンじゃないといった風潮があるが、要は性能だ」と三本さん。

5速AT。インパネ上に今何速か表示する「ポジショニングインジケーター」付き。高級感あるゲート式セレクタバーと、マニュアルのように操作できるシーケンシャルモード。

本革仕上げでマニュアル風のATシフトレバーには、ホンダ・オブ・アメリカの証、ショッカーのマーク。

タイプSでは17インチホイールが標準で、タイヤは215/50R17。

高性能タイヤのせいか、多少ゴツツキ感がある模様。「ゴトンゴトン」という高速道路のつなぎ目が気になるようです。また「タイヤによるロードノイズが騒音のほとんどを占めていた」と三本さん。

ステアリングは軽いようです。センターの遊びは少なめで、操作感はダイレクトな感じ。

雨が降る箱根の山坂道。FF(前輪駆動)は登り坂で滑りやすい傾向にあります。

試乗車のタイプSには、ABSとトラクションコントロールが標準。雨を絶好の機会とばかり意図的にアクセルを踏み込みます。

3.2リッターV6は駆動輪を簡単にスピンさせるパワーを絞り出しますが、それを抑えるコントロールが働きました。三本さんにはその微妙な制御が体感できたようです。

「突出している印象はしないが、何の違和感も不満もない」とのこと。軽いステアリングと豊かなトルク。どんなシーンでもラクチンそう。

本革&木目コンビネーションのステアリング、本革シート、木目を多用したインテリア、見やすいホワイトメーター。高級感を目指した正統派セダンの内装。

衝撃の度合いによって展開の強さを2段階に制御するエアバック。目的はエアバックそのものによる乗員へのダメージを軽減すること。

スタッフが三本さんのためにつくったと思われる「巨大分度器」が久しぶりに登場しました。Aピラーの角度を測ってみると約35度。これはかなり寝ている角度。

今週も野中さんがチェックしてくれます。先入観が少しあったのかもしれませんが、「乗り込むときAピラーの傾きが少し気になりますねえ」とのこと。

「Aピラーはこれからも寝る傾向にあると思う。スタイリング、空気抵抗への考慮、またキャビンの安全性確保の面から角度をつけないほうが有利なんです」とホンダの人。

「乗降性の向上については、Aピラーの立ち上がり位置を前方へ出すなどの工夫をやっていきます」とのことでした。

三本さんが「(ドアーの外側を守る)サイドプロテクターが飾りのように小さい」とツッコミます。ホンダの人は、「十分考慮した位置、幅、厚みです。アメリカの駐車場で約75%の状況でその効果がある」とのこと。

ボンネットフードはダンパー式で高級感あります。でもトランクフードはヒンジ式。

三本さんはボンネットを棒で引っ掛けるよりも、トランクのヒンジ式を嫌います。理由は、閉めるときヒンジが下がる分だけラゲージスペースを犠牲にするから。

ホンダの人は「トランクフードはできるだけ大きく開くようにしたかった。ヒンジ式のほうがそれがやり易い」とのこと。

最小回転半径がデカイ。三本さんはツッコミませんでしたが、6.0mはデカすぎると思います。2.5リッターモデルでも5.6m。アメリカではきっと何の問題もないんでしょうが。

ライバルのマーク2は、インスパイアよりは若干サイズが小さいものの、5.3m。4WDで5.4m。

購入を検討されている方は、ディーラーの駐車場で切り返しなどを試してみましょう(イヤがられるかも)。

現地では年間7万台も売れているそうです。日本での販売目標は1000台/月。

オハイオ州の工場でアコードとおなじラインで生産。ラインの能力に限界があるようで日本向け台数はそれなりに決まってしまうようです。

その辺のクルマには負けない走りの高性能と、高品質で贅沢なインテリア。

「快適に移動すること」が一番の目的。クルマの中で飲み食いするわけでもなく、大きな道具や荷物を運ぶわけでもない。また雪道などを頻繁に走る機会がないので駆動方式による制約もない。

そんなユーザー環境なら、コストパフォーマンスの優れた快適セダンに乗らないなんて損かもしれません。

(妄想)クルマとデートしているわけではない彼女からすれば、究極のデートカーは「快適セダン」かも。

リラックスできる乗りごこち、快適なシート、ファッションに左右されない乗降性の良さ、駐車場を選ばないサイズなど。

そして何より重要なことはカーステの音質ではなく、ハニーなトークです。

三清さんと箱根に向かう途中、雨が降り出してきた。予定が変更になってクルマに乗っている時間が長くなったけど、インスパイアならそんなデートが余計に楽しくなるのでした。

★次週の予定
トヨタソアラ